一般質問(一問一答方式) R4.9  田中繁則議員

公開日 2022年12月20日

〔田中繁則君質問席へ移動〕

 

○田中繁則君  それでは、通告書に従いまして、大綱1、地域ぐるみの鳥獣被害防止対策の推進について質問いたします。被害に直面している市民のためにも、誠意ある答弁をお願いいたします。

 野生鳥獣による被害は、農業者にとっては経済的損失だけでなく、営農意欲の減退による耕作放棄、離農につながるなど、被害額以上の影響があります。

 市民の生活圏内でもイノシシの目撃情報が多く寄せられるなど、全国有数のかんきつ産地を抱える本市においては、産業振興、安全・安心なまちづくりの面からも重要な課題であり、過去の市議会においても一般質問や委員会等で議論されているところであります。

 市としても有効な対策を打つべく鋭意努力されてはいますが、農業者にとっては、その成果としての生息数の減少、被害の縮小は実感しづらく、ますます危機感が高まっている状況であります。

 野生鳥獣という自然との対峙は、人の力ではコントロールし切れないゴールの見えない闘いでもあり、被害対策の進化を怠れば現状維持も困難になることは明白であります。

 本市は、被害防止対策の3つの柱である捕獲による個体群管理、防護柵等の設置による侵入防止、餌場、隠れ場をなくす生息環境管理を具現化するために、八幡浜市鳥獣被害防止計画を作成されておりますので、これを踏まえて質問いたします。

 まず、被害の状況であります。

 被害防止計画には、過去の被害額が、イノシシを例にとると、令和2年度は1,206万円、令和6年度の目標値は1,087万円となっています。他の鳥獣についても数値が示されていますが、これらの被害額はどのように算定されたのか、また令和2年度まで被害額算定なしであったニホンジカの現況についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  被害額につきましては、愛媛県農業共済組合からの資料や鳥獣それぞれの捕獲数などを参考にしながら、愛媛県、JAにしうわ、市の3者で話し合い、推計値を決めているのが現状です。

 また、ニホンジカの現況ですが、これまでのところ被害を受けたという報告が農林課に入っていないため、被害額としては計上していません。

 ただし、令和元年度までは5頭未満だった捕獲数が、令和3年度には15頭となっているほか、生息状況調査のため、八代パイロットと喜木津4か所に設置している定点カメラの映像からも、近年増加していることがうかがえます。

 このままでは急増するのではないかと危惧されますので、今後は八西森林組合などにも協力を仰ぎ、情報収集や被害の把握に努めるとともに、猟友会など関係機関と情報共有、連携しながら、シカ対策についても検討していきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  被害額の算定には苦心されていることがよく分かります。

 しかし、数字で示される以上は、基になるデータ、根拠が必要だと思います。

 私も有害鳥獣の目撃や農地を荒らされた経験はありますが、誰からもどこからも被害報告を求められたことはなく、近隣の農家の皆さんに聞いても同様でありました。

 実際に通報に至るのは重大性のある事案に限られ、いつどこでどの鳥獣が出没しているのか、どんな被害が発生しているのか、自分の農地以外は知る由もありません。

 先ほど答弁されました被害額の算定においては、後で触れますICTを活用して現場の被害実態をできる限り反映されるよう、愛媛県、JAと改善協議を行っていただきたい。

 また、ニホンジカについても、今ほど説明ありましたけれども、その動向、私も大変気にしております。被害の拡大を危惧しております。猟友会との連携を深め、より一層の対策強化に努めていただきたい。

 被害が深刻な自治体の中には、目撃情報や被害情報をタブレット、スマートフォンによって収集、分析、公表するネットワーク型の鳥獣被害対策システムを導入し、関連情報を見える化することによって被害防止効果を上げているところもあります。

 本市でも、職員による現場確認や定点カメラによる監視を行い、捕獲実績を踏まえて状況把握をされていますが、地域全体での情報共有には至っていません。

 私は、被害対策には地域ぐるみで取り組む必要性を感じています。地域住民自らの意識が極めて重要であり、猟友会と連携した捕獲体制の整備や集落ぐるみで防護柵や箱わなを共同設置、管理を行うなど、個人主体の防止対策に地域の組織力をプラスした対策強化が求められます。

