一般質問(総括・一問一答方式)  H27.12 岩渕治樹 議員

公開日 2016年02月25日

 

質 問 事 項
市民に寄りそった市政について

 

 


 

〔岩渕治樹君登壇〕

 

 ○岩渕治樹君  私は、質問通告書に従いまして、大綱1点について質問させていただきます。市長初め理事者の皆様の誠意ある御答弁をお願いいたします。特に今回は市長に対して市長の存念を、本音を聞きたいと思っておりますので、ぜひ市長にお答えいただけたらと思います。
 現在、我が八幡浜市において最も懸念されているのは、さまざまな意見はございますが、人口減少、そして高齢化ではないかと思われます。毎回の議会におきましても、これらに関連する議論がなされ、何とか人口減少に歯どめをかけたいとの願いは全ての市民の共通認識だと考えております。この難題に対しての特効薬はなく、あらゆる手段を試しつつ、不断の努力でこつこつと地道に対応していくしか方法はございません。また、高齢化、少子化、雇用、子育て、教育、医療、介護といった各世代にわたるそれぞれの問題を市民は日々抱えながら生活を営んでいます。行政、そして市民に選ばれた我々市議会が市民に対してなすべきこと、どうしたらより市民のニーズに応えていけるのかを考えたときに、一方的な思い込みやこちら側の都合で政策を打ち出すことは厳に避けなくてはならないのは当然のことであります。八幡浜市の日常が特に大きな変化もなく営まれている中、私見ではございますが、市政と市民、また市議会と市民、我々が気づかないところで共有すべき思いや方向性に少しずつ乖離が生まれてきているように思えてなりません。先ほど同じようなことを遠藤議員もおっしゃっておられました。私も全く同感であります。
 非常にストレートな質問ではありますが、1番目として、市民に寄り添った市政、そして市民に公正なサービスを提供する民主主義に基づいた市政、これらを政務を取り仕切っておられる市長はどういうものとお考えなのか、総論的にお聞かせいただいたらと思います。
 さて次、去る11月3日より12月2日までの1カ月間、石崎、遠藤、大山、そして私岩渕の4市議、市議会議長経験者お二人、また元市議、そして市民有志の方々とともに市民の会を立ち上げ、伊方原発3号機再稼働の賛否を住民投票で決めたいという趣旨に賛同する市民の署名を集める活動をいたしました。もとより、このミカン収穫の最盛期であります。八幡浜は最も忙しく、署名活動には一番不利な時期でもありました。署名はもちろん御自分で書いていただかなくてはならず、当たり前のことながら、まず直接御本人にお会いをしなくてはなりません。フェース・ツー・フェースでこちらの趣旨を御説明し、理解をしていただき、賛同していただいた上で実際に必要事項を正確に記入していただく、これは本当に大変な作業であります。八幡浜は急峻な坂の多い町であります。車が入れない小路にも多くのお住まいがございます。一軒一軒全ての有権者の皆さんの家を目指して、1カ月間毎日休みなく手分けをして回りましたが、人手、人数ともに不足のため、全てというのは残念ながら達成はできませんでした。
 一方で、手際が悪く、何回かダブってお伺いし、怒られたり、御迷惑をおかけをいたしました。御家族の方にも書いていただきたく、再度お伺いしたお宅も数知れません。街頭での署名活動ではさまざまな制約があり、また雨天の日も多く、雨にぬれながらも署名に応じてくださった方々も数多くおられました。貴重な貴重な御署名をいただいた大勢の市民の皆様に、この場をおかりしまして心よりのお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 さて、住民投票は、住民の意思が直接政治に反映される直接民主主義の典型的な制度であります。住民投票制度は、一見議会制民主主義に代表される間接民主主義やさまざまな国益に対する脅威であると思われがちであります。しかし、昭和57年から平成27年までの間、全国で467件もの住民投票が実施されました。内容は多岐にわたっておりますが、例えば原発の建設、合併問題、産業廃棄物処理場や総合文化センター設置建設の賛否などなどです。また、広島市など幾つかの自治体では市政運営上の重要事項について住民投票の実施を請求することができますが、その際に事項ごとに条例をつくる手続を不要とした常設制度となっております。ここでは、議会の採決も必要といたしません。
 この例に見られるように、広く国民に受け入れられたこの流れを考えてみると、住民投票制度は国民が望む公平な民主主義、これを形にするための現体制に不足している部分を補完する制度に成長したと言えると思います。言葉をかえれば、民意が伝わりにくくなっている間接民主主義の制度疲労に対しまして、国民の多くが違和感や不信感を抱いている証ではないでしょうか。本来、住民の不安や提案を受けとめ、住民とともに地域社会の課題を解決するはずの地方議員や行政、国や事業者、そして行政自身の都合を優先させ、地域の公益を訴える住民の声に応えようとしないケースも多々見られると思います。こういった住民と行政の乖離した現状が、各地の自治体で住民投票が相次いでいる要因と考えることができます。
 2番目の質問としまして、八幡浜市を預かる行政の長である市長という立場から、また日々の実務の取り組みから、この住民投票という制度につきましてどうお考えか、市長の所感をお聞かせいただければと思います。
