一般質問(一問一答)R5.3 佐々木加代子議員

公開日 2023年06月09日

〔佐々木加代子君質問席へ移動〕

○佐々木加代子君  おはようございます。

 それでは、トップバッターで質問をさせていただきます。理事者の皆様には、市民の皆様に分かりやすい御答弁をよろしくお願いをいたします。

 私は、大綱2点について質問をいたします。

 それでは、大綱1、投票率の向上につながる投票環境の改善について。

 近年、投票率の低下が顕著で、どうすれば選挙に行ってもらえるのか、投票率はどうすれば上がるのか、選挙後の投票率が発表されるたびに考えさせられます。

 八幡浜市においても投票率の低下は避けられず、市民にとって一番身近である選挙、市長選と市議会議員選挙の投票率を調査してみました。

 市長選では2009年75.02%、2021年が65.74%で、マイナス9.28%、市会議員選挙では2009年が71.4%、2017年が64.17%で、7.23%低下しております。

 県内においても、昨年4月に行われた松山市の市会議員選挙においては、最終投票率が39.45%と過去最低で、4割を切る結果には少なからずショックを覚えました。

 それでは、八幡浜市の市長選と市議会議員選挙の投票率を今お示しをいたしましたが、地域によっては投票率の差があるようです。

 例えば前回の市長選挙での投票率の高い地域と低い地域を数か所ずつで結構ですので、お聞かせを願います。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 直近の令和3年4月18日に執行された市長選挙の投票率の高い地域、低い地域を3か所ずつお答えします。

 投票率の高い地域は、上から順に第8投票所の高野地地域が87.69%、第14投票所の日土東地域が77.71%、第6投票所の舌田地域が76.83%となっています。

 投票率の低い地域については、下から順に第18投票所の磯津地域が58.63%、第4投票所の神山地域が60.08%、第1投票所の江戸岡地域が62.45%となっています。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  若者の政治離れ、無関心が選挙に行かないという行為につながり、投票率低下につながっているのではというふうにお話をしましたが、投票率低下には高齢化というもう一つの要因もあるかと思います。

 20代、30代の若者に比べて40代以上の方が選挙に行かれるというイメージを持ってはおりますが、本年4月には愛媛県議会議員選挙が行われますが、直近の選挙で結構ですので、八幡浜市での年齢別投票率をお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 令和4年11月20日に執行された愛媛県知事選挙の年代別投票率は、18、19歳が28.74%、20代が24.93%、30代が35.02%、40代が41.42%、50代が47.38%、60代が49.83%、70代が48.31%、80代以上が34.31%となっており、おおむね年代が上がるほど投票率が高い傾向にあります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  今パーセントを出していただきましたが、やっぱり先ほども私からも言いましたが、40代、50代、60代と少しずつ上がっていくのに対して、今度70代、80代になるとやっぱりどんどん下がっていくという傾向にあることは予想をしていたとおりなのかなというふうには思っております。

 八幡浜市の高齢化率は40%を超えました。10人に4人が高齢者です。今まで以上に高齢者のための投票しやすい環境づくりと優しい配慮が必要になると考えております。

 一部の若者の、選挙何か面倒くさい、誰がなっても同じ、誰に投票していいか分からないなどの意見がある一方で、投票に行きたくても行けない事情を抱えた高齢者が増加しているという現状もあります。

 視力が低下した方や、ふだん行き慣れていない雰囲気での場所での緊張感で、誰に投票しようとしていたのか瞬間的に忘れてしまうこともあります。

 我々の年齢でも、いわゆる度忘れは頻繁に起こります。特に人の名前が出てこないことなど、よくあることではないでしょうか。

 また、衆議院選挙や参議院選挙などの2票制の投票の場合は、なおさら混乱を来して白票を投じたり、書き間違いによる無効票になってしまうこともあると思うのです。

 せっかく投票所まで足を運んでいただいたにもかかわらず、残念な結果になることを減らせる方法を考えていくべきだというふうに思っております。

 それでは、書き間違いや読み取れない文字などで無効票となると投票数は、過去に比べて増えてきているのではないかというふうに私自身臆測をしておりますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 そのときの選挙の立候補者の氏名や政党の名称等の状況によっては無効票が増えることもありますが、平成30年11月執行の愛媛県知事選挙以降のデータを見る限り、近年書き間違い等による無効票が増えているという傾向は見られません。

