日土小学校校舎見学会の経緯

2014年8月6日

日土小学校校舎は、八幡浜市役所の職員であった建築家松村正恒が設計し、中校舎と東校舎は、それぞれ昭和31年と昭和33年にかけて完成しました。

 設計を担当した松村正恒は、昭和22年から八幡浜市役所に勤務し、昭和35年には、『文藝春秋』誌で日本を代表する建築家10人のひとりに選ばれた人物であり、市役所の職員として担当した学校や病院関連の建物の多くは建築雑誌や専門書籍に掲載されました。

 その中でも、日土小学校の中校舎と東校舎は、竣工当初より学界とジャーナリズム双方から高い評価を受け、さらに近年のモダニズム建築再評価の気運の中で、国際的にも注目を集める存在となりました。

 その事実を象徴的に示すのが、平成11年近代建築の保存と調査のための国際組織DOCOMOMO日本支部によって、日本の近代建築20選のひとつに選ばれました。

 その前後から、日土小学校のみならず、松村正恒および彼の作品全般についての再評価や研究がおこなわれ、一定の成果が蓄積されてきたと同時に、日土小学校の中校舎と東校舎に対する歴史的・文化的な高い評価も確固としたものになり、平成19年9月に八幡浜市指定文化財に指定されました。

 全国的に見ても古い木造校舎は、改修するのか、改築するのかという議論が顕著化し、問題となりますが、日土小学校についても例外ではなく、地域を二分した議論が沸き起こりました。

 議論の末、八幡浜市教育委員会として中・東校舎の改修、不足教室の新増築の方針を決定しました。

 その方針に基き、平成20年9月から地震補強(中・東校舎)、新増築(西校舎)を実施し、平成21年6月末で保存再生工事が完成しました。

 多くの方々のご協力をいただき完成した日土小学校校舎は、数少ない木造校舎の耐震補強事例であると共に、文化財の改修方法を用いながらも、現代の建築基準法等に配慮した全国的に見ても稀有な校舎であることから、全国から見学の依頼が多く寄せられることとなりました。また、この保存再生事業は国内外から高い評価を受け、2012年には日本建築学会賞(業績)とワールド・モニュメント財団/ノール モダニズム賞を授与されました。

 そして平成24年12月28日、戦後建築としては4番目、戦後木造建築としては初の重要文化財に指定されました。

 通常、学校教育の場となっている校舎は、児童への影響を考え、原則非公開としていますが、関心の高さを考慮し、長期の休みを利用して日土小学校のすばらしさを、多くの方々に共感していただきたいという思いから見学会を開催いたします。

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