一般質問(一問一答方式)  H26.3 河野裕保 議員

公開日 2014年08月27日

 

質 問 事 項
市政の産業振興策における介護サービス産業をどのように位置づけ係わっていくのか
いわゆる2025年問題の大介護時代到来の備えについて
認知症の現状と対策について

 

 


 

〔河野裕保君登壇〕

 

 

 

○河野裕保君 
 質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げる次第であります。

 私は、質問通告書に従いまして、大綱3点、質問をさせていただきます。マクロ的見地から質問させていただきますので、市長並びに関係理事者の皆さん方の御答弁をよろしくお願いをいたしたいと思っております。

 大綱1点目でございます。大城市政の産業振興策、これにおけます介護産業ビジネスでありますが、これのウエート、認識、それの取りかかりですか、そういうところ辺をお伺いしたいと、このように思っておるところでございます。

 ことしは、あのさきの大戦からちょうど69年の古希に当たるわけであります。あの戦いについては、林 房雄は100年戦争が終わったというような表現の史観を出しておりますが、一方のリベラルな丸山眞男はウルトラナショナリズムが、これが終了したんだというような見方をしておるわけであります。

 私も昭和20年に生まれまして、戦後とともに歩んでおるわけでございます。この間、日本は戦後の混乱から戦後の復興、高度経済成長、そしてオイルショック、1次、2次、バブル、バブルがはじけて失われた20年、今アベノミクスでございますが、その間に日本は世界に誇れる制度もつくってまいりました。

 1つは、この間、今日に至るまで一人の戦死者も出さなかった戦後憲法はすばらしいんだという方もいらっしゃいますが、私は今日こうして安心・安全で生活できる基盤ができた医療制度、介護保険制度、年金制度、社会保障制度だろうと、このように思っております。

 もう一つは、今日私たちが枕を高くして安全・安心に眠れるのは、これは八幡浜地区施設事務組合の広域消防、これができたからだろうと、このように思っております。これができるまで、郡部においては緊急搬送はありませんでした。当時、私は保内町の役場に勤めておりまして、2名体制で宿直をやっておりました。よく夜電話がかかってまいりました。救急車出してちょうだい。ありません。頼みます、タクシーも使えません。非常に困窮された家庭もいらっしゃいましたから、それではということでミニバンのひまわりをよくちょくちょく出しました。翌朝、保健婦さんに報告いたしますと、やめなさい、緊急搬送中に容体が変化して、途中あなたが事故でも起こしたら大変なことですよ、あなたがそれ全部責任かぶらなければならないんです、やめなさいと言われました。そういうことがございまして、今隔世の感があります。消防体制については次回、次の機会、いつかわかりませんが、譲るといたしまして、きょうは介護一本に行きます。

 みとり3月、今の若い人はこのことはほとんど御存じないんですね、みとり3月は。脳卒中で倒れますと、大概の場合自宅に、介護でございますから家族の方がやられるわけですから、これは大体3カ月から6カ月で亡くなられてました。今のようにCTとかMRIとか、そういう装置がありませんし、高度医療もありませんので、長くて2年でした。今隔世の感があります。平成12年、ちょうど戦争の世紀と言われた20世紀の最後の年に、ミレニアムの年に介護保険制度ができたというのも、これはすばらしいことだろうと思います。そういうことで、デイサービス、通所サービスから在宅のホームヘルプ、訪問入浴、デイケア、それとリハビリとかいろいろありますよね、すばらしいです。

 そういうことで、今地方にとって介護サービス産業が産業振興のもとになっているところもあるんです。小さい自治体、言葉は悪いですが、合併された自治体について、かつての首長が言っておられました。うちは役場支所と介護施設しか働く場所はありません、そのように申されておりましたが、我が八幡浜市についても相当な数の正規、非正規の方の職場として雇用確保されていらっしゃいますが、恐らく当たってはいらっしゃらないだろうと思いますが、私は1,000人を超えている雇用があるんでなかろうかと、このように見込んでいるところでございます。大城市政の産業振興において、この介護サービス産業をどのような位置づけにいらっしゃって認識されているのか、お伺いをいたしたいと思います。