 次に、市のホームページで市長を囲む会でいただいた御意見等についてというページを閲覧をいたしました。7月12日から9月30日までに19カ所で実施されており、参加人数も多く、市長を初め担当課の皆様の日々の御努力に敬意を表します。
 催された19地区の半数以上で、参加者の御意見の中に原発再稼働問題が含まれておりました。やはりこの問題に対する市民の関心は大変高いことがここでもわかります。そして、原発問題、再稼働の問題に意見をおっしゃった方々の多くが原発の怖さを訴え、7月14日の双岩地区では市長に再稼働をとめていただきたいと願う方もおられました。
 それに対して市長は、市では皆さんの意見を聞くために規制委員会の審査基準、経産省からエネルギー政策、四国電力の安全確保対策等を説明していただく機会を設けることとしているとして、その会議に出席した方々の意見や伊方原子力発電所環境安全管理委員会での検討内容も踏まえた上で県に八幡浜市としての意見を伝えたいと考えていると、こうお答えになっております。ちなみに、この説明会出席者の意見、これはわずか59名であるのは皆さん御存じのとおりです。
 8月6日の日土地区では、原発再稼働のアンケートを市民全員とったらどうかとの意見に、説明を受けた参加者のみにするというお答えをしました。それで八幡浜の意見になるのかという極めて当然の疑問に、そのアンケートの意見や伊方原子力発電所環境安全管理委員会の報告内容も踏まえて総合的に判断したいと考えている、ほぼ双岩と同じ答えをされておられます。この質問者は、そんな少数の意見で市民の総意が判断できると思っているのかと尋ねたのであって、市長の決め方を尋ねているわけではありません。
 また、8月7日の白浜地区では、説明会の翌日ということもありまして、原発問題に対して意見、質問が飛び交いました。その中で、再稼働について、県から市の意見を紹介されていると言われたが、市長が再稼働に賛成する基準は何かという質問に対し、またもアンケートと伊方原子力発電所環境安全管理委員会の報告等も踏まえて総合的に判断したいとのお答えでありました。市長の総合的な判断基準というのはたびたび繰り返されておられるとおり、このアンケートと伊方原子力発電所環境安全管理委員会の報告で決めているのがよくわかります。8月20日の千丈地区では、住民からこのアンケートによる一部の人の意見ではなく、市民一人一人の意思を集約していくことが大事だと思うとの声に、広範な意見を聞くというのは市内全域で市長を囲む会を行っており、その中で市民の皆さんからも意見をいただきたいと思っており、伊方原子力発電所環境安全管理委員会の内容等も踏まえ(以下同文)とお答えになっておられます。このホームページの市長を囲む会でいただいた御意見等についてで、原発問題に言及された住民の方々で再稼働に賛成を表明した人は一人もおらず、ほとんどの方が原発に対して懐疑的であり、事故と避難方法に心を痛め、再稼働に対して否定的でありました。市長はこの囲む会に出席された方々からいただいた御意見をどう受け取ったのか不明であります。
 8月28日、真穴地区で行われた囲む会では、農家の方が福島の現状を見れば地元の農家は再稼働に反対せざるを得ないとの意見に対し、アンケート調査は再稼働にイエスかノーかといった単純な設問ではなく、いろいろな意見を書いていただくようにしている、農家の皆さんの思いはしっかりと受けとめていきたいと答えられました。この農家の方は、福島の現状から、もし伊方で事故が起こったらば我々農家はおしまいだと、ゆえに再稼働には反対だとはっきり言っているのであって、イエスかノーかのアンケートでない云々と答えること自体思いを受けとめていないのではないかと感じざるを得ません。
 この囲む会で私が最もあきれ、怒りすら、憤りすら感じたのは、9月9日の喜須来地区での市長のお答えであります。原発再稼働に関するアンケートを市民全員にとっていたらどのような結果になっていたと思うかという質問に対し、アンケートは57人、これはそのままでございます、57人の思いを書き込んでいただいたものであり、福島の現状、国のエネルギー事情等さまざまな見地、視点から考えて書いていただいており、中略、全ての市民に実施しても同じような結果になったのではないかと考えるが、全ての市民に実施しても同じような結果になったのではないかと考えるが、市民を二分するような住民投票は実施するべきではないと考えたと、こうお答えになっております。この全ての市民に実施しても同じような結果になったのではないか、この言葉はまさに完全に市民を軽んじ、無視している何よりの証左です。一体何を根拠にたった59人のアンケートで3万人もの市民の思いがわかるというんですか。また、住民投票が市民を二分すると言いますが、意見の分かれる再稼働の賛否だからこそはっきりと市民の意見で決めようと言ってるのです。その住民投票の実施を否定すること自体市民の選ぶ権利を軽んじでいると、こうとしか思えません。
 同日、続いて市長が再稼働の承認を県に伝えた際、私に責任があるといったことを評価して、責任とは何かとの意見に対しまして、事業者の賠償責任、国の認可責任と市長、知事、町長の政治責任があると答えられました。このお三方に本当に責任がとれるんですか。具体的にどういう責任のとり方があるのか、私には全く想像がつきません。単に責任があるというだけでなく、はっきりと示していただきたいと思います。
