一般質問(総括方式)  H26.12 河野裕保 議員

公開日 2015年02月25日

 

質 問 事 項
八幡浜市における土砂災害防止事業(ハード事業)の今後の見通しについて
宮内川、喜木川、千丈川、五反田川における最大流下能力及びそれに至る降雨量はいくらになるのか。今後の河川改修等の整備予定は。
3 須川奥地区の扇状地的地形及びリアス式湾頭低地に形成された白浜・大平地区の短時間集中豪雨対策について

 

 


 

〔河野裕保君登壇〕

 

 

 

 ○河野裕保君  質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げる次第であります。
 私は、質問通告書に従いまして、大綱3点ばかり用意させていただいておるところでございます。質問の大半は事業主体が愛媛県でございますので、大変恐縮をいたしておるところでございますが、それは知事が日ごろから20の自治体と愛媛県は一体になってまちづくりを進めるんだという、そういう考え方がございますので、私は安心して本質問ができるわけでございます。
 それと、この質問に対しましては、県が主体でございますので、再質問はいたしません。要望という形にさせていただくということであります。
 また、本質問に対しましては、その動機づけとなったのは8月20日の広島市に起きましたあの土石流災害でございます。それは、決して私たちの向こう側の、対岸の出来事ではない、いつ起こるかもわからないと、そういう危機感から私は本質問に立ったわけであります。
 大綱の1点目でありますが、八幡浜市におけます土石流対策、つまり地すべり、急傾斜地の崩壊、土石流の危険渓流についてのその質問であります。
 私はこう思うんであります、天災は忘れたころにやってくる、これは寺田寅彦が申したと言われておりますが、これの意味するところは、要するに危機感、緊張感、それと心構えを忘れることを戒める言葉だと、このように解しておるところであります。それでもって、なお災害に対しては人命が失われるということでございます。つまり間もなく4年を迎えますあの東日本大震災でありますが、特に三陸沿岸の方々、その人たちは150年余りの間に5回も津波が押し寄せてきておるんです。にもかかわらず、先般の津波に対しては多くの皆様方が亡くなられました。てんでんこだよ、まず自分の身をもって安全を図りなさい、安政3年から明治29年、昭和8年、昭和35年はチリの地震があって津波が来ました。そして、平成23年であります。にもかかわらず、とうとい犠牲が失われたということであります。
 私たちはどうですか、ほとんど災害がないんです。少なくとも昭和18年7月24日のあの大洪水以来71年間大きな災害に遭ってません。ですから、私たちは災害から無縁ですというような考え方の人もいらっしゃいます。台風がそれて通る、雨も降らない、いいとこだな。しかし、これまではそうですが、これからはそうはいきませんよということです。
 まず、私たちが住んでる足元を見てください、周囲を見てください、四国はどうですかということなんです。四国には、御案内のように東西に大きな3本の構造線が縦走といいますか、走っております。北から中央構造線、御荷鉾構造線、仏像構造線、私たちは中央構造線の南側の三波川、三つの波の川のかたいかたい変成岩の緑色片岩の上におりますが、この上には、風化しております、非常にもろい。四国は複雑な構造の地層をしておりまして、なおかつ脆弱な地盤だと言われております。頻繁に土砂災害も起こるし、広範囲にわたって破砕帯が形成されておるということであります。そして、山が絶えず動いておる、洪水がある、地震がある、地すべり、急傾斜地の崩壊、土石流、3つの災害の要因がいつも内在しておって、そういうことになると頻発しておるということですね。
 まず1つ目、地すべりですが、地すべりは何と90%が四国ですよ。90%が3万年前に滑った既往地だというんです。既往地、つまり人間なら既往歴があって、病巣が再発するということなんです。四国の国土面積は5%ですが、何と13.9、14%が日本の全体からいうたら四国の割合がそれだけ占めておるということなんです。我々の住んでいる八幡浜市は地すべりが、これ今100カ所指定されております。100カ所のうちに事業着手されておるのが28、着手率28%です、少ないです。