○議長(大山政司君) 市長。

○市長(大城一郎君) 
 議員御指摘のとおり、高齢化の進展に伴いまして介護サービス関連産業は新しい雇用と所得を生み出し、大きなマーケットに広がる可能性を持つ成長分野の一つであると私も認識をしております。市においても多くの若者の雇用の場となっており、今後さらに進展する高齢化に伴いサービスへの需要は持続的に見込まれることから、安定した需要による市内経済の中核的な産業として期待をされているところです。

 ただし、介護サービスは一般的な商品と異なりまして、その収入の大きな部分を税金と保険料という地域の負担に依存しているという特徴があります。このため、財政面から介護サービスの量的な拡大には一定の歯どめがかかることも予想され、その際高齢化社会における切実なニーズとどのようにバランスをとっていくのかが今後の大きな課題であると考えております。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君  ただいまについて再質問でございます。

 私は非常に心配性なんです。今これからの10年は、私の持論ですが、この八幡浜市というのは第1次、第2次、第3次のそのトライアングルが非常に調和がとれております。一方には偏ってない、産業が、だから柔構造、柔軟性があるということなんですね。

 しかしながら、後で大綱2に出てきますが、西暦2025年問題が出てきます。超高齢社会になってまいります。ということは、今の産業に働いていらっしゃいます皆さん方が年をとっていかれて、それにゼロ歳から14歳も非常に少なくなっておる。今のところは人口に対する割合がゼロ歳から14歳は10%はキープしておりますが、これも9、8、7と減っていきます。そういたしますと、絶対数が足りなくなってくる。今市長が言われましたように、介護サービス関係も恐らく保険料の絡みがありますが、今以上に供給しなければならなくなると仮定しますと、マンパワーも足らなくなってくる、1次、2次のそういう就業者も不足してくる、全体にマイナスのスパイラルに陥る可能性があるわけであります。

 今懸案の八幡浜市立総合病院、せんだって2基目のクレーンが建ちまして、本格的に本館工事が今進められておりまして、平成28年度、早ければ11月の完成かという声も聞くわけですが、そして大きなビッグプロジェクトだった港湾振興ビジョン、平成14年から着工されまして、ほぼ一部を残しながらも所期の目的は達成されて、予想以上の成果を上げておる。

 次は何か、取り組むべきはということになれば、私は産業振興です。産業振興において今行政と企業と商工会議所、商工会、JA、地域の皆さん方と一緒になって取り組まないとおくれる。絶対におくれますよ、今取りかからないと、今が分岐点だと思います。今全国的ですから、ただ八幡浜市だけではない、愛媛県も、ほとんど大都会と言われるとこだってそうなんです。それは、一律の施策をやりなさいよ、補助体制とか、交付税とか、いわゆる護送船団方式がそういうふうに私の考えではなったんだろうと、個性的な自治体が生まれにくいところもあるわけですが、しかし我が八幡浜市はそういうポテンシャルがあるわけですから、産業構造、それによって、今言いました新たな戦略を立てる。その波にのまれてしまうのか、消極的になるのか、皆とこもそうやしもう仕方がないわいとなるのか、ポジティブに打って出るのか、ここは分岐点なんです。だから、総合振興計画とか長期計画、中期計画、これを産業振興にシフトさせていってほしい。

 例えば婚活とか子育て支援、これは戦術の面です。日本人は戦略眼が非常にないと言われております、民族性かどうかもわかりません。だから、戦術を包含した総体的な大きなビジョンを立てて産業振興の事に当たっていただいて、持続可能な2025年以降の八幡浜市を私は期待しているところであります。それについてお答えいただきたいと思います。