 9月27日の神山地区でも、この責任についてどのようにしてとるのか問われて、まずは事故を起こさないような方策をとってもらうことを徹底的にやっていくとの返答でしたけど、起こさない場合ではなく、起きた場合の責任をどうとるのか、こう問われているのであって、全く答えになっておりません。答えを避けているか、答えられないとしか思えません。私は安倍首相も中村知事も山下町長も、そしてもちろん大城市長も本当に原発の苛酷事故が起きた場合、責任などとれないと思います。市長が責任を果たすには、昨日石崎議員が指摘されたように、事故が起こってからではなく、事故が起こることを想定して、今このときにできる限り市民の安全を最優先に考えて行動する、これしかないと考えます。
 囲む会はもちろん原発問題、再稼働問題だけではなく、市民の生活に根差した実情としての意見を市長に直談判し、直接請求する場でもあり、非常によい試みだと私は思います。しかし、今述べてきたように原発問題に関してはどう見ても真摯にお答えになっておられません。
 3番目の質問としまして、囲む会は膝詰めで市民と話し合うすばらしい施策と考えるが、市長はこの囲む会をどのように市政に生かされてきましたか。特に印象に残った市民の声はありましたでしょうか。住民の原発に関しての意見に対するお答えも含めてお聞かせいただければと思います。
 さて、先ほど署名活動について触れましたが、たくさんの市民の皆様とじかにお話しすることができ、本音の意見を聞き、たくさんの、本当にたくさんのアドバイス、励まし、お叱りの言葉、これもたくさんいただきました。スタート当初はやったことのない署名活動にスタッフ一同戸惑い、試行錯誤しながら取り組んでまいりました。仕事の手を中断してこちらの話に耳を傾け、快く署名していただけたときにはえも言われぬ心地よさを味わえましたが、もちろん正反対のこともたくさんございました。
 しかし、お会いできた方のうち8割以上の方が署名に応じていただいたという実感がございます。私たちは毎日懸命に署名をいただくために八幡浜中走り回りましたが、これだけの数が集まったのは決して私たちの力ではありません。曲がってしまった指で懸命にボールペンを握り、震える手で一文字一文字お名前を書いてくださったおばあちゃん、農家にとって一番大切で忙しい今の時期、疲れた体で夕方暗くなった御近所を回って署名を集めてくださったお父さん、そして大勢の玄関先で署名をしてくださった家を守るお母さん、たくさんのお母さんが御近所、友人にも声をかけ合ってくださいました。賛同し、署名くださった方は原発そのものに対して反対の人が主となっておりましたが、それだけではなく、今回の私たちの活動は大切なことは自分たちで決める、そのための住民投票を実現する、再稼働問題は市民にとって重要な関心事であり、市民一人一人にしっかりと意見を表明する機会をつくりたい、こう願った活動でもございました。
 そして、市民の声として一番多かったのは、今回の9月2日の市長の再稼働了承に対しての憤りの声であります。なぜあんなに急いで決めたのか、市民の意見を全く聞いていない再稼働ありきの拙速な行動だ、あれはさすがにだめだろう、異口同音に市長の行動を非難し、住民投票を絶対実現してください、頑張ってください、励ましていただき、ぜひ住民投票で自分たちの意見を表明をしたいと望んで署名をしてくださいました。市長がああいう決め方をするからかえって批判される、本当に迷惑だと怒り、住民投票に賛成してくださった電力関係にお勤めの男性もおられました。
 市長は9月議会での質問に対しましても、再稼働了承は民意をしっかりと集約し、総合的に判断したとお答えになっておられましたが、私たちがこの1カ月、じかに市民にお会いし、一筆ずつ丁寧に集め、昨日提出した住民投票実施賛成の署名簿の山、これをもちろんごらんいただけたと思います。これだけ多くの市民が市長のお考え、行動に対してノーを表明したんです。はぐらかし、強弁したとしても、この八幡浜市の主人公である市民、そしてその多くが市長の決定を支持をしておりません。アンケートの59名のうち、66%が再稼働に対して一定の理解を示したと断じておられました。これを再稼働了承の理由とされておられましたが、これを人数で言えば約39名ということであります。39名が一定理解したアンケートと5桁にも及ぶ市民が自筆した署名、どちらをとるか、良識ある市長であれば比べるまでもないと私は思います。
 また、住民投票に対して既に再稼働が決まっているのだからもう遅い、費用もかかるしとの批判があります。しかし、私は遅いとは思っておりません。再稼働の流れをとめることは非常に難しいとは思いますが、原発再稼働に対して本当の市民の声をしっかりと表明しなくてはなりません。なぜなら、これからも何十年もずっとこの八幡浜は周辺自治体として原発と向き合っていかなくてはならないんです。そうやって生きていかなくてはならないんです。結論を人任せにしないで、曖昧にしないで、これは絶対にいけないことです。住民投票実施の費用についても、試算ではございますが、先ほど遠藤議員からもありましたとおり、300円から400円の程度でできます。市民の大切な命と財産、かけがえのない子供たちの未来、それにかかわる重大な問題であります。ぜひ市民の皆さんにはこの点を御賢察の上、認めていただきたいと希望しております。本当に市民は9月2日、市長がいち早く県へ再稼働了承を伝えたことに失望し、憤っています。1カ月間、休まず市内をめぐり、そこで得た正真正銘の実情であります。
 4番目の質問ですが、この事実をどのように考え、また市民に対しどう説明するのか、それをお聞かせください。
○議長(上田浩志君)  休憩いたします。