 それと2番目、急傾斜地崩壊危険区域であります。これは、急傾斜地の高さ5メーター以上、斜度30度以上、現在崩壊の危険にあるところの5戸以上についてはランク1、1戸から5戸まではランク2、そして現在お住みになっていらっしゃいませんが、将来的には住むであろう地域についてはランク3、1から3まで合わせますとこれ267カ所です。ランク1については106カ所、事業をされておるのが66カ所で、整備率とは言わんのです、着手率ということだそうです、これが62.3%であります。
 3番目、最も危険なやつ、これは土石流の危険渓流です。斜面が滑る、沢、谷、砂礫と石と岩が一緒になってごっと流れ下る8月20日、広島です。広島の安佐北、安佐南区で起きたあの土石流の災害というのはそれです。これ八幡浜市、236カ所あります。1から3全部合わせてですよ、ランク1から。ランク1の指定を受けておるのが、これ162カ所、整備着手、これ32カ所、整備率19.8、たった約20%ということなんです、低い。
 今後これの見通しはどうかということなんですよ。過去5年ないし10年の間に新たに着手されたこの3つのうちの事業は何ぼ新たに着手されて、着手率が何ぼふえたのかということをお答えをいただきたいと、こう思うんであります。
 また、これは長い長いスパンかかります。せんだっても新たに地すべりが指定されたところがあると伺いました、ふえます。そういたしますと、スパンは何十年です。あるいは100年たっても土石流等のそれは100%の着手率にはならないということも考えられます、そういうことも含めてですね。
 また、今国土強靱化と言われておりますが、スーパー堤防云々と言われております、荒川スーパー堤防何百年、100年降雨強度でやりますとかと言ってますけど、それは現実的に工事が可能なのかとお伺いいたします。
 また、土石流が発生しますと堰堤をつくります。堰堤をつくりますと、砂防堰堤、昭和30年から40年代にかけてどんどんつくりました、昭和20年代の終わりごろから。満杯になってます土砂、それをどうするかということです。
 それと、危険な渓流についてはカメラとかブザー、こういうのもおつけになったらどうでしょうか。
 以上の点について、大綱1点目は御回答をお願いいたしたいと、こう思っておるところであります。
 続きまして、大綱の2点目ですが、これ川です。
 八幡浜市には大きな川が4つあります、宮内川、喜木川、千丈川、五反田川。千丈川、五反田川が一緒になって合流すると新川となってまいりますが、どうもその河川が能力的に、今までならいいですよ、雨降らんのですから、後で言いますけど、しかし集中豪雨とかになるとなかなか流下能力というのが今のままでいいですかということなんです。私は非常に危機感を持っておるところであります。
 考えてみてください。私たちが住んでる平たん部というのは、河川が運んだ土砂の上です。ほとんど土砂の堆積物の上に私たちは今住んでるんです。それは河川が運んだからです。先祖は川によって生かされ、また洪水によって闘いながら共存していったんです。少なくとも71年前の昭和18年7月24日より大きな災害は起きてませんですけど、これからはわかりませんよ。
 というのは、今までは低気圧の通る頻度が少ないですよ、海岸から山の距離、山の高さ、これらの自然条件がうまいぐあいに気象とマッチして災害が起きなかったんです、たまたまです、これは。その証拠に、過去57年間、昭和31年から平成、直近の25年までの平均降水量、八幡浜市は1,522ミリです。最も降ったのは平成5年であります。気象庁が梅雨明け宣言を撤回した、そのときの降水量は2,372ミリでありました。最も少なかったのは、私は昭和42年だと、こう思っておりました。大干ばつです、ミカンが枯れる、どんどん水をやった、あのときは。しかし、翌年の平成6年でした。早明浦もダウンした、石手川もデスウオーターになった、そのときの降水量は886ミリです。その差は何と1,486ミリ、1年間の降水量に匹敵する量なんです。こういうことは50年に一回です。しかし、わかりませんよ、これからは。