○議長(大山政司君)  市長。

○市長(大城一郎君) 
 まさしく河野議員の言われるとおりだと思っておりますが、今後は介護サービス1点に絞らず、八幡浜市の産業、1次産業、2次産業、全てのバランスをとりながら安定した政策を考えていかないけん、まさにその分岐点だと思いますし、先ほど言よりました人口の問題も、やはり人口がないことには産業は成り立っていかない。人口体系をもう一度しっかりと勉強して、検証して、今後どのような産業、今言われました介護産業、そして八幡浜の歴史を振り返ってみましても、やはりミカンと魚の1次産業、そして2次産業、それぞれにバランスのとれた産業体系になるように維持できるような政策を考えていく、これは大きな課題として認識をしております。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君 
 ぜひ積極的に産業振興策を進めてほしいと、こう思っております。

 続きまして、大綱の2でございますが、2025年問題は間もなくやってきます。大介護時代、ここには載せておりませんが、大量に亡くなる時代でもあるわけなんですね、この2025年以降。ちょうど介護保険制度がスタートいたしました平成12年、八幡浜市の高齢化率は4人に1人、24.8%でした。昨年3月31日の時点は33.8%、3人に1人というふうになってまいっております。この間、一番多い年で1ポイント上がっております。少ない年で平成22年、23年の0.3ポイント、これは私たちが生まれたそういう世代とも関係ありまして、65歳到達した、そういう人口が少なくなったからのせいもあるでありましょう。平均0.6ポイントずつ上昇しております。今2025年問題がどうして問題になっているかというと、昭和22年から24年のいわゆるベビーブームの時代の人らが全て75歳以上になるということでございます。

 今資料手元にありませんが、保健センター長からいただいた資料によりますと、あれ昨年じゃったですかね、平成23年度やったですかね、後期高齢者の数が載ったデータがありますが、それを見ますと1万2,749人が65歳以上だったんですね。そして、2025年には、恐らくこれがプラス1,000人ぐらい上昇するだろうと。上昇するというのは75歳以上です、今75歳以上はそのときの1万2,749人に対して7,077人、7,100人前後は75歳以上ですね。2025年になりますと、これがプラス1,000人になりますから8,000人ということに私は近づいていくと、こう思っておるんですね。

 社人研、いわゆる国立社会保障・人口問題研究所が出しております2025年のデータ、保健センター長からいただきました、それを見よりますと、その2025年の八幡浜市の後期高齢者の数というのは7,000人台ちょっとになっております。人口もこれは3万人をキープしたような人口になっておりました。しかし、実際のところ、2025年の八幡浜市の人口というのは、皆さん方御案内のように都市計画マスタープランが昨年策定されました。それによりますと、ちょうど2025年です、平成37年は、人口2万7,000人台です。ということは、後期高齢者の方が8,000人近くなりますので、3人に1人近くになってくるということになるわけであります。

 そういたしますと、今要介護認定率というのがありますが、大体八幡浜市で17.3%なんですね、全国平均は17.4%ですが。今1万2,749人と申し上げましたが、そこで要支援1から要介護5までの2次判定を受けた方の認定された数は2,158人です。うち75歳以上の後期高齢者は1,923人、実に9割の方が介護の認定です。65歳以上に対しまして。ですから、2025年問題は大変だということなんです。

 平成18年の第2回の介護保険の見直しのときに、地域密着型というすばらしい、そういう地区に分散したデイサービス等の施設ができました。小規模多機能などというすばらしい施設もあります。施設もあり、地域密着型もあり、また出どこは違いますが、在宅医療につきましても非常に国は地域完結型にやりなさいよというような方向にあるようでございます。つまり医師、看護師、そして介護士の専門の方たちが医療、介護、生活の細部までお世話して幅広いサービスを提供しますということで、診療所、24時間訪問看護ステーション、有料老人ホーム、この複合施設が地域完結型ですよという方向づけにおるようでございまして、一方で私は最初みとり3月と申しましたが、家族で面倒見ます、ですから診療所さん、24時間お願いしますということで、在宅療養の支援診療所というのもできているそうであります。でございますから、今介護している方、されている方については選択肢は非常に多いんです。