 


   午前11時38分 休憩
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   午前11時38分 再開

 


○議長(上田浩志君)  再開いたします。
 市長。
○市長(大城一郎君)  岩渕議員の市民に寄り添った市政についての市長を囲む会での意見や要望についてをお答えいたします。
 市政懇談会については、各種政策等について市から説明させていただくとともに、市民の皆さんから市政全般あるいは地域固有の問題などについて御意見、御要望等をいただき、市政に反映させていくという趣旨で平成22年から始めております。昨年からは、市長を囲む会と題して、地区公民館単位に加え、広く自治公民館単位でも希望される地域にお伺いし、今年度は7月から9月末にかけて市内19会場で開催をしました。
 いただいた御意見については、市政を運営していく上でさまざまな形で参考にさせていただきます。また、具体的な御要望のあったことについては、各担当課につなぎ、その後実行できたもの、できないものなど、今後も課題として認識していきたいと思います。また、市民の皆様にフィードバックする手段として、市のホームページに全地区分の会議要旨を掲載するとともに、各地区公民館に配布し、掲示等をお願いをしております。
 各地区にお伺いして直接いただく意見にはその地区特有の課題も数多くあり、全て貴重な意見として受けとめています。印象に残るものとしては、今回は先ほど議員がおっしゃいました原発再稼働問題、学校統廃合に関すること、さらに市民の皆さんの大きな関心事の一つであります温泉掘削事業などがございました。
 もう一点、伊方原発再稼働の承認に対する市民の声についてでありますが、まずなぜ早く判断したのか、そういう点についてですが、これにつきましては昨日石崎議員にお答えしたとおり、私としては適切な時期だと考えております。
 2点目に、市民の声を広く聞かないかについてですが、当市も意見照会に当たってさまざまな方法を検討しました。ただ、原子力発電については一人の市民の中に反対と推進、こういった部分が微妙にまざっておりまして、人によってそのニュアンスが異なること、これを受けとめて対応すべきとの考えから、マル・バツ式のアンケートではなく、記述式で意見をいただくことといたしました。いただいた御意見は非常に迷われた中でその過程も含めて意見を表明いただいており、市の県知事への回答もこのことを踏まえて作成したものです。
 また、市民の中から51人の方にお願いをしましたが、これは主要な団体の代表者をおおむね網羅できており、みずからの認識と責任の中で文書でもって回答いただくものとして良識ある市民の意見をいただいたと思っております。
 次に、市民の失望、憤りに対してどう考えるかについてですが、岩渕議員のところへは失望、怒りの声しか届いていないかもしれませんが、私のところへはまた別の声も届いております。実際に八幡浜商工会議所、また保内町商工会からも再稼働の要望を受けたところであります。先ほどお話ししたように、今回の回答は何より市民有識者の意見を踏まえたものであり、確かに議員のおっしゃるような御意見の方もあることは十分承知しておりますが、それらも含め市民のさまざまな意見を総合的に判断することが市長であり市議会であると思っております。
 その他の質問に対しましては、副市長並びに担当の部長から答弁をさせます。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  それでは、岩渕議員から御質問あった中で、市民に寄り添った市政、民主主義に基づいた市政とはというところについてお答えをします。
 市民に寄り添った市政とはとのお話でしたが、市民には多様な意見、思いがあり、利害関係が異なる場合もあります。全て一律ではありません。まずは民主主義の原則に基づいて判断すべきであり、民主主義の根幹は市長公選制、市議会議員公選制にあると思います。全ての20歳以上の国民に投票権があることは現在では当たり前に理解されていますが、これは戦後民主主義がかち得た大きな成果であります。現在の地方自治の制度では、まずは市長、議員それぞれがその機能を十分に果たすことが求められています。さらに、審議会などでの委員就任、パブリックコメントなど、さまざまな市民参加の取り組みが実施されています。
 当市では、先ほど市長もお話ししましたように、毎年市内17地区公民館を基本に市長が出向いて市長を囲む会を開催しており、またさまざまな陳情についても垣根を取っ払って対応しており、これらを踏まえ、他市と比べても市民の声を反映した市政の実現に前向きに取り組んでいるというふうに思っています。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  住民投票という方法についてお答えをいたします。
 現行の地方自治制度は議会制民主主義を前提として成り立っており、住民の代表として選挙で選出される議員が首長を初めとする行政側と議論、討論を重ね、最終的な政策を決定することになっています。住民投票に関しては個々の重要な政策に関して住民の意思を直接反映できること、住民みずからが地域の問題として学習し、地域の政策への関心が高まることなどの意見がある一方で、地域社会の対立を深める結果を招きやすいこと、設問の立て方や情報提供の度合いなど、住民投票の制度設計により投票結果が左右されやすいことなどの意見もありますので、必要かつ十分な情報提供を前提に住民みずからが的確に判断できる事項か否か、さらには住民投票の実施には相当な経費もかかることから、費用対効果の観点から住民投票に付すことが妥当か否かなどの視点が重要ではないかと考えます。