 今気象庁が最も心配しておるのは、大量の海水がぬくもっておりますので、海水面が平均より温かくなっているということで、蒸発量が非常に多いということです。そして、局地的に豪雨を降らす、これゲリラ豪雨です。そして、8月20日に起きたあの広島の安佐北、安佐南区のあの大災害というのは、これは角度が45度を東西にずれたらこっちに来るかもわからん、そこが私は心配するんです、これ気象庁解析してますよ、このときは。そのもととなったのが豊後水道です。豊後水道にたまりにたまった大量の湿った空気が山地のほうに流れていった。積乱雲が30分ごとにどんどんできて、次々に一直線上にバックビルディング現象というのが起きたそうです。それは東西20ないし30キロ、長さ100キロにわたる線状降水帯、いわば帯ですよ。その帯状のが長時間停滞した、南西から北東にかけて、これが東西に45度振ったら、出どこが豊後水道ですから、ここへ来るかもわからないということです。私はそれだから危機感を持ってるんです。
 そういうことになると、今言いました4つの河川の河川管理者の50年確率降雨強度というのがあります。これが67.8ミリです。しかし、現在のように局地的な豪雨があったら1時間に100ミリですよ。広島の場合は、あの未明に起きた8月20日の3時から4時の間に101ミリです。2時間、3時間の間に200ミリないし300ミリ降った。とてもやないがもちこたえられません、その4つの河川はということです。
 現在の4つの河川の流下能力は何立米なんか、それに達する雨量は何ぼなのかということをお聞きしたいんです。つまり1時間に100ミリ降る場合もありましょうし、二、三時間の場合に洪水になる場合の雨の雨量もあるし、1時間の場合もある、4日の場合もあります、難しい。河川それぞれ形状違います、山の形状も違う、流出係数も違う、不等流河川でありながらも抵抗の河川に木があり、護岸が上手に整備されてないところもありますから、流下の能力が落ちて、違ってきますので、そこら難しいが、理論的には数値が出ますので、そこら辺をお願いをいたしたいと思っておるところであります。
 それと、あと喜木川について3点ぐらい言います。
 今4つの河川の中で喜木川は一番大きいんです。流量が多い、流域面積も広い。しかし、3つばかり弱点を言います。喜木川は感潮河川。感潮河川というのは、潮の満ち引きによって水位も流速も違ってきます。河川水と、それと満潮のときには遡上しますが、それで押し合いへし合いする、お互いに干渉し合う河川なんですね。河口には乱流拡散が起こって、中流域には決して見られない複雑な動きがあるんです。そうすると、台風が来ます、台風はずうっと水位が上がって、海水面が上がってきます。雨も降る、集中豪雨が降ります、前線を伴いますから。そうすると、海水の潮位による変動による水位の上昇、いわゆる高潮によるハイウオーターないしハイハイウオーターのその線と洪水が一緒になった場合を想定した場合にはずうっと水量がふえますから、今の河川の堤防でいいのかということなんですね。もしも広げるとしたら、今の断面よりかどのぐらい大きくなりますかということをお伺いをいたしたいと、こう思っているところであります。
 たびたびそうなりますと、喜木川は内水と言います、内側は、そこは何回も浸水します。和田町のほうもそうです。そういうことも堤防を上げれば解消できると思いますので、そこら辺も伺います。
 2点目、喜木川は河川の常識とちょっと離れとるところがあるんですね。川は河口へ行くほうが広いです、幅が、断面積も広くなる。しかし、喜木川は河口より102メーター、100メーターのところに和田橋があります。河口から402メーター、400メーターのところに江ノ口橋がありますが、目測ではっきりと見えます、わかります。河口より402メーターの地点の江ノ口橋のほうがはるかに広いですよ。私は巻き尺ではかりました。それは誤差ありますよ、それでも16ないし20の広さが狭いです、河口の和田橋のほうが。