 なお、無効票に占める大部分は白票となっております。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  無効票が特別増えているということではないということですが、要するに全体の投票率が下がっておりますので、前回の選挙までは行けれてた、書けれてた方が、今回は非常に書くことも難しくなったという方が多くなって、実際には投票に行かれてない方が増えているのかなというような分析もできるのかなというふうに、今のお話でそういうふうにも考えております。

 また、投票所へ候補者等の名前を書いたメモを持ち込むことはできないものかと検索をしてみました。千葉県の木更津市の回答が出てまいりました。それには、「選挙人が自らの備忘録としてメモを投票所に持ち込むことはできます。しかし、メモとしての常識を超える必要以上に大きな紙に書いたもの、メモと称するものを持って選挙運動まがいの行為を行うなどについては、投票所の秩序を乱す行為、投票干渉を行う行為、選挙の自由を妨害する行為等に当たるおそれがありますので、注意が必要です」というふうに書いてありました。

 この木更津市のように、選挙人が備忘録として御自身で書かれたメモを持ち込む行為について、八幡浜市の見解をお聞かせ願います。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 木更津市同様、本市においても選挙人が自らの備忘録としてメモを投票所に持ち込むことはできます。

 しかし、選挙は誰が誰に投票したか分からないよう秘密投票の原則等がありますので、メモとして必要以上に大きな紙に書いたものなどは、投票所の秩序保持のため、職員からお声かけさせていただく場合があります。

 ただ、投票所において何かお困り事があれば、投票所の職員に気軽にお声かけいただければと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  それでは、御自分の手に収まる程度の小さなものであればオーケーだというふうな認識をさせていただきまして、これで助かる方も多いのかなというふうに思いました。

 平成29年12月の一般質問で、投票率向上の取組についてという内容で質問をいたしました。年々増加傾向にある期日前投票について、有権者に占める期日前投票数の割合が全国トップである秋田県で、商業施設においての投票所開設を行っている事例であったり、松山市での大学や大型スーパーで行われている期日前投票について御紹介をいたしました。

 八幡浜市でも行ってほしいというふうな要望をいたしましたが、答弁では、スーパーフジさんに打診したところ、開所場所の確保が難しいという返事であったというお答えをされたという記憶があります。

 店内が無理というのであれば、駐車場にテントを張る方法や車を使う方法など、いろいろな方法を御検討いただきたいと思いますし、粘り強く交渉してほしいとの考えは今も変わっておりません。

 過去の質問でも何度も申し上げているように、できない理由を述べるのではなく、実現するためにはどうすればいいのかとの発想で、今後とも調査研究をお願いしたいと改めて強く要望をしておきたいと思います。

 平成27年6月より18歳以上に選挙権が認められました。投票率向上の取組の一つとして、期日前出張投票所の開設を要望したいと思います。

 現在の八幡浜市庁舎と保内庁舎においての2か所のみの期日前投票所に加えて、市内3高校に出向いて投票所を開設するというお考えはありませんでしょうか。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 期日前投票所を高校に設置することは、18歳を迎え選挙権を得た高校生にとって投票機会の確保につながるものであると思います。

 愛媛県内では、上島町が昨年7月の参議院議員通常選挙から、新居浜市が昨年11月の愛媛県知事選挙から、市内の一部の高校に期日前投票所を設置し、投票事務や投票立会人の業務なども有権者である高校生自身に行っていただく方法を取っており、若年層の投票率向上につながる取組であったと思います。