 先ほど申し上げたネットワークシステムを導入して地域住民に協力を呼びかけ、目撃情報、被害情報、捕獲情報などをタブレット、スマートフォンからクラウドを活用してデータベース化し、分析結果を地図、画像、グラフで公表する。さらに、出没検知、わな捕獲検知の各種センサーと地理情報を連動させたシステムを併用すると、人の目と機械の目で監視が強化され、鳥獣の行動歴や生息数、被害の実態をより的確に把握でき、捕獲や侵入防止の効率化を図ることもできます。

 今申し上げたようなICTを活用した総合的な鳥獣被害対策システムの導入について、現在までに検討されたことがあるのか、また今後の見込みについてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  御提案の目撃情報や捕獲情報などをデータベース化してリアルタイムに見える化するシステムについては、これまで当市独自の導入に向けた検討を行ったことはありませんが、令和3年度に組織化された県、猟友会、各市町で構成する愛媛県狩猟効率化対策検討会において、愛媛版デジタルマップを作成する案が出ており、近く県内同一システムの構築に向けた本格的な検討に入るものと思います。

 また、県主体の取組ではありますが、当市におけるICTの活用事例としましては、箱わなの中に一定数のイノシシが入ったときにセンサーが感知し、その情報をスマートフォンなどへ届け、遠隔操作で入り口を遮断できるシステムが穴井地区と宮内地区に設置されています。

 ただし、これまでのところ、穴井地区で年間4頭程度の捕獲実績があるだけで、残念ながら大きな成果には至っておりません。

 これには、群れの捕獲を狙っていることや設置場所の問題など、システム以外の要因も考えられますので、もう少し効果のほどを見守る必要があると考えています。

 いずれにしましても、今後全国的にICTの活用が広がり、様々な優良事例も紹介されると思いますので、当市にも導入すべきものがないか注視していきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  今ほど大変よい情報をいただきました。早期の実現を期待いたします。

 実際に駆除を担当される猟友会の代表の方にお話を伺うと、捕獲はその地をよく知っている地域住民で完結するのが望ましく、被害が深刻な農産地や自治会単位での捕獲隊の結成が理想であると話されました。

 現場感覚でも、捕獲の強化には地域ぐるみは必須であるという御意見であります。

 これを推進するには、地域住民、行政、JA、猟友会の意見交換を行ったり、被害対策の専門家による研修会を行ったりして、地域全体で取り組む機運を醸成することが重要であります。

 被害防止計画には、自治会等を通じた座談会の開催、鳥獣被害対策研修会の開催が明記されていますが、これらの現状及び今後の予定についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  地域住民との座談会及び被害防止対策研修会の開催は、八幡浜市鳥獣被害防止計画で定めているところですが、現段階では実施できておりません。

 捕獲や防護に関する知識や技術を地域で共有し、地域ぐるみで対策を実践することで効果の向上が期待できますので、座談会や研修会の開催について検討してまいります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  私も初めて防止計画を読ませていただいたときに、かなり詳細な事項が書かれております。これを私自身はやるべきことだと理解しておりますので、成果が上がるよう着実に実行していただきたい。

 なお、被害対策の専門家として、農林水産省には農産物野生鳥獣被害対策アドバイザー252名、環境省には鳥獣保護管理プロ168名が登録されており、いずれも無償派遣制度があります。

 また、愛媛県には被害対策地域リーダーとして32名の鳥獣管理専門員が登録されており、研修会の講師として活用されることをお勧めいたします。

 本市においても被害対策の専門家は必要だと考えますが、市職員、JA職員はもとより、地域住民を対象とした人材育成についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  これまでも愛媛県地域鳥獣管理専門員の登録制度について関係機関へ周知し、専門員として登録するために必要となる研修の受講者を募ってきたところですが、残念ながら希望者がなく、いまだ当市では鳥獣管理専門員の登録はありません。

 引き続き制度の周知に努めるとともに、当面はお話のあった国のアドバイザーや市外の鳥獣管理専門員の活用ができないか検討してみたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  国は昨年6月に鳥獣被害防止特別措置法を改正し、人材育成に対しても交付金措置を含め強力に支援していますし、愛媛県は鳥獣管理専門員の育成に力を入れ、年度当初に自治体やJAに募集案内されています。