 施設もあります。特養、老健、介護療養型もございます、介護療養型については恐らく国はゼロに近づけていくだろうというような方向にあるようでありますが。その中において、私は今民生委員、地区社協の副会長及び書記をさせていただいておりまして、さまざまな声、情報交換を行いますが、ぜひとも公設公営の青石寮に入所させてほしいという声が非常に圧倒的に多い。老老介護の方、勤めをやめて両親の面倒を見ていらっしゃる方、旦那さんが脳卒中、そしてお母さんはもう高齢の認知症になっておられる、自分は商売しなければならない、できません、何とかしてほしい、お願いいたしました。そしたら、何とか施設に入らせていただきましたが、そういう方が圧倒的に多いんですね。特に青石寮、今250とも300とも言われておりますが、センター長らもさまざまな声を聞いて相談に乗っていらっしゃると思いますが、これについてはなかなか解決の糸口はつかめませんね、施設入所ですから。それについての現状、解決策はないと思いますが、お答えいただきたい。

 それと、平成26年、来年度から第5回の介護保険制度の見直しが始まりますが、今要支援1の取り扱い、介護保険から切り離すのか、自治体が主体的にやれということなのか、要介護3以上じゃないと施設は入れませんよとかという声が圧倒的に多いので心配される方が非常に多いんです。2号被保険者の保険料も県によっては平成12年のスタートから2.5倍、2.7倍になっておりますし、1号保険料についても倍になっているところもあります。倍近く、倍以上のところもあります。保険料の行方、そして圧倒的にふえるでしょう介護認定者の数であります。どうするか、国の動向、青石寮の待機の問題、それらを含めてセンター長お答えいただきたいと思います。お願いいたします。

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 議員御質問の介護保険の現状と今後の見通しについてお答えさせていただきます。

 まず、1点目の介護認定者数についてでございますが、1月末現在、平成24年2,332人、平成25年2,397人で前年比65人、2.8%の増、平成26年には2,453人、前年比56人、2.3%の増と、年々増加傾向にあり、今後についても高齢化の進展に伴い同様に増加していくものと予測しております。

 2点目の今後の要支援1、2の認定を受けている方の介護保険予防給付についてでございますが、平成27年度から第6期における介護保険制度の制度改革の中で、地域支援事業の充実強化を図る観点から予防給付の見直しが検討されております。全国一律の予防給付のうち、訪問介護、通所介護につきましては、従来の介護給付から地域支援事業に移行し、多様化を図ることとなっております。この見直しにより、既存の介護事業所による既存サービスに加え、NPO、民間企業、住民ボランティア、協同組合等による多様なサービスの提供が可能となり、新たに効果的、効率的な事業も可能になるものと思います。

 3点目の当市の介護保険料の推移についてでございますが、月額の基準額として第3期は3,132円、第4期は4,204円、第5期は4,992円となっております。

 今後の介護保険料の見通しについてでございますが、保険料は3年ごとに策定する介護保険事業計画に定めるサービス費用、見込み額等に基づき3年間を通じて財政の均衡を保つよう設定されております。現段階では、制度改正に伴う変更分や介護報酬改定率、介護保険サービスの見込み量やそれに基づき保険料の算定を行う介護保険事業計画ワークシートなどが国から示されておらず、次期の介護保険料について見通しを立てることができませんが、来年度策定する平成27年度からの介護保険事業計画において、この期間の認定者の推計や介護サービス等の必要量、供給量等について十分検討し、介護保険料の算定を行っていきたいと考えております。

 以上です。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君 
 それよくわかりますが、この急増する介護認定者に対しまして、やっぱり予防が大事だろうと思います。今包括支援センター等では70歳のミニ健診とか出前講座、そして各家庭訪問されて指導されていらっしゃいますし、社協委託事業もございます。私はここで目標の設定をしてほしいと思うんです。つまり、生活習慣病をうんと減らしていく、そうすることで介護の厄介にならなくて済む人が相当ふえると思います。中でも、糖尿病ですよね、糖尿病の方をうんと減らしていく。血糖値の高い方は、後でお話に出てきますが、その認知症になる確率、すなわちアルツハイマー病の方が多くなるというふうに伺っておりますので、それを目標を設定して、うんと減らしていく、そして活動する高齢者ということを、ちょっときょう資料持っておりませんが、85歳以上、活動する高齢者なんかというスローガンでやっていらっしゃいます、結構なことですが。