 そうするとどうなるか。平成16年を思い出してくださいよ、台風が10個日本に上陸しました、うち4個は四国にも甚大な被害を与えました。私は、その16年のときに、河川から何から方々そういう、現職でしたから飛び回っておった、つぶさに見た喜木川のその弱点というのは、台風のたびに喜木川見ると、河口から見ますと狭なってますから、途中にとまるような感じで遡上する海水と押し合いするんですよ。ほしたら、ぐうっと膨れてくる、河川水が。そうすると、保内中学校、これは河川からは右岸ですが、そのときは2回越流して浸水したんですね、道が冠水した。中流域もそうです。神越は冠水しました、何回も、ポンプやってもはけない。
 それで、県の河川管理者にお願いしました。バイパスはやっぱり分水要りますなって、和田山のほうに向いてどうですか、それはできません、なるほどと思いました。感潮河川ですから、バックします。水門で閉めて、ポンプで排水すれば別ですけど、なるほどと思いました。
 そういうことで、現状の河口のほうが幅が狭いですよということについての御認識は県は持っていらっしゃると思いますが、それについての考えをお聞かせくださいということなんです。
 今一級河川はどんどん整備してますよ。肱川、あの赤橋、先般重要有形文化財になりましたが、あの橋の両サイド、両岸の幅を広げましたから、継ぎ足しました、赤橋も。そして、畑のほうから全部河川はかさ上げして、今は菅田のほうをやってます。そういうことで、ぜひとも二級の河川についてもお考えを新たにしていただきたいと、こう思っておるところであります。
 最後ですが、3つ目、喜木川だけですよ、喜木川の3つ目の一番弱いところは、4時間107ミリ降りました、これよく私覚えてます。4時間107ミリ、一部越流した。中流、河口から700メーターの地点の浜出橋の下流の左側、左岸10メーターのところの堰堤が護岸が越流したんです。これは、平成10年10月17日、台風10号です。5時までは浜出橋の下のコイがピチャピチャ泳いで、ほとんど水なかったです。雨足が強くなった5時から6時の間、21ミリ、6時から7時、24ミリ、7時から8時、31ミリ、合計76ミリ。ちょうどそのときには、特別養護老人ホームはまだあったんです、そこに。浜出橋の下流のところの低地にありました、今は上へ行ってますけど。110床、特別養護老人ホーム青石寮の8時ごろ、寮母さんが見た、介護士さん、えらい雨足が強いなって、河川の音がすごいなって。見て驚いた、水位がぐんぐん上がってますから、これは大変だ、電話しなさい、非番の人も電話して、本館1階におる入所者を別館の2階に皆引き上げたんです。すんでのところでピチャピチャピチャ、天端の道路の水がなめただけで済んだんです。8時から9時の間31ミリ、それから降らなんだ、余り。合計107ミリで一部越流した。それだけ脆弱な河川なんですよ。ということは、これはやはり改修の必要があるんではないですか。
 そのときには、保内体育館、当時は勤労者体育館と言っておりましたが、床上まで浸水した、神越、あの低地の部分はほとんど冠水した、平成10年に。今どんどん川に、ええことにはポンプを設置していただきましたから、それはほとんど浸水しなくなりましたが、しかし外水がオーバーフローしたら、これは何ちゃにならんということですから、イの一番はやはり河川を広くするということだと、こう思っておるところであります。それについてもお尋ねをいたすところであります。
 大綱3点目でございますが、大綱3点目は、須川の奥、そして白浜、大平地区、これについて、集中豪雨、局地的な豪雨になると土砂災害等の危険があって冠水するおそれが非常にあるんですね。