 ただ、高校に期日前投票所を設置することは、選挙人が投票したかどうかを全ての投票所で把握できるよう、投票所間のネットワーク環境を構築するなど、二重投票を防止するための対策を講じる必要があること、また高校にも投票所を設置することについて理解を求め、協力を得る必要があるなど、様々な課題があります。

 まずは他の自治体の先進事例を参考に調査研究してみたいと考えております。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  先ほど18歳から19歳までの投票率が28.74であったかなというふうに思いますが、私が思っていたよりはちょっと低いのかなというふうに思いました。

 八幡浜市には大学がありませんので、高校生の、また初めての投票を迎えられた方も大勢いらっしゃいますし、投票できるのが18歳からとなったので、高校生でも対象となる方がおられるということで、こういう高校での出張の投票所の開設というのは、非常に有効でありますし、主権者教育という意味でも選挙には必ず行かなきゃいけないんだという思いを高校生にも持ってほしいなというふうに思っております。

 上島町と新居浜市、愛媛県内ではこの2か所やられたということですので、しっかりと調査研究をしていただいて、環境が整うまで待つのか、整うように努力するのかとでは大きな違いがあると思いますので、しっかりと調査研究、早急に取り組んでいただきたいなというふうに要望をさせていただきます。

 それでは、次に西予市の事例を紹介いたします。平成16年の合併後、投票率向上と投票機会の確保対策として、期日前投票所を従来の6か所に加えて9か所を増設し、合計で15か所期日前投票所を開設をされております。より地域に密着した形での投票環境整備を行ったというふうに伺っております。

 新たに開設された期日前投票所は、半日のみの開所で、平成30年11月の県知事選挙においては、増設投票所の1か所が豪雨災害により集会所が被災したため、代替策として10人乗りワゴン車の車内で投票する取組を試験的に行ったと伺いました。

 有権者32人のうち15人の方が投票されましたが、狭い車内での投票や、乗り降りに高齢者の方が御苦労されていたり、車外での防寒対策や悪天候時の対応等の課題も多く、本格的な実施については今後の検討課題としているとのことであります。

 やってみないと課題も浮き彫りにはならないということではないでしょうか。

 このワゴン車を利用した期日前出張投票所ということでございましたが、やはり10人乗りのワゴン車では小さかったということで、次はマイクロバス程度の大きなバスを利用しようかなというお声も聞かせていただきました。

 大綱1の最後の質問になりますが、八幡浜市においては、西予市との地域性の違いがあり、行う方法はそれぞれあると思いますが、高齢化率の高い地域や庁舎から遠距離にある地域の自治館や集会所などへ出向く出張投票所または移動投票所を、まずは実証実験的にでも始めてみられてはどうかなというふうに考えます。お考えをお聞かせ願います。

○議長(平家恭治君)  総務企画部長。

○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。

 まず、答弁に当たりまして、期日前(キジツゼン)投票については、マスコミ等では読みやすさを優先して期日前(キジツマエ)で統一をしているようであり、佐々木議員もそのように読まれていると認識をいたしておりますが、法律用語としては期日前(キジツゼン)と読むということなので、理事者側としては期日前(キジツゼン)と読ませていただきたいと思います。

 先ほど御紹介のありました西予市の事例は、ワゴン車やマイクロバスを利用した移動できる投票所、いわゆる移動期日前投票所のことであります。

 移動期日前投票所は、直近の投票所までが遠く、これまで投票機会を逸失してしまっていた選挙人を多く抱える自治体にとっては、投票機会の確保、投票率の向上につながる取組であると思います。

 先ほどの答弁の中でも御紹介をさせていただきました上島町などが高校に期日前投票所を設置した事例は、この移動期日前投票所のことであり、愛媛県内においても他の自治体も試験的に導入をしているところが増えております。

 本市におきましても、高齢化や交通弱者の問題、さらに投票率向上を図る観点から、他の自治体の先進事例を参考に前向きに検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  それでは、期日前(キジツゼン)投票、次からそういうふうに言わせていただきます。ありがとうございます。