 一方で、お伺いするところによると、補助を出してがん検診についてもやっておられるというようなことを聞きました。これもある程度の強制力を持たせて、中高年になりますと大腸がん、胃がん、肺がん、女性ですと子宮がん、乳がんの検診をしていただくように何とかお願いして健康な八幡浜市民を育てていく、育んでいくというような施策が私はこれからは絶対必要であると思います。ぜひともそういう目標を持っていただきたいと思っておるところでございます。

 埼玉県和光市というところがありますが、そこは人口約9万ちょっとのところですけど、特別養護老人ホームは1施設しかない。そして、ここ要介護の認定率が10.3%、保内町より7ポイント低い。そこは歩いていける施設がようけあるということなんですよね。歩いて自分が行って、そこでデイサービスとかをやる。そこは健康体操もそうですが、ストレッチ、そして筋力トレーニングもあるし、ルーレットもあるし、パチンコもある、あらゆるそういうゲームを楽しみながら健康を維持していくということが、自治体がありますので、ぜひいろんなところを勉強していただきまして、元気な活動する90歳を目標にいこうではありませんか。そういうことで、日本一のミカンにふさわしい日本一健康なまちづくりをしましょうということも、これは大事な施策だと思いますよ。その辺お聞かせいただきたいと思います。

○議長(大山政司君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君) 
 市民の健康づくりに関しても介護予防につながるのではないかということでございますが、介護が必要な状況にならず、自分らしく自立した生活を送る期間が長いことが本人や家族の幸せであり、介護保険財政の安定継続にもつながることと考えます。そのためには、若いころから、また高齢期になっても健康維持増進のために健康づくり活動が必要であり、それがまた介護予防につながっていきます。

 特に介護が必要となる原因の脳卒中、認知症、転倒予防による骨折や骨運動器疾患などの予防が重要と考えております。そのために、高齢期になる前から健康診断の受診、運動継続のPRなどを行っております。河野議員が言われましたように、糖尿病対策についても先日市民健康フォーラムなどで糖尿病の悪化予防について学習を行っております。また、高齢期の方を対象に生きがいを持った活動的な日常生活の継続のために高齢者のいきいきサロンや介護予防教室通所事業、介護予防運動教室などを開催するとともに、日常生活に取り入れやすい市民手づくりの介護予防10か条の歌や体操を広く市民へ普及に努めております。

 今後も、創意工夫をした介護予防の普及啓発に努めていきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君 
 やられていることはよく理解できるんですけど、私が思いますのにはやっぱり目標値を設定したほうがやりやすいと思いますよね。がん検診の本人負担は、聞くところによると500円ですよということなんですけど、なかなか受診していただけませんというようなお声がございましたですよね。これもある小さな自治体は全員受けておる、それは村ですけど、大腸がん、そういうところもありますが、大きな市になりますとそうはなかなかいきませんが、しかし補助を出して負担は少ないですよと言いながらも受診をされてないということは、健康に対しますまだPR、行政の働きかけが私は弱いんではなかろうかと思っております。

 したがいまして、目標を、今ある程度の糖尿病等の患者数はつかめると思います。そうしますと大体、透析等に移行しますから、それを食いとめるためにも成人病をうんと減らしていく、心臓病、そして高血圧とか糖尿病、成人病、今はもう生活習慣病と言いますけど、そこらも数値を決めながらぜひやっていただきたい。今言われましたようにさまざまな施策を展開されておりますが、しかし実際的には余り減りませんので、がんもそうですし、生活習慣病もそうです。目標を持って、予算化して、元気な八幡浜市は高齢者が元気でないと八幡浜市はもうもちませんから。そして、元気な高齢者であれば雇用も生まれてきますので、相対的に先ほど私、大綱第1点目に申し上げましたが、戦略、個々の戦術、すばらしいですけど、それを含めた健康なビジョンづくりということをぜひとも、市長、お願いいたしたいと思っておるところであります。要望しておきます。いいですか、はい、済みません、ひとつお願いします。