 先ほど答弁いただいたように、今後人材育成の前向きな取組をぜひともお願いいたします。

 次に、被害防止対策3つの柱、個体群管理について質問いたします。

 これは、鳥獣の生息数を被害が発生しないレベルに管理する、言い換えると捕獲員を増やし、捕獲数の増加を図るものであります。

 猟友会員の高齢化や会員数の停滞、猟銃を使用できる第1種・2種狩猟免許保有者の減少を踏まえ、特に若手の捕獲者を増やす取組についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  八幡浜猟友会の会員数は、9月1日現在170人で、このうち猟銃で狩猟のできる第1種銃猟免許の所持者は67名です。

 ちなみに、会員全体の平均年齢は59歳で、最高齢は93歳、最年少は23歳、銃猟免許の所持者に限定しますと、平均年齢は63歳で、最高齢は89歳、最年少は29歳となっています。

 ハンターの高齢化は全国的な問題となっていますが、当市も同様の状況であるため、平成28年度に新規ハンターの確保に対する補助制度を設け、令和3年度までに21名の方に免許の取得費や猟銃の購入費などを補助してきました。

 市としましては、できればかんきつ農家、その中でも特に若い方に自分の園地の被害を防止するために、積極的に免許を取得していただきたいと考えていますので、引き続きJAにしうわなどに協力を依頼するとともに、様々な集会での啓発などにもより一層力を入れていきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  手厚い経済的支援が行えることについては承知しています。ただ、増員のためには、狩猟をしたいという狩猟そのものの動機づけにも力を入れるべきだと私は考えております。

 その方策として、第1に、狩猟や駆除捕獲に対する興味関心を高める広報の充実であります。私は先月初めに西予市の広報せいよ8月号を目にして軽い衝撃を受けました。表紙は箱わな仕掛けの場面であり、有害鳥獣対策の最前線と銘打った特集記事がトップから7ページにわたって掲載されていました。被害の状況、捕獲の様子、若手捕獲隊員の顔写真入りコメントなど、大変印象深く、被害対策への強い意気込みが伝わってまいりました。

 また、若者をターゲットにするのであれば半農半Xならぬ半猟半XをPRする方法もあります。午前は狩猟、午後は農業、今日は狩猟、あしたは農業など、複数の仕事を趣味や特技を生かして兼業する新しい働き方、新しい生活スタイルを紹介するのも一案かと思います。

 本市の「広報やわたはま」や公式ホームページ、SNSを利用した狩猟や駆除捕獲に関する広報活動についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  当市では、鳥獣被害防止対策に関する広報活動は、ホームページを中心に実施しており、これまで西予市のように広報紙を活用して大々的に記事として取り上げたことはありません。

 今後は、より多くの市民の方に鳥獣被害の状況や防止対策に関する理解を深めていただき、ひいては狩猟の免許の取得者の増加にもつながるよう、広報紙やSNSの活用について、広報担当課と協議してみたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  ただいまの記事が出る日を楽しみにしております。

 第2に、高齢化する捕獲者の負担軽減であります。

 捕獲の際に必要な捕獲物の撮影や助成金申請等の書類作成の煩雑的な手続を、スマートフォンに入力するだけで完了するデータ一元管理システムは、捕獲者、担当職員の事務的作業を大幅に軽減します。昨年度は2,000件ほど処理されたと聞いております。

 また、狩猟免許を持たない地域住民の協力も大きな助けになります。18歳以上の住民で組織される捕獲サポート隊は、わなの見回りや出没箇所の確認、捕獲物の運搬など、捕獲行為以外で捕獲者をサポートでき、その活動に対して補助支援制度もあります。

 各地域、集落において猟銃捕獲者とわな捕獲者、さらに捕獲サポート隊で捕獲隊を結成し、チームで捕獲を行うことで労力が分散、軽減し、地域ぐるみで取り組む体制づくりにもつながってまいります。

 今ほど例を挙げましたが、捕獲者の負担を軽減するための取組をお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  捕獲に関しては、猟友会の方に全てお任せしているのが実情ですが、6月に開催された八幡浜市鳥獣被害防止対策協議会の総会の場で、委員の方より、地域に出没するイノシシの対応は、猟友会頼みということではなく、地域で守る体制が必要ではないかとの意見もいただいたところです。まさに猟友会の現状の負担を反映した声でもあります。