 現在のところ、行政運営では執行機関の市長と議決機関の議会の双方が主権者である市民の意見を十分に反映し、それぞれの役割と責任を果たしていくことで市長と議会の判断が十分に民意を反映するものになるというふうな認識をしております。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  冒頭に申し上げたとおり、できたら市長の思い、これを私はお聞きしたかったと思います。
 ただ、先ほどのように今答えたとおりですと言われたんでははっきり言って意味がないことなので、今の部長がお答えになった住民投票に関してちょっと疑問があります。住民投票というのは、やはり先ほども申し上げましたようにこれは各地でいろいろなケースで行われております。なぜこれを皆さんやるんでしょうか。これに対しての疑問が私はありました。それに対して、今の部長のお答えでは多分納得がいかないというか、答えにはなっていないと思うんですね。現状がこれだけ住民投票をする、やはり議会制民主主義、間接民主主義、これに対してやはり皆さんが非常に不都合を感じていたり、物足りなさを感じていると、これは事実だと思うんですね。ですから、先ほどいろんな市には市の都合があるというふうにあなたはおっしゃいましたが、八幡浜には八幡浜の都合があります。八幡浜の現状があります。特異な現状があります。それに対して住民投票を行うというのは、これはもうぜひ行ってくれという声が5桁集まったわけですね。これに対して、今それに対して御答弁をする多分お立場にはないと思いますので答弁は求めませんが、住民投票という一般的にこういったものを考えた場合、これは市民にとっても非常に有効な方法、自分たちの思いを伝えられる方法、そう思って皆さん署名していただいたんです、はい。ここを履き違えたり、取り違えたりしたら、本当にこれからの市政もどんどんずれていくと私は思います。ですから、その辺をちょっともう一回考えていただいて、もし市長に何か御感想があればお聞きしたいと思います。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  今回は私に答弁を求められておりますが、私以外、副市長が答えようが、部長が答えようが、課長が答えようが、全ての答弁は全て市長の答弁でありますので、そこは誰が答えようが市長の答弁、市の方針である、これは認識をしていただきたいと思います。
 これにつきまして、先ほどから市政懇談会、市長を囲む会におきましてもあえて言いませんでしたが、双岩、千丈、日土、真穴、それぞれで同じことを言っている、当然じゃないかと思います。その土地、土地で市長が言うこと、市長の方針がまちまちであったら、それこそ市長の態度がおかしいと私は思います。それぞれの地区に行って違うことばっかり言ったら、この市長はどう思っているのかというのはかえって問われるんだと思います。
 双岩の例も言われました。双岩でも反対をされました。でも、私も双岩出身でありますが、その方は存じ上げません。聞いてみましたら、市外の方、西予市から来られた方の意見でありました。今回、特にこういった大きな問題、八幡浜市に限らない問題になってきております。伊方発電所の再稼働、3号機の再稼働、そのようなことを議論する場合には、やはりそういった八幡浜市外、県外からも来られている方が今回は特に市長を囲む会にも多くありました。そういったところも載せています。そういった人の話もしっかり聞きました、聞く場として今回は。それも市長を囲む会の発言という形でホームページにも載せていただいたところであります。そういったことで、本当に市民の声、反対ばかりというのも、これはその内容を私は確認しております。
 また、この住民投票、住民投票、先ほどから議題に上がっておりますが、この中にも再稼働に賛成の人も署名をお願いしますって載ってるわけなんです。じゃあ、これは何を目標に住民投票されたのか、伊方原発再稼働、マルかバツかじゃないわけですね。じゃあ、市長の判断の時期がおかしいのか、そういったことを言われるのであれば市長に対するリコールとかそういった形の住民投票にしていただければいいと思いますし、これはまた意味が違うんじゃないか。1万人、5桁以上の中には賛成の人もおるし、反対の人もいるということでいいんですよね。そういったところもきっちりと精査した上で今回やってもらいたいし、実際に私の家にも住民投票来られました、署名活動に。うちの父も実際に話しかけられて署名をお願いされました。これも市外の方です。実際に署名を集めるのは市内の方でしかならないと思っておりますが、といったところも踏まえてこの住民投票のこれから審査があると思いますが、それも含めてしっかりとこの内容について調査していきたいし、その結果は十分に重く受けとめていきたいなというふうに思います。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  住民投票の一般的な考え方、これは市長はどう思われますか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  それは先ほど申したのが私の答弁であります。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  先ほど各地区で同じことを言うのは当たり前とおっしゃいましたけども、質問の内容が違うわけですね。質問の内容が違うのに同じ答えをしていると私は申し上げたんで、地区が違うところで同じ答えをしてるというんじゃないんです、はい。ですから、それはこれホームページのほうからやりました、もしお望みなら細かく読んでもいいですが、時間もありませんので、読みません。
 また、先ほどちょっと非常に不穏当なことをおっしゃいましたが、仮に双岩の方が市外の方だと、これは市外の方を排除しているわけですか、もともと、それはどういうことですか。ちょっとお答えください。