○議長(大山政司君)  市長。

○市長(大城一郎君) 
 何においても目標を設定して、それに向かって進んでいくというのは、私も大事だと思っております。交通事故に関しては、愛媛県で交通死亡事故抑止アンダー50、60、これで着実に死亡事故が減ってきたというような例もありますし、やはりそういった目標値をしっかりと決めて取り組んでいくのは大切なことだと思っております。

 八幡浜市もあらゆる施策といいますか、糖尿病におきましても糖尿病を悪化させない、そして人工透析に移行させない町ということで昨年度からしっかりと取り組んでおりますが、先ほど議員さん言われたとおり、先進地であります埼玉県の和光市ですか、ここらの先進事例もしっかりと勉強をさせていただいて、今後に生かしていきたいと思っております。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君 
 ぜひ健康なまちづくりのために施策を展開してほしいと、こう思っておるところでございます。

 それでは、大綱の3に移ってまいります。

 さて、今認知症が非常に増加しておるという声が聞こえてまいります。全国的には認知症462万人、軽度、マイルドな方、MCIの方入れます、この方だけで400万、30年後認知症の方は1,000万人になるだろうというふうな予測はされておるところでございます。

 2月4日付でしたか、愛媛新聞を見ますと、県下20自治体ありますが、その中で65歳以上の高齢者の方と認知症の数が載っておりましたですね。愛媛県全体では65歳以上の高齢者はたしか39万七千何ぼだったと思いまして、約40万で、認知症の方が5万人だということでした。正確な数は高齢者の中の12.2%が認知症ですよと、そして我が八幡浜市につきましては、昨年4月、高齢者の人口は65歳以上は1万2,780人、うち認知症は1,473人ですと、このように載っていたように思います。

 今は残念ながら認知症の特効薬はないということでございます。進行をおくらす薬はありますと。中でも、日本のエーザイのアリセプトという薬については、これは世界的にもよく使われておりまして、残念ながら企業にとってはこれは後発医療ということでうまみがなくなったというようなことを伺っておるところでございます。今、世界各国にはしのぎを削って認知症の特効薬の開発に邁進されているようでありまして、朗報も届いておるところであります。英国には今LMTXですかね、これ何と読むかわかりませんが、リムテックスですか、ちょっとわかりませんが、この薬は海馬の記憶中枢を破壊するタウたんぱく質、これを抑える特効薬が開発されたというようなことを聞いております。そうしますと、近い将来は特効薬ができるだろうと安心をするわけでございますが、当面はそうはまいりませんよ。

 今各施設に認知症の方が入っていらっしゃいます。地域密着型についても、今7つのグループホームがありまして、うち117人ですか、それ以外の方は家族の方が面倒を見ていらっしゃる、このふえていく認知症に関しましてどういう、予防を含めて対処をされていくお考えか、お聞かせをいただきたいと、このように思っておるところであります。

○議長(大山政司君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君) 
 お答えをいたします。

 認知症高齢者の発生率は、国の調査によりますと、75から79歳で7.1%、80から84歳で14.6%、85歳以上で27.3%と言われ、後期高齢者の数がふえることで今後も認知症高齢者は増加すると思われます。

 当市の現状は、認知症で何らかの介護が必要な人は、先ほど議員が御説明された1,473人であります。また、初期の段階で認知症を有するが、日常生活はほぼ自立している人が450から500人程度いると推測しております。

 次に、認知症の方への対応といたしましては、1点目に、予防活動として高齢者の活動の場をふやし認知症予防につなげたり、認知症の早期相談につなげるために介護予防教室、介護予防運動教室、介護予防出前講座、70歳ミニ健診、おたっしゃ男性料理教室などなどを実施しております。