 まず、須川です。須川は、須川の奥地区、皆さん、わかってる人は想像してください。国道にある須川の停留所からずうっと上新川の上流に向けては扇状地的な地形です。河川が運んだ土砂の上です。新田神社のボーリングした約18メーターまでは全部砂礫です。ということは、河川が運んだ全部泥です。その20メーターあたりからようやく変成岩の緑色片岩が出てくる。昭和18年7月21日から24日の4日間に、宇和島測候所は700ミリを記録しております。その最後の24日の日の午後1時、ちゃんとそれを見た人がいますから、当時小学校2年生、国民学校2年生、喜須来小学校、雨が降りますから学校は休校でした。今は20日から休みですが、同時は25日が終業式です、私のときもそうでした。ちょうど午後1時、24日のときに、新川の上流の神山地区というのがあるんです。そこに大音響とともに一気に流れ下った、土石流、今で言う、昔は山津波って言いました。土石流、土砂災害、立木を乗せたまま、大きな松の木を乗せたまま下流へ下っていて、新川は全てその土砂で埋まって、洪水になったということですね。ほいで、1人亡くなった。今で言う激甚災ですよ。それは、磯崎の中之谷にもあります。そういう既往地については、再度河川管理者はもう一回見てみる。
 そして、昭和30年代の初めに崩れたとこの軒谷言う谷ですが、一軒二軒の軒と谷、その川と新川の本流の合流地点に大きな砂防堰堤をつくりました、昭和30年代の初めに。それが瞬く間にいっぱいになった。今新たにはできませんので、絶対そこのとこには掘ってのけていただきたい、堆砂物を、そういうところがあります。同じもんできんですから、地形的に、そういうことをまたお願いをしておきます。
 それと、白浜、大平地区ですね。白浜地区、これはリアス式の湾頭低地、堆積物、そして大平は土砂の上、言えばそういう沖積層の上に今生活をされておるんです。そういうことになって、その地域は全部今開渠はありませんよ、川も溝も全部暗渠です。一たび集中豪雨になり、100ミリ降雨になったら、絶対的にはけませんもん、冠水する。今合流エリアはポンプ5台で5万4,600立米アワー、1時間に5台ではけてますが、それは最大20や30の雨にははけますけど、それだけになったらなかなかはけんです、今のポンプの5台では、全部合流、表面水は全部会所に入ってから下水道本管に入ってくみ取っておりますから、それはできんと思いますね。それは、能力的に1時間に何ぼの雨量を想定されておるのかということです。そして、将来的にはそういう豪雨を想定した整備も考えなければいけませんねということを言いたいです。
 それとまた、その水路については、今よく私は歩くんですが、雨水、汚水のマンホールはふたがあります。その雨水でポンプがふたしとったらどんどんどんどんつっかけてきてボンと上に飛ぶかもわからない、そういう危険性はあるのかないのかというのもお伺いをいたしたいと、こう思っておるところであります。
 私は、今度温泉を掘りますが、ぜひともその後の柱状図に興味があります、どこまでその堆積物がいっぱいになっておるのか。参考までに、文化会館を保内につくりましたが、掘れども掘れども堆積物です、あれは沖積層。そして、アカホヤという大噴火を起こした、今から何千年前、六千、七千年前、そこの地層も出てきましたね。
 ということで、以上、大綱3点御回答よろしくお願いいたします。失礼します。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私のほうからは、大綱1について一括してお答えをさせていただいたらと思います。
 八幡浜土木事務所に問い合わせたところ、八幡浜市における本年度を含む過去5年間の事業実績は、地すべり対策で約1億9,000万円、急傾斜地崩壊対策で4億4,000万円、土石流危険渓流対策で約7億1,000万円となっております。
 今後の事業見込みについては、八幡浜市にはいまだ施設が未整備の土砂災害危険箇所が多数残っていることから、住民の土砂災害に対する意識啓発を図るとともに、住民の皆様より用地の御協力をいただいて、砂防施設整備を図っていくこととしたいということでございました。
 また、現在の愛媛県における土砂災害危険箇所に対する整備進捗率、着手率ベースですが、これは23.5%にとどまっておりまして、全ての整備完了はいまだ見通せない状況であるとのことであります。今後も、砂防施設の整備を進めるためには多額の経費が必要である一方で、国の砂防関係予算は減少してきたことから、広島県での土砂災害を踏まえ、あらゆる機会を通じて国に予算の増額を要望するなど、ハード対策の推進に努めるとともに、土砂災害警戒区域等の指定の促進など、市と連携したソフト対策の充実を図っていきたいとの回答をいただいております。