 


   (「休憩」と呼ぶ者あり)

 


○議長(上田浩志君)  休憩いたします。

 


   午前11時53分 休憩
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   午前11時54分 再開

 


○議長(上田浩志君)  再開いたします。
 岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  要するに申し上げてるのは、そういうふうに市長を囲む会という会に、施策に市民以外の方が入っちゃいけない規則があるんであればそれは確かにいけないことだと思いますし、ここの場で市外の方というふうにはっきりおっしゃいましたんで、じゃあそういったところも全部氏素性も調べてられるのかなとちょっと私は思ったんですよ、はい、それをちょっとお聞きしただけです。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  ちょっと論点を整理します。
 市外の方が入ってはいけないという規則はありません。だから、市長も市外の方が入っておられて、後で聞けばその方は市外であることを御自分でおっしゃられたんでそれはわかったわけですけれども、氏素性は知りません。その方が発言されることもとめておりません。
 ただし、規則はありませんけれども、市政懇談会で八幡浜市をどうしようかという方の意見を聞くときに、市外の方々がたくさん聞かれて、その方の意見を聞いて市の方向を左右するのではなしに、まさにそこは市民に出ていただく場所ではありませんか。とめてはありませんけれども、本来の趣旨はそういうことやと思います。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  たくさん来られたんですか、お一人。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  たくさんとは存じ上げておりません、1人、2人、3人ぐらいはいたと認識しております。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  後ろから今揚げ足というようなことを言いました、全く見当違いですね。要するにたくさんの人数で市外から来て自分たちの主張を強弁するんであれば、それはもう妨害でしかありません、はい。お一人来られて、そのことについて意見を言うんであれば別段それは関係ないじゃないですか。それはもういいです、はい。
 黙ってもらえませんか、新宮議員。
 それと、先ほど市外の方が署名を集めてはいけないというお話がありました。これは選挙管理委員会等に確認しまして、応援の方は認めていただける、ただし必ず横に受任者ないし請求代表人がいれば大丈夫というふうに言っていただきましたので、必ずチームをつくって市民の方も、住民の方も、それから代表者の方も、受任者の方も必ずその場にいるように、これはしっかりと守りました、はい。これはもう当然のことですね、1万何ぼの署名を集めてるんですから、やはりそういう方の気持ちを無にするわけにいきません。違法なことは絶対にしておりません。それはわかっていただきたいと思います。
 続きまして、質問をさせていただきますが、冒頭の質問ですね、市民に寄り添った市政、これはどういうことかということを、今お答えいただいたかどうかちょっと記憶にないんで申しわけない、もしあればお答えいただきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  最初の御質問で市民に寄り添った市政、民主主義に基づいた市政とはというお話でした。市民に寄り添った市政とは市民の中に多様な意見、思いがあり、ある場合には利害も異なる場合もあると、まずはそういう状況を踏まえたときに市民に寄り添った市政というのは民主主義に基づいてやるべきであると、そういう趣旨の判断を先ほどいたしました。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  わかりました。
 私は、余談なんですけれども、昨日、石崎議員の質問、その中にそのお答えの一旦をちょっと見ることができました。議員は、マイナンバー制度の難しいところ、そしてまたこれは始まったばかり、いろいろ模索しながらやられていることであります。個人番号カードをつくるときの写真と費用は誰が負担するのか、こういった細かいところに気づいて、そしてその後、国が指導した先日の避難訓練におきまして、大島に住む方の思いを伝え、今回の訓練には大島の参加は予定されていなかった、それならば担当者にでも電話一本かければ安心するじゃないかと、こういった姿勢が細かい心遣い、こういったのが今の行政には私は必要だと思うし、やはり皆さん安心すると思うんですね。心を通わせて、人間っていうのはやっぱり気持ちで動くもんですから、ぜひそれを心がけていただきたいと私は思います。
 先ほど紹介をさせていただきましたように、市長を囲む会で再稼働に対する八幡浜市としての賛否を市長はアンケートと伊方原子力発電所環境安全管理委員会の報告、これを考慮し、判断すると言われていました。これを知った市民の多くがたった39人の賛成でどう考えればこれを八幡浜市民が再稼働賛成と結びつけられるのかと憤っておられます。伊方原子力発電所環境安全管理委員会も、この報告もよいですけども、ここには八幡浜市民の心はありません。声はありません。もう少し市民の切実な声を窓口をあけてお聞きになるという考えにならないでしょうか。住民投票はそれに最適な方法だと思うんですが、いかがですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  住民投票につきましては、ただいま選挙管理委員会で署名数の確認を行っているところでありまして、それが終わりましたら市長に報告があり、20日以内に臨時議会を招集して市長が意見をつけて提案することになっております。市長の意見はその際につけさせていただきます。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  これも昨日ですが、やっぱり石崎議員が市長は再稼働に関して市民の意見をきちんと聞いていないんじゃないかとただしたのに対して、市長を囲む会で十分意見を聞いているとお答えになったと記憶をしておりますが、間違いないでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  市長を囲む会のみならず、いろいろな場面で聞いております。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  その重要度が市長の中でどのぐらいあるのか私もちょっと想像ができないんですけれども、囲む会では先ほど申し上げましたように再稼働賛成はゼロでございます。これは7月14日から9月29日までの間の19回の中であります。ほとんどの方が反対か懐疑的という結果であります。この方たちの意見は尊重されないんですか。なぜ考慮しないで、参考にもしないで、無視をされるんでしょうか、お答えください。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  市長を囲む会、そういったところでは原発再稼働の反対の意見が多かったように思います。やはりそういったところで賛成というところを言いにくい場でもあろうかと思います。