 また、前向きに御検討いただくということで、なかなか選挙が近づかないとこういう問題に取り組む機会というのは、ふだん忙しい仕事をされておる理事者の方々については、なかなかぱっとこれを先にやっていこうというような取組にはなりづらいのかなというような思いもしておりますし、それも当然であるなというふうに私自身も考えておりますが、次の選挙が、大体次ある選挙というのは、一つの選挙が終わった後にはすぐに思い浮かぶことではあると思いますので、その例えば1年、2年の間に次への選挙の取組を考えていただく機会にもしていただけたらなというふうに思います。

 投票率の向上につながる投票環境の改善についてと題して今回は質問をさせていただきました。

 3月3日の愛媛新聞に、松山市の選挙管理委員会が、来月の県議選から投票お手伝い希望カードやコミュニケーションボードを導入するとの記事が掲載をされておりました。投票お手伝いカードは、代理投票を利用したい、投票所の中を案内、誘導してほしい、点字で投票したいなどの項目が記載されています。A4サイズで、選管のホームページからダウンロードでき、事前にカードに希望する項目にチェックを入れ、投票所で係員に提示する仕組みであるというふうにお伺いをいたしました。

 また、コミュニケーションボードについては、A4サイズで、入場券がない、字が小さくて見えない、筆談したいなど、よくある問合せや困り事など8項目について、文字とイラストで回答や対応を表現しており、指を指して要望を伝えることができるというものだそうです。

 この取組を、県内では四国中央市選管も県議選から導入すると記事にはありました。実に有権者に優しい取組ですね。高齢者の方に、何に困っているのか、まずは簡単なことから有権者に優しい取組、投票環境の改善に取り組んでいただきますよう要望をいたしまして、大綱1の質問を終わります。

 それでは、大綱2、高齢者にやさしいまちづくりについてに移ります。

 令和3年6月議会において、市営住宅の補修・改修についての質問をいたしました。前回の質問時でも申しましたが、公営住宅とは低所得者を対象に割安な賃料設定で提供される公共のための住宅であると定義をされております。

 私は、今回の質問で、高齢単身者の市営住宅入居についてを焦点に質問をさせていただきたいと思っております。

 比較的市街地に近い住宅は単身者が入れる戸数が極端に少ないか、1室もないという住宅もあります。市街地に近い住宅は、御家族で入居される方にも人気があるため、一度入居されると、利便性が高いこともあり、長期間の入居となるケースが多いと聞いております。空室が出る確率も大変低いですし、たとえ空室になっても、募集をかけると、人気があり、抽せんでの入居となるため、希望する住宅への入居はなかなか実現をいたしません。

 自動車、単車、自転車など何らかの交通手段をお持ちの方には、少し不便な立地であっても大丈夫というふうに思われますが、交通手段を持たない単身高齢者にとっては、優しい町とは言えない現状があるんだということを初めに申し上げておきたいと思います。

 それでは、初めに、市営住宅は公営住宅、改良住宅、その他の住宅に分類されているというふうに伺いましたが、公営住宅の中で政策空き家以外の空き家戸数はどの程度あるのか、教えていただきたいと思います。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 令和5年2月末現在で公営住宅の管理戸数は965戸、入居戸数は749戸、空き家戸数は216戸あります。

 政策空き家を除きました空き家戸数は147戸です。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  実質的な空き家は147戸ということで、一部の住宅では非常に、県道を走っておりますと、あそこもここも、ここも空いとるなというのが非常に目につきます。