 なお、国土強靱化計画については、まだ具体化した計画がありませんので、市としてもこの国土強靱化計画につきまして注視をしていきたいと考えております。
 砂防ダムにつきましては、不透過型の砂防堰堤は、満砂となってもその機能を発揮する仕組みとなってはおりますが、流域の荒廃が著しい場所やたまった土砂や流木が不安定となっている場合など、下流人家への被害が懸念される場合には、必要性や緊急性を考慮して土砂の撤去を実施しているところであります。また、流域が広い渓流では複数の砂防堰堤が必要となるため、新たに砂防堰堤をつくる場所もあると回答をいただいております。
 土石流危険渓流における監視カメラやブザーにつきましては、県下では今のところ設置する予定はありません。しかし、土石流が発生、または土石流発生の危険性が非常に高く、下流の人家に大きな被害を与えるおそれがある箇所については、個別に監視システム等の設置を検討したいということでございました。
 その他の質問につきましては、各担当の課長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君)  建設課長。
○建設課長(矢野 武君)  大綱2、宮内川、喜木川、千丈川、五反田川における最大流下能力及びそれぞれに至る降雨量は幾らになるのか、今後の河川改修等の予定について一括してお答えいたします。
 河川管理者である八幡浜土木事務所によると、県が定めている50年確率の降雨強度は、河野議員の言われるとおり1時間当たり67.8ミリであります。宮内川、喜木川、千丈川、五反田川全ての河川において、現状では1時間当たり67.8ミリの雨量には対応できず、4河川いずれも降雨量、1時間当たり44.3ミリ程度の能力であると考えられるとのことです。
 また、現在のところ、この4河川の整備計画の予定はありませんが、今後の河川改修については八幡浜市等との協議になるとのことでした。
 それから、潮の干満の影響を受けて水位が変動する感潮河川である喜木川については、喜木川河口の川之石港護岸の整備計画も踏まえ、高潮の影響区間についての護岸高さの検討を行うことになります。
 また、河川管理者として、喜木川の一部の区間で河川断面がボトルネックとなっていることは認識しておりますが、具体的な対策は検討してないとのことです。
 喜木川の改修についても、先ほどお答えしたとおり、河川整備計画の策定予定はございませんけども、今後の河川改修についても八幡浜市等と協議になるとのことであります。
 喜木川も含めた親水護岸整備による散策道は、整備前の流下能力、流下断面を阻害しない計画で実施しているとの回答がございました。
 続きまして、大綱の3、須川奥地区の扇状地的地形及びリアス式湾頭低地に形成された白浜、大平地区の短時間集中豪雨対策についての1点目、崩壊した既往歴があって手つかずの斜面については総点検が必要ではないかということの質問についてお答えいたします。
 八幡浜土木事務所に問い合わせたところ、従来から地すべり危険箇所、急傾斜地崩壊危険箇所及び土石流危険渓流については、全国的に実態調査が行われ、愛媛県においても調査を実施しているとのことでありました。
 また、毎年6月の土砂災害防止月間には、県、市、警察、消防により土砂災害危険箇所の合同パトロールを行うとともに、整備済みの砂防施設については、愛媛県土木施設パトロール実施要綱に基づき、重要施設、これは保全人家50戸以上でございますけども、については1年に1回、一般施設保全人家、50戸未満のとこにつきましては3年に1回、定期パトロールを実施しているとのことでございました。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  下水道課長。
○下水道課長(大西 力君)  大綱3、2点目、市街地の汚水処理能力を超えた場合のシミュレーションについてお答えいたします。