そのかわり、先ほど言いましたが、八幡浜商工会議所から、また保内町の商工会から、こういった形で意見をつけて賛成、着実な再稼働に向けてお願いを県へ働きを強く行っていくよう要望しますという意見、またこれも伊方原子力発電所の安全性の確保を大前提に再稼働に向けた手続を迅速に進めていただきたいといった要望があるわけであります。こういったところも実際に商工会、商工会議所の意見ですからより広い意見だと、これも重く受けとめているところであります。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  それはまだ私も正直見てないんでわからないんですけども、新聞等に報道されていたのは知っています。内容的に、商工会議所が会頭名で出されておられるんですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  そのとおりです。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  その会議所の中で再稼働をぜひしてくれという総意を決めたというのはどういう経緯なのか、御存じだったら教えてください。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  これは商工会議所の会頭名で正式に出されているわけですから、中の手続については商工会議所で自主的に判断されることと思っています。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  それは結構です。
 あと、再稼働の了承に関してまだちょっと質問したいことがあるんですけれども、いいでしょうかね。市長が9月2日に再稼働了承の報告に行った件ですけれども、9月議会でいつ日程を決めたのかと私質問をしたはずですが、そのとき、8月31日に決めたとお答えになりましたけど、間違いありませんか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  その発言の趣旨ははっきりと覚えてないんですが、先ほど言いましたアンケートの結果、それが精査できた時点、それと市議会の判断もあったわけですから、その後、愛媛県の伊方原子力発電所環境安全管理委員会、この結果も出たところで判断した、日程については確かさを欠きますが、その全ての条件がそろった時点で判断したということを申し述べたと思います。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  31日に決めたということをイエスかノーかで答えていただければよかったんですけれども、先ほど市長も言われたように、伊方原子力発電所環境安全管理委員会の結果云々というふうに今おっしゃいましたが、この伊方原子力発電所環境安全管理委員会の再稼働妥当という報告を1日に中村知事に提出をされている報告書、それで8月31日に市長はこれはもう了承と決められたとおっしゃったと思うんで、内容もできてたはずですよね、そのときは迷ってるわけないですから。1日に知事に出したものを市長はもう内容とかそういうのを御存じだったんですか、見たんですか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  当然です。私も伊方原子力発電所環境安全管理委員会の委員でありまして、議長も委員であります。その会議で結論を出して、この内容で知事に報告しますというところまで聞いておりますので、当然内容は知っております。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  2日の愛媛新聞をごらんになったと思いますけれども、この妥当という報告書を受け取った中村知事のコメントが載っております。再稼働の是非について尋ねられ、国に要望した8項目の回答はないので、白紙から一歩も出ないとコメントをされております。つまり再稼働の是非は全く、この時点で報告を受けたにもかかわらず決まっていないと答えたわけですよね。その2日に市長は再稼働了承の結論を持っていったわけで、これはこれだけとっても早計、拙速と言われたって仕方ないじゃないですか、どうですか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  当然知事は言えないと思います。それは八幡浜市に対して意見照会を求めているわけですから、その八幡浜市の意見もまだ出てない、その時点で白紙というのは当然だと思います。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  もちろん県には県の、市には市の、これは事情がありますし、判断基準もそれぞれ別だとは思います。ただ、1つですよね、問題は、原発再稼働が是か非かということですから、これに関連して材料がいろいろ持たれてるとこと、少ししか持たれていないところ、ということは市は余り材料を持たれてなかったということじゃないですか。それに対してこんなに早く再稼働を認めるということ自体おかしいじゃないですか。何回も言いますが、おかしいと思いませんか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今のことはもう何度も答弁しております。条件がそろったからお返事をしたということでありまして、県からは覚書に基づき意見照会が来ているわけですから、条件が整った段階で知事に対して八幡浜市の意見を示すというのが行政としてあるべき姿やと思います。何回も答弁をしております。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  それでは、質問をかえます。
 昨日、またこれも、済みません、同じことですが、石崎議員とのやりとりの中で、たしか副市長だったと思うんですけれども、起こるかもしれない事故を心配するだけでは前に進めない、ゆえに再稼働を了承するのは当然だという意味の発言をされていたように記憶していますが、間違いございませんか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  全体の文脈の中で話をしておりますので、その前後のことをちょっとよく覚えておりませんので、その単独のことについてのみ今お答えする状況ではありません、前後の文脈を含めて、もしそれがあるのであれば改めてそれを自分らの発言として認めたいと思います。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  1年前のことを聞いているんじゃなくて、きのうのことを聞いてるんですけど、どうですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  質問の大旨は覚えておりますが、ただあなたとこうやりとりするような状況で、今言ったことを全て頭の中に覚えているわけではありません。先ほどお答えしたことも細かい字句までは覚えているわけでありません。そうではありませんか。あなたもこの質問の中では、アドリブを入れた最初のほうのことを一字一句覚えておられますか、そういうものであります。だから、私が言いたかったのは、全体の文脈の中で私がどう言ったかということを今確認できないから、そのことについて今お話ができないと言ったわけであります。もし速記なりメモがあるのであれば、それはそれで認めたいと思います。