 今ほどスマホを使った助成金の申請システムやサポート隊の編成など具体的なアイデアもいただきましたので、これらを含め、捕獲者の負担軽減策について関係機関と協議し、まずはできることから取り組んでいきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  猟友会の方からも強い要望もありますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 第3に、捕獲後の有効活用であります。

 狩猟は捕獲者自身の安全確保はもとより、野生鳥獣の命を奪い、亡きがらを廃棄物として埋設や焼却処分することに、心理的、身体的ストレスを伴うこともあります。狩猟免許取得や捕獲意欲を高めるには、このようなストレスの軽減や捕獲者の労力が適正に評価される仕組みが必要であります。

 廃棄物として処分した獣肉を、山の恵みの地域資源として有効活用し、捕獲者にその対価も支払われる、いわゆるジビエ利用は、捕獲の強化に極めて有効であります。

 本市の捕獲実績は、十分に需要を満たせるものであり、ふるさと納税返礼品や市内ホテル、料理店でのジビエ料理の提供など、捕獲獣肉の有効活用が地域活性化の一助となることも期待できます。

 しかしながら、被害防止計画における捕獲後の有効利用に関する項目はいずれも斜線が引かれ、該当なしであります。

 平成29年9月定例会での一般質問など、過去の本会議や委員会においてもジビエ利用についての提言がありましたが、いずれも検討するという答弁でありました。現時点でのジビエ利用に対する所見をお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  お答えをします。

 全国的に見ましてもジビエに関する取組はここ近年で増加をしております。議員も視察をされたと思いますが、松野町の森の息吹では、鹿肉のみの加工処理をしており、全国85か所のレストランなどに卸しているとのことです。

 ジビエの利用については、まずは猟友会の協力が不可欠です。特に、止め刺しをして1時間から2時間以内に下処理をする必要があること、よい肉を提供するためには、どの場所に銃での止め刺しをすべきかなど、細かいルールづくりが必要となります。

 以前猟友会の方と協議したことがございますが、そのときには、どちらかといえば前向きな意見は出ませんでした。

 あれから時間もたっておりますので、改めて猟友会の意見を聞いてみたいと思いますが、施設の整備、運営に関しても、財源の確保、採算性のほか、近隣住民の理解が得られるかなど、クリアしなければならない課題がたくさんありますので、現時点では、少なくとも市が主体となって加工施設を整備することは難しいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  確かに公営での設立、運営は、将来の見通しや予算措置など、協議に時間がかかり、困難という答弁は理解できます。

 お隣伊方町においては、令和元年被害防止計画書に、当地域は野生獣肉になじみが薄く、ジビエの積極的な活用は見込めないが、今後整備が必要となれば食肉としての活用を検討すると記載されていましたが、被害の実態を考え合わせて協議を重ねられ、令和5年度内に処理施設の稼働を含めたジビエ利用の準備が進められています。

 愛媛県がインターネット上に開設したえひめジビエファイルポータルサイトには、県内の処理施設が紹介されています。松野町、森の息吹、西予市、ししの里せいよ、上島町、獣肉処理加工会は、公営施設を指定管理委託で運営され、愛南町、愛南ジビエ、松山市、高縄ジビエ、大三島町、イノシシ活用隊は民営であります。

 それぞれの運営形態は異なりますが、いずれも地区外からの移住者や地域おこし協力隊員が活躍されており、広い視野で地域のよさを再発見できる感性と新しい仕事の創出に意欲を持つ人材の発掘がこの事業の重要な要素であることにも注視すべきであります。

 先ほどの答弁では、市としての設置は課題が多いということでありましたが、公設公営が困難であれば、愛媛県グローカルビジネス創出支援事業や本市の企業等誘致促進事業、創業支援事業などを活用した民間パワーを呼び込むことについてはどのようにお考えでしょうか。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  今議員さんからありましたように、公設での市が主体となって整備することは難しいと考えておりますが、民間などから意欲的なお話があれば、ぜひお話を聞いてみたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  今、待ちの姿勢ということなんですけれども、逆にこちらのほうからそういった情報提供をしていくこともありかなと思いますので、いま一度検討をお願いいたします。