 八幡浜処理区には汚水及び雨水の2つの下水道計画があり、合流区域と分流区域が存在し、合流区域の排水系統は宅内の汚水、雨水及び道路側溝の排水であります。この合流区域には雨水計画があり、雨天時に大量の流入水が発生する主要な山地流水箇所については、分流式雨水管渠にて直接公共水域、川、海、河川等に排除されています。この分流式雨水管渠幹線は23路線あり、ほとんどが土石流災害危険区域に整備されており、管路の閉塞防止のために土砂どめ等を設置しています。
 八幡浜処理区の雨水処理能力については、国の定めにより設計雨量強度を5年確率とされているため、計画時間雨量44.9ミリとなっております。ゲリラ豪雨等においてそれ以上の雨量を記録したときは、浄化センターの運転能力を超える流入水が予想され、流入受け入れの制限を行う必要があり、この場合は下水道管渠の急激な水位上昇等を招き、マンホールの浮上、飛散が起こる可能性があります。
 なお、議員御質問のシミュレートについては、したことはございません。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  大体私想定したとおりでしたね、河川の整備はない、こう思っておりました。昭和40年代から50年代にかけて、30年代からもそうですが、よくやっていただきました。面積が広くなっておるし、河川の河道面積ですね、それと河川は外側のほうがばあっと寄りますから、外側については堤防を上げていただいて、浸水を防ぐ、そういう手だてがしていただいております。あの保中の横の道につきましても、平成16年に2回越流しましたから、50センチのかさ上げをしていただきました。それで大分助かっておるんです、喜木川のほうも。しかし、抜本的には、今言われましたように、四十、五十内外の1時間降雨量でオーバーフローするというのはやっぱり脆弱ですよ、全体の4つの河川が。
 それは、本当は4つの河川、私最初言いましたように、流域違いますから、山の形状も違いますから、一概には言えんのですよ、流達のその時間も違う、浸透率も違う、理論数値には出てきますが、余りにもやっぱりアバウト過ぎたような気がします。本来なら4つの河川、1時間の場合は、降水量1時間50ミリでこれだけふえまして、短時間降雨、広島のように200ミリ降ったらオーバーフローはこれだけになりますとか、内水の冠水のエリアはこれだけふえますとか、もっと私は具体的に欲しいんです。4つの河川、50年確率の67.8ミリ、それ以下の50ミリ前後でなりますよというだけでは、それはやっぱり答えにはなりにくい。これは、今はもう河川管理者が愛媛県ですから、八幡浜市に言ってるわけじゃないですけど、本来ならもう少し丁寧な答弁が欲しいですよ、それぞれ違うわけですから。
 それで、1時間40ミリ、50ミリいかないやつにこれは処理し切れませんよというのは、これは明らかに脆弱過ぎますよ、河川が。今最大に、先ほど私言いましたが、1時間降雨量は言わんかったですが、よいよ降らんとこなんです、ここは。1時間降水量、最大でも40ミリ、そして1日最大が130ミリぐらいがこの過去10年ぐらいのデータで40ミリちょっと、ほして1日24時間雨量が130ミリ、それで何とかもってるんですよね。しかし、今言いましたように、気象庁が心配するのは、大量の蒸発する海水ですよ。それによって集中豪雨ができる、ゲリラ豪雨は。先週の金曜日、土曜日、雪が降りました。日本海の海水2度、3度高い、高いのに何で雪降るのっていうのは、蒸発します、ぬくいから、ほして高さ1,500には氷点下6度、7度、10度になったら冷やされて雪になるということと、似とりはしませんが、大量の蒸発というのが原因なんですよね。そういうことになると、やっぱり河川管理者は、今将来的にはありませんよ、市とまた協議しながらという答弁は、これはちょっとぬるいような気がする、私は。
 考えてみてくださいよ、40や50ミリ、これでオーバーフローしますというたら心配ですよ、皆さんが。やはり膨大な金がかかりますから、それは予算づけは必要ですよ。それが肱川はできよるんですから、国の予算は。大洲国道河川工事事務所、事の発端は五郎です、JR五郎駅。あそこは矢落川と合流したちょうど下流ですから、ちょっと雨が降ったら必ず浸水してた、五郎駅の辺が。そして、あの河川改修によってつからなくなった。それは、国土交通省の河川整備に表彰してもろたところですよ、五郎は。それ以来、下流、かさ上げし出した。八多喜、そして白滝のほうもずっと今、ほとんど完成した、大和橋の近辺も。ほして、今河口の土砂をとっております。今、中流域のさっき言いました菅田もそうですよ。
