令和4年の夏以降、SNS等を見ていると、「ミズノ」又は「ワコール」の商品ブランドロゴを使用した女性用衣料品等に関する広告が表示され、当該広告のリンク先のウェブサイトで商品を注文したところ、これらのブランドの商品ではないものが届いたなどという相談が、各地の消費生活センター等に数多く寄せられています。
　消費者庁が調査を行ったところ、上記行為を行う事業者が、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為（消費者を欺く行為）を行っていたことを確認したため、消費者安全法（平成21年法律第50号）第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけています。

 

消費者の皆様へアドバイス

被害に遭わないために

　SNS上の広告は、企業の公式アカウントから表示される広告もありますが、偽広告もあります。広告に見慣れた企業のロゴが使用されているからといって、すぐには信用しないでください。
　SNS上の広告から誘導されたサイト等では、次の点に注意しましょう。

• URLやドメインに違和感はないか
  　公式通信販売サイトのURLであるかきちんと確認しましょう。偽サイトによっては、公式サイトのものに酷似したURLが使われている場合もありますので注意が必要です。
  　JC3（一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター）では、収集した偽ショッピングサイト情報をScamAdviser（SAGICHECK）に提供しています。この情報は「SAGICHECK」（外部リンク）にて確認できますので、これを利用してウェブサイトの危険性の有無を確認してください。
  　ただし、インターネット上の情報は日々変化しており、「SAGICHECK」の判定結果は完璧ではありませんので、この点に注意して使用してください。
• 「特定商取引法上の表示」はあるか
  　特定商取引法では、事業者が通信販売をする場合の広告において、事業者の氏名（名称）、電話番号等を表示することを原則として義務付けられていますが、本件偽サイトには、本件事業者名や電話番号等の表示は一切ありませんでした。
  　ウェブサイト上に、特定商取引法上の表示がされていることを確認の上、トラブルに備えて注文画面等をスクリーンショットで残しておきましょう。
• 特別に安価であることを強調する価格表示ではないか。
  　本件偽サイトには、「人気商品ランキング限定SALE！」、「店舗で買うより超お得！」、「50％OFF」等大幅に値引きして販売しているかのように表示しているものや、1枚より複数枚を購入した方が単価が安いように表示しているものがありました。
• 支払方法が限定的ではないか
  　公式通信販売サイトでは、消費者のニーズに応えるべく多様な支払い方法を用意しているのが一般的です。本件偽サイトは、「代金引換」決済のみと限定的な支払方法でしたので、このような場合は注意が必要です。
• 不自然な日本語表記等はないか
  　本件偽サイトの中には、「着痩せ効果」、「一方向導湿抗菌」といった不自然な日本語等が表示されたものが含まれていました。このほか、注文確認メールの表現等に不自然な日本語が使用されていることもありました。

ミズノ又はワコールの正規品との見分け方

• ミズノ又はワコールが国内向けに販売する正規品にはそれぞれ商品ブランドのロゴが入っていますが、本件偽サイトから購入した商品には入っていません。
• ミズノ又はワコールが国内向けに販売する正規品には、日本語でいわゆる洗濯ラベルが表示されていますが、本件偽サイトから購入した商品には日本語以外で洗濯ラベルが表示されているものや洗濯ラベル自体がないものもありました。
• 本件事業者が販売した商品は、縫製や粘着が粗く、一部ほつれている部分がありました。

誰かに相談をしましょう。

　少しでも不審だと感じた場合には、家族や知人等誰かに相談しましょう。このほかに、「消費者ホットライン（「188番」）」や「警察相談専用電話（「＃9110番」）等の相談窓口に相談しましょう。

 

本件の概要等については、消費者庁公表資料[PDF：3.31MB] を確認ください。