 2点目に、介護方法や医療に関するアドバイスなどを行うため、認知症なんでも相談を行い、必要により愛媛県が認知症疾患センターに指定している真網代くじら病院などへ照会をしております。

 3点目は、介護が必要になった方については、関係機関と連携をとり包括的な介護サービスの提供です。

 4点目に、ひとり暮らしや高齢者世帯の認知症の方々を支援する見守りネットワークなどを実施しております。

 今後においても、認知症の進行をおくらせ自立した生活をより長くするために、早期に適切な治療につなげるとともに本人の尊厳を保てる周りの人の支援が大切であり、予防を含めサービスの質や量について、次年度策定の第6期介護保険計画で慎重に検討をしていく予定でございます。

 以上です。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君 
 介護予防を含めまして軽度の方の対応、よくわかりました。

 今、アルツハイマー型と言われる認知症の方、家族介護されてる方は大変なんですね。施設入ればなんですけど、私の近所にもいらっしゃいますが、もう家族は大変です。というのは、外に出したら皆さん方に迷惑がかかるということで、どうしても家の中に閉じ込めたいということなんですよね。

 今、福岡県大牟田市、安心して徘回できる町というのをスローガンに、認知症の方を徘回させている、これはちょっと考えられないことですよね。その大牟田市には全国から引きも切らないぐらいの視察が訪れているというようなことを聞きました。

 ネットワークはできています。家族の方が通報しますと、通報というか行方不明になったということで警察に電話をかけますと、警察は商店街、タクシー会社、そしてネットワークに連絡して皆さんがお捜しするということのようでございます。そのために、認知症の患者を仕立てて模擬の訓練をやっていらっしゃるというふうなことを伺っておるわけであります。見つけた場合には、決して怒らない、優しい目線で、優しい言葉で、土地の言葉で対応しなさいよというようなことだそうです。恐らく私の考えではこういうことだろうと思うんですね。あっ、あの方が今通報入った方だな。あっ、じいちゃん、土地の言葉ですから、どこさや行くとね。わしは山に2番方に入るたい。どこねん、山。三池炭鉱ばい。じいちゃん、そこはもう閉山なって久しいばい、行ったらいかんでとは言わんのですね。あら、わしも、私も山さ行く用事があるけん、一緒に行こうばい。じいちゃんと話しながらまた連絡をとるということのようでございます。

 今徘回になるということは、これは家族の方にとっては考えられんことだと思います。昨年も認知症の方が踏切事故を起こして電車をとめ、本人が亡くなられ、判決は家族の監督、それの不行届、損害賠償命令が下りましたと、そういうことでございますので、なかなか徘回というまでには難しいと思うわけであります。

 今センター長が申されましたネットワークできてますよ、登録されてる方もいらっしゃいますよということでございますが、この徘回まではいきませんが、自由にある程度認知症の方が外で生活できるというようなことについてのお考えについてちょっとお聞かせをいただきたいと、このように思っておるわけであります。

○議長(大山政司君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君) 
 高齢者の認知症のある方の行動については、周囲の方々への影響などを考えて、どうしても御家族の方が家の中で介護をするということが多い現実もあろうかと思います。ただ、介護サービスなどを使ってデイサービスなど行く場所をふやしていくという方法をとっておられる方もたくさんいらっしゃいます。

 実際に行方不明になって、その高齢者を捜すということにつきまして、当市におきましても認知症高齢者などが行方不明になった場合、八幡浜市や社会福祉協議会、警察署の協力として八幡浜市高齢者などの速やかに保護を行うということで、八幡浜市認知症高齢者どこにいるの?ネットワーク事業というものを平成21年1月から行っております。この事業は、御家族から登録をいただいた方の認知症の方が行方不明になったときに、外回りの多い事業所さんや通行人を見る機会が多い店舗さんなどの協力事業所に保健センターから御本人の特徴などをファクスで送信し、行方不明の高齢者の早期発見、保護を行うものであります。