 やっぱり二級河川も重要河川については見直して、そういうふうにやっていただきたい、これ要望ですけど、もう答弁は要りませんよ、そういうことなんです。どうも私は納得いきにくい、40ミリでそれだけの河川の能力しかありませんだけではないんです、それぞれの特徴があるんですから、4河川、数時間で何ぼ、1日で何ぼのときに洪水して、そのときには内水が冠水するとか、それに対する対応策も考えなきゃいけんとか、そういうのが欲しかったんですよ。それは答弁になってないと思います。
 私は、本来ならこういう質問は本当に僣越というか、無礼に当たると思いますよ。しかし、知事がチーム愛媛だから、20の自治体が水平でつながって、行政を推進して、未来へ行きましょうという、そういうお考えですから、私はあえて僣越ですが、させていただいたということなんです。こういうことがないと、なかなか県は取り上げんですよ。
 例えば流量、砂防河川の、昭和18年の空石積みがそのままのところが何ぼでもあるんです。崩壊しかけのとこ、これ部長、当時ここに建設部がありましたから、わざわざナンバーツーを呼んで現場を見せましたら、これ、課長、いけんなあ、やっぱり崩れなんだら予算ないけん、直せんのよと、こういうふうなことですよね。やっぱり重要なところはもう一回改めてやる、検証するということなんです。
 それと、これ課長、あと一つだけ。
 崖防ありますわね、崖防。それを、崖防は、私最初言いましたが、ランク1とか2とか、ランク2のほうでしょうね。住んでる方が指定を受けて、1軒か2軒しかありません、自然崖ですよ、県の指定は受けておりますけれども、まだ事業の着手はされてませんよということについての崖防については、やっぱりお金は1割は要りますが、そこらは危険度からいいましたら、市のほうからもどうでしょうか、向こうからの直してくださいやという相談の上やなしに、危ないところはどしどし言ってやっていただきたい、そこら辺の見通し。
 以上で、もうそれで終わりますから。
○議長(大山政司君)  建設課長。
○建設課長(矢野 武君)  お答えいたします。
 急傾斜事業としては、国の補助事業である急傾斜地崩壊対策事業、それから県の補助事業である崖崩れ防災対策事業があります。市のほうでは、崖崩れ防災対策事業をやっております。県の急傾斜地崩壊対策事業のエリアの中については、本当は崖の事業はできないことになっておりました。でも、県と一応いろいろ連携しまして、国の補助に乗らないものについては県の補助でやろうということで、やっとことしからやることにしておるところもあります。
 ただし、その場合も地元から1割の負担はいただくことになります。
 以上です。
○議長(大山政司君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  今の最後の大綱3のほうに質問したんですが、合流エリアはほとんど暗渠ですよね。もうこれ暗渠を開渠にすることはできませんよね。本来なら自然、そして親水的なそういう意味からいいますと、環境保全からいいますと、開渠は非常にふさわしいんです、暗渠になって入り口を塞がれたら全部あとオーバーフローしますから。
 赤れんがありました、酒六、今ことぶきになってます。あそこ、ずうっと上の津羽井へ向けて全部開渠でした。そこの、今のことぶきから上の大平の国道まで、今暗渠にして道路にしております、利便性追求で。あのれんがのとこにあった開渠のときには、私の同年配の方はよく言われましたですね。わしが小学校のときにはあそこでウナギとれよったで、きれいな水やったでって。やっぱりできれば開渠のそういう親水的な環境もいいですし、災害的にも強いので、また検討事項として考えていただいたらと思っております。
 以上で終わります。

 

 

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