 


   (「議長、反問権を副市長がやったことに、許可してからお答えしたほうがいいですよ、あなたも」と呼ぶ者あり)

 


○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  反問をしたわけではありません。答弁の中であなたはどう思われますか、私はこうですよと、そういう文脈の中で言ったわけで、その議員間の答弁を求めているわけではありません。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  私と副市長の仲ですからそれは十分理解できます、はい。
 ただ、そうじゃなくて、言えたのは、再稼働を了承するのは当然云々じゃなくて、要するに起こるかもしれない予測できないことを考え過ぎたら前に進めないと多分おっしゃったと思うんですよ。それは多分間違いないと思います。後で議事録でも見てください、はい。私はそれに非常に昨日、私的には反応しまして、こういうのはいわゆるたしか見切り発車って言うんじゃないかと思うんですね。しかも、出発が早過ぎて誰も乗車できない、正直言って。私も署名活動をしておりまして、本当に1カ月やっておりました。御協力をいただいたある市民の言葉に胸をつかれたことがございました、これをちょっと御紹介します。
 ミカン農家を営むその方は、急峻で狭隘な坂道を登る集落に住んでおられます。その方はくやしそうにおっしゃいました。災害や事故が起こった場合、わしらは逃げることも隠れることもできない。あんたもここまで来たからわかるだろう。車が離合するにも苦労する道だよ。何か起これば家族を助けに登ってくる者もおれば、必死で下って逃げる者もおる。どうやって逃げたらいいんだ、教えてくれや。生命線であるこの集落の道は通常でもなれない者には通りづらい、ガードレールもない狭い道であります。八幡浜には決して珍しくない道ではございますが、同じような環境に住んでおられる、特に農家の方々は多くが同様の思いを抱えておられると推察をいたします。先ほど遠藤議員からありましたように、複合災害の場合、崖崩れ、また倒木、こういったことで簡単に通行不能となるおそれもございます。唯一頼みの綱である避難路が使えないのであれば、一時避難場所に行き着くことさえ困難であります。ミカン畑には放射性物質から一時的に身を守るコンクリート製の建物もありません。その方はおっしゃいました。自分らは見捨てられている。市長がこの前再稼働を賛成したのがその証拠だ。避難計画と言ったって、自分らはその中に入れてもらっていない。ミカンと魚のまちとふだんは持ち上げておいて、八幡浜にとってかけがえのないこのミカンをつくる方々を置き去りにしているんではないですか。市長は再稼働了承を決めた際、避難路すら確保されていないこの方たちの思いが頭にありましたか、答えてください。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  この再稼働承認に対しては、至るまでにはさまざまな問題をいろいろな観点から考えなければならない、そういった中においてきのうの副市長の発言があったのだと思います。1,000年に一度の大規模災害、いつ起こるかわからない災害に対して、その1,000年に一度でも対応できるような安全基準を設けてやっていこうというのが今の国の考えであります。
 じゃあ、反対に原発を動かさないで今化石燃料をたくさんたいております。これから発生する炭酸ガス、これはCO2問題、地球温暖化、多くの問題を抱えているわけであります。実際にWHOで今CO2の問題、炭酸ガスで年間300万人亡くなっている、これ事実なんですよ。累計ではありません、毎年ですよ。そういったことを少しでも解決する、そういったエネルギー問題まで発展していきます、地球温暖化。ことしはミカンが11月6日、東京の大田市場ですごいいいスタートをしました。しかし、11月の中旬に気温が下がらなくって、雨が降って、これもやはり異常気象だと思います。それが単に原子力がとまっていて化石燃料をたいている、そういう問題に直結するとは思えませんが、やはり地球規模の問題としてそういったことも踏まえて八幡浜市の意見ということにもつながっておりますので、そういったところを議員も考えていただいたらと思います。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今、岩渕議員が市民の声ということで朗読されましたけれども、これは市議、市民有識者の意見照会の結果の中ですけれども、ある方が自分が居住している地域に原発があること自体賛成する人はほとんどいないと、まして再稼働となるとなおさらである、原発を受け入れるのは間接的、直接的に雇用や経済的なメリットがあるからであり、隣接市にも伊方町に準じる直接的な恩恵があるべきではないか、こういう御意見がありました。
 それから、これは反対サイドですけれども、一たび苛酷事故が起これば、この地域の経済はおろか市民生活そのものが確実に終えんを迎えざるを得ないということです。国の意向におごれることなく、県民の安全を最優先に考え、真に自立した姿勢を貫いていただきたい。
 さまざまなバリエーションでこの市民有識者というか各界の代表されるような方々の意見があります。これはたった51人の意見というものではなしに、市議会議員皆さん全員からもいただいてますけれども、それなりに重みのあるものと私は受けとめておりますので、念のために追加させていただきました。
○議長(上田浩志君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  今市長のほうからお話のあった地球温暖化、これ世界的規模の、これは本当に未曽有の危機であります。これに関しては私も専門家ではございませんし、テレビとか本を読む程度で知識は非常に乏しいものしかございません。そのことに関しては私もはっきり言って原因とか理由とか、これが原発とどのようにかかわっているか、また火力発電所とどのようにかかわっているか、これを精査に知る立場ではございません。私が言いたかったのは、今回住民投票という活動を通じてやっぱり市民の皆様の声を聞いて、これは確かにいろいろな考え方を持ってられる方、その地域によってはまた偏った方もおられるかもしれないし、いろいろな意味で全て正しいと言うことはできませんけれども、やっぱり何千人という方のお話を聞いた上でのお話をさせていただいております。
○議長(上田浩志君)  岩渕議員、質問時間の40分を超えましたので、質問を終了してください。

 


   (「最後に一言よろしいですか」と呼ぶ者あり)

 


 許可しませんので、ここで終わってください。

 


   

 

 

 

 

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