 今課長からもお話がありました政策空き家という言葉、この意味が分からないという市民の方も多いと思われますので、この政策空き家というのはどういうものなのか、御説明をよろしくお願いします。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 政策空き家とは、市営住宅の中で既に耐用年限を迎えた住宅、または近いうちに耐用年限を迎える住宅で、老朽化に伴う公営住宅の用途廃止など、政策的な理由により新たな入居者の募集を停止している住宅のことを言います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  次の質問につながりますが、政策空き家の場合は、今言われたように、新たな入居者を募集しないというふうになっていると思いますが、全戸空室にその住宅がなった場合には、直ちに解体をされるという方向になるのか、それをお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 空き家になっても跡地利用が決まっていない場合などは、危険性がない限りすぐに解体はしておりません。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  それでは、全戸空き家になったとしても、跡地利用が発生するまではそのままの状態で置いておくというお話だったと思います。

 それでは次に、単身者用の住宅があるのはどの住宅なのかをお聞かせ願います。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 公営住宅の中で単身者の入居可能としている団地は、旧八幡浜地区では入寺団地、湯島団地、旧保内地区では川久保団地、要田団地です。

 そのほか、団地の中で特定の棟のみ単身者の入居を可能としている旧保内地区の須川団地1棟、棟の一部を単身者向けとして建設された旧八幡浜地区の新開町団地2棟の4部屋、旧保内地区の本町第2団地の6部屋などがあります。

 令和5年2月末現在で、単身者が入居可能な団地の管理戸数は174戸、入居戸数は148戸、空き家戸数は26戸となっています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  実際には174戸あって、148戸の方が入居されて、26戸空き家になっているということの今お答えでありました。

 以前御相談いただいた高齢単身の方のお話になりますが、80歳になり、自身所有の住宅が取り壊さなくてはいけなくなり、市営住宅の問合せをしたところ、単身者が入れる住宅は入寺だけと言われ、その方は仕方なく入居を決められました。80歳の単身高齢者です。入寺の住宅から県道にあるバス停までは、お年寄りが毎日の生活の中で買物や医療機関の受診など、外出する際には大変不便を感じる距離があります。

 そこで、高齢で単身の方が市営住宅の入居を希望される場合には、もう少し相手の立場に立って優しく寄り添ってあげられないものでしょうか。決められた枠の中に当てはめるのではなく、柔軟に対応できないものかと思ってしまいます。

 何が言いたいかといいますと、先ほども申したとおり、単身者が入れる住宅は絶対数が少ない上に、バス乗り場からも遠く不便で、特に旧八幡浜市では商業施設に近い住宅には単身者が入れる住宅がないという現状があります。

 質問になりますが、今後は高齢の単身家庭が増加していくと予想をされます。交通手段を持たない単身の高齢者を比較的商業施設に近い市営住宅に希望すれば入居できるよう、単身者用住宅でなくても空室があれば単身者でも入居できるといった入居条件の緩和や高齢者に優しい住環境の整備を強く要望したいというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  今ほど佐々木議員がおっしゃられた新たなニーズへの対応、これも十分考えていかなければならないと思っているところです。

 近年、単身者の入居申込みが増加し、令和2年度においては、申込者の約半数が単身者であったため、令和3年度から単身入居が可能な住宅に湯島、要田団地の2団地を追加し、単身入居ができる住宅の拡充を図ったところであります。

 市営住宅は、基本的に時代的に見ても家族向け住宅として整備されたもので、単身高齢者を対象としたつくり、間取りにはなっておりません。特に八幡浜地区においては、中心地の商業施設に近い住宅が少ないことから、その地域にある特定の住宅は人気が大変高く、空室になっても、先ほど議員がおっしゃったとおり、申込みが集中し、抽せんになる状況となっています。

 一方、市営住宅全体における入居率は低下しております。そのため、高齢者を含む単身者の増加など、社会状況の変化を踏まえ、高齢者にとってより利便性の高い中心地に近い既存住宅において単身高齢者の入居が可能となるよう、入居要件の緩和や運用について、他市町の状況も参考に、八幡浜市内で前向きに検討していきたいと考えております。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  今市長から心強いお答えをいただきました。何とか実現できるようにお願いをしたいなというふうに思います。