 現在は、交通機関、タクシーとかバスとかフェリー、JR、ガソリンスタンド、JA、郵便局、介護サービス事業所、宅配、牛乳や新聞配達事業所、薬局、コンビニエンスストアなど約150の事業所に御協力をいただいております。登録をされている方は、実際に行方不明になったりした経験があって、このシステムを御案内して、現在30名ほどは登録していただいております。

 以上でございます。

○議長(大山政司君)  河野裕保議員。

○河野裕保君  
 どこにいるの?ネットワーク力強いそういうサポート支援対策ができていることに安心をいたしておりますが、私は自助というのはある程度の限界があるんですね。今きずなという言葉が東日本大震災以降、強調されております。これからは、自助の自分だけでの努力では非常に難しい、そういう時代です。弱者に対しましては地域のみんな、私たちが寄り添い、支え合う、そういう共助体制をもう少ししっかりとしたものに構築していく必要があると思うんですね。

 この認知症につきましてはいい本があるんです、理解を深める本が。私に、社会福祉協議会の役員さんが薦めていただきました「ペコロスの母に会いに行く」、2月号の私どもの喜須来社協のほのぼのにこれを紹介させていただきました。ペコロスさんは27年生まれの本人ですが、お母さんは大正12年生まれです。認知症になられて今グループホームに入っていらっしゃいます。お父さんは酒乱で、非常に包丁を振り回したりむちゃなことをされた、80歳で亡くなりましたけれども、この認知症になって母は忘れることができて、母にとってはよかったのではないかというような結びもありましたし、そしてペコロスのメッセージは介護されている方の気持ちに私寄り添いまして、少しでもこの「ペコロスの母に会いに行く」が役に立っていただけたら本当にありがたいと、このように結んでいらっしゃったわけであります。

 それともう一つ、1月25日、八幡浜市社会福祉大会がございまして、小谷あゆみさん、講師ですね、元石川テレビ女性アナウンサー、今フリーアナウンサーでして、Eテレ、昔の教育テレビですが、隔月、2カ月に1遍、「介護百人一首」という番組があるそうでして、その司会を毒蝮三太夫さんとやっていらっしゃるということなんですね。そして、その方は非常に行動的な方でして、市民会館の舞台からおりたり上がったり、おりたり上がったり、非常にせわしげに立ち振る舞われました。そして、介護の百人一首を紹介されるんですね。10以上されました。そして、1カ所文言を抜いているんです。この文言を当ててくださいと言われるんです。誰も当たりませんでしたね。最後ぐらいにちょうど私の横に来られまして、ちょっと立ち上がって読んでみてください。ちょっとこれ照明暗かったんですね、あの市民会館、一生懸命これこうして見まして、これはこういう百人一首、短歌でした。「午前2時、介護する者、される者、同じほにゃらら、聞きつつ眠る」、このほにゃらら何ですか、文言、最も適した言葉を入れてください。はい、ベッドですと私言いました。ベッドで聞きつつ眠るいうて合いませんねえ。あっ、そうですね。ほかにありませんか。そしたら、前のほうから女性の方が手挙げられました、はいって。そして、小谷先生がちゃちゃちゃっと走っていかれて、ちゃっとマイク持って、はい、布団です。あら、ベッドも布団も同じですよということで会場がちょっと笑いに包まれたわけでございますが。ここに入る文言は雨音なんですね。「午前2時、介護する者、される者、同じ雨音、聞きつつ眠る」、これでつながりますねえ。この方、私、最初にみとり3月と言いましたが、何とこの方40代で旦那さんが脳卒中で倒れて、以来25年介護されているということでございます。この方は70歳代でございました。そういうことで、非常に感銘を受けた講演会でございます。

 再度申し上げて終わりにさせていただきます。「午前2時、介護する者、される者、同じ雨音、聞きつつ眠る」、以上でございます。ありがとうございました。これで終わらさせていただきます。済みません。

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