 ただ、ジビエ利用の第1の目的は、捕獲意欲を高めて有害鳥獣を削減することにあります。副次的に新しいビジネスの創出や雇用促進につながる大きな可能性も秘めています。したがって、単なる採算論で議論されるのではなく、本市の地方創生戦略に照らし合わせた上で、八幡浜市鳥獣被害防止対策協議会においても協議していただき、未来を見据えた希望の持てる判断がなされることを期待しています。

 次に、被害防止対策3つの柱、侵入防止対策について質問いたします。

 現在、ワイヤーメッシュ、電気柵の購入については、鳥獣被害防止施設整備事業による補助がありますが、設備が大がかりで設置にかなりの労力を要し、単身・小規模農家には敷居が高い面もあります。

 他方で、比較的導入が容易な多種の侵入防止用品が市販されており、実際に導入して効果があったという話も耳にします。

 例えば、鳥獣が嫌がる乾燥ヒトデや硫黄、カプサイシンなど成分とした忌避剤、防鳥ネット、トタン等の金属板、センサー式フラッシュライトなどが挙げられます。

 侵入防止対策について、ワイヤーメッシュ、電気柵以外の用品を補助対象として導入することが可能なのか、また将来的に補助対象が拡大される見込みについてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  現在、電気柵、ワイヤーメッシュの購入に対しては、県の鳥獣被害防止施設整備事業による補助制度があり、県が3分の1、さらに市が6分の1を上乗せして補助しています。

 愛媛県の担当課に、これ以外に補助対象となる物品はないか確認したところ、残念ながら厳しいとの回答でしたが、もし優れた効果が実証できるものであれば、県に対して品目の追加を要望するとともに、場合によっては市単独での補助についても検討したいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  補助対象には効果があるという実証実験、また科学的根拠が必要なのは十分に理解できます。

 また、これから地域全体である防止方法で実証実験を希望したいというときがありましたら、ぜひとも御協力をいただいたらと思います。

 最後の質問は、市長にお伺いします。

 鳥獣被害問題に関しては、議会内に限らず、様々な場面で質問や要望をいただいているものと推察しております。

 農業者にとっては経済的損失や精神的苦痛が、市民全体にとっては生命、財産への脅威となるのが鳥獣問題の本質であります。

 本市の現状をどのように認識され、被害防止対策を今後どのように推進されていかれるのか、市長の考えをお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  議員御指摘のとおり、鳥獣被害の防止対策は、農家だけでなく市民全体にとっての課題であると認識をしております。

 事実として、イノシシに襲われて貴い市民の命が奪われる事件が当市でも起きたことがあります。特に今年はイノシシが市街地へ出没する件数が多く、何とかしてほしいとの声が私のところにも届いております。

 しかしながら、鳥獣被害防止対策にこれをすれば必ず改善、解決できるといった妙案は今のところありません。矛と盾、様々な施策を織り交ぜながら地道に取り組んでいくしか打つ手がないのが実情であります。

 その中で、園地被害を考えた場合には、放任園の問題もあるのではないかと思います。先ほど生息環境管理として議員からも発言がありましたが、特にカズラ等で地面が見えないほど覆われた放任園ですと、イノシシにとっては身を隠せる絶好の寝床になりやすく、結果として周辺の園地が荒らされやすくなります。

 また、摘果した果実などを園地に放置すれば、餌づけしているのと同じことになりますので、まずは農家の方に御自身の園地は御自身で守る、その取組をいま一度お願いしたいと考えます。

 その上で、本日議員からいろいろな御意見、御提言をいただきましたので、これらも参考に、市としましても、猟友会をはじめ市民の力、地域の力も借りながら、農家の被害を少しでも減らせるように、そして二度と痛ましい事件が起きないよう努めていきたいと考えております。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  本日この場で市長、理事者より鳥獣被害防止にかける強い決意を伺うことができ、大変心強く思っております。

 地域ぐるみの体制づくりには時間がかかります。関係者を取りまとめ、道筋を示していくのは行政の責務であります。そのリーダーシップの下、個人と集団の相乗効果を生み出す取組が各地域、集落で実践され、産業振興や安全・安心なまちづくりにつながっていくことを切に希望し、私の質問を終わります。

お問い合わせ

議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
FAX:0894-22-5963

このページについてお聞かせください

このページの先頭へ戻る