 今四国電力跡地利用について、来年度予算で市民アンケートの実施やまちづくり団体等からの意見を聴取するための懇談会を開催する経費が含まれております。

 以前同僚議員とこの跡地に高齢単身者用市営住宅を建ててはどうかという話をしたことがあります。同僚議員も私の話に御賛同いただき、大変盛り上がりました。

 理事者の皆様にはとんでもない話だと笑われそうではありますが、町には声にならない小さな声がたくさんあります。極端な発想を持たざるを得ない現実もあります。小さな声を真摯に受け止めて、高齢者をはじめ全市民に優しいまちづくりも今後はさらに取り組んでいただきたいと改めて申し上げて、次の質問に移ります。

 次に、高齢者支援事業についてお伺いをいたします。

 一定の条件を満たした高齢者に対して、高齢者外出支援事業として1万3,200円の助成券を交付をしておられます。交付の条件と現在の発行数をお伺いしたいと思います。

○議長(平家恭治君)  保健センター所長。

○保健センター所長(小野嘉彦君)  お答えします。

 高齢者外出支援事業の交付条件は、市内に住所を有する65歳以上の方のみで構成されている市民税所得割非課税世帯に属する75歳以上の方が対象です。

 助成券の発行数は、令和3年度が1,523名、令和4年度は2月末現在で1,531名となっています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  現在は一律の助成金額になっておると思うんですが、今も市営住宅の話をしたところに少しつながってくるのかなというふうに思っておりますが、そのお住まいの地域から病院であるとか商業施設までの距離が遠いなどの条件によって助成を加算するなど、より外出しやすい支援を行っていただきたいなというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えします。

 お住まいからの距離別による助成金の加算につきましては、現時点では考えておりませんが、今後、対象条件や助成額等の変更が必要かどうかについて検討してまいりたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  以前にも多分課長か部長にお話をしたことがあると思うんですが、一般質問でも多分したかと思いますが、この助成券、先ほど言われた65歳以上のみの構成家庭で非課税世帯ということで、市内には若い子供さんたちと同居をされとるお年寄りもたくさんおられますが、この方々についても、日中は独居の形になると思いますので、こういう方々に対しても、全額とは言いませんが、一部の助成もできないものかというお話を以前にしたことがあります。幅広い皆様の支援につながるようなお考えを、今部長も具体的な考えをこれからはしっかりまた新たな助成につながるようなというようなお話を今されましたので、今、昔そういう話をしたことがあるなという私の思いの中ではそういう思いも少し持っておるということをお伝えをしておきます。

 また、以前チケット利用者の方から御相談もいただきました。高齢になりチケットを切り離すのにも一苦労で、現在の10円券に加えて50円券をつくってほしいというそのときは要望でございました。

 担当課に御相談をいたしましたが、すぐに対応というわけにもいかず、また人それぞれに考えの違いがあり、50円券は必要ないと思われている方もいるんだというお話を聞かせていただきました。全ての人が満足する方法を実現する難しさを感じたところです。

 いよいよ八幡浜市においてもDXデジタルトランスフォーメーションを用いた行政手続が本格化する時代となりました。

 そこで、この外出支援チケットをバーコード決済つきのカードやスマホアプリ、プリペイドカードによる決済など、デジタル決済の方法も今後は検討すべきではないかというふうに思っております。お考えをお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えいたします。

 市内の公共交通機関において、アプリやICカードなど電子決済の利用が可能かどうか、また現在1回の利用限度額が1,000円となっておりますが、電子決済でその制限が可能かどうかなど、導入に向けて調査研究を進めたいと考えています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  どうぞ積極的に調査研究をよろしくお願いいたします。

 新たな事業の導入には、乗り越えなくてはいけない課題や財源の問題が多くあると思います。その中で優先順位をつけながら実施されているということは十分に承知をしているつもりでありますが、市長におかれましては、今後もますます高齢者に、また全市民に優しいまちづくりをお願いをいたしまして、私の今回の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

お問い合わせ

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住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
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