一般質問 H22. 3 上田浩志 議員

公開日 2014年09月05日

〔上田浩志君登壇〕

○上田浩志君 
 私は、質問通告書に従い、大綱
1、市政全般について、市長並びに関係理事者にお伺いをいたします。

 まず初めに、課題が残る我が町ですが、新年度を迎えるに当たって、改めて市長の抱負をお聞かせください。それでは、以下6点について質問に入ります。

 1点目は、道路整備についてであります。現在、八幡浜市と大洲市を結ぶ国道197号は、生活や地域の経済活動に重要な役割を果たしている主要幹線であります。しかし、名坂トンネル大平側500メートル区間は異常気象時の通行規制区間となっており、平成187月には斜面崩壊が発生し全面通行どめとなり、名坂トンネルは車道幅が4.9メートルと非常に狭小で大型自動車同士の離合ができない状態です。また、各交通網が交差する江戸岡交差点では慢性的な交通渋滞を来しています。

 平成2111月の「広報やわたはま」の募集に愛媛県の渋滞対策についてのアンケート募集があり、その結果が国土交通省四国地方整備局松山河川国道事務所のホームページで照会されたデータの中に、一般道路利用者の回答では、混雑していると感じる交差点が愛媛県下で114のうち八幡浜江戸岡交差点が上から25番目となっていました。そこで、早期整備が望まれている地域高規格道路大洲・八幡浜道路について質問をいたします。

 平成9年度事業化された八幡浜市大平から保内町喜木までの名坂道路と平成17年度事業化された八幡浜市郷から大平までの八幡浜道路が現在建設中であります。名坂道路については談合による鉄橋メーカーの指名停止で大平高架線がおくれた上、八幡浜インター付近の用地買収が難航し、また地すべり対策のため計画変更するなど、紆余曲折の中、平成233月末の供用開始を目指していると聞いております。また、八幡浜道路については、慢性的な交通渋滞の解消のみならず、地域交通の安全確保、地域産業の振興、災害時の通行確保など多くの効果が期待されるものと確信しておりますが、政権交代があり、事業仕分けなどの影響で事業がおくれないか大変心配をしております。

 私は、大洲・八幡浜自動車道の早期完成に向けて八幡浜市として積極的な活動が必要と思いますが、新政権になってどのような要望活動をされたか活動内容をお聞かせください。また、八幡浜道路に接続する白浜大平線について、用地買収の進捗状況と今後の見通しをお伺いいたします。

 2点目は、八幡浜港港湾振興ビジョンについてであります。昨年9月に八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会より答申を受け、市の取り組み姿勢として本年11日付で政策推進課に振興ビジョンを多角的に研究する専門部署を設置して落ちのない準備をされました。一方、これまで議会答弁を初め、現場、管理、資料作成、コンサルタントとの打ち合わせなどなど、一貫して水産港湾課が対応してこられたのも御案内のとおりであります。

 今後は2課にまたがることになりますが、もともと公務員は、特に人事及び配置には、辞令に従い黙して語らずが常道と心得、日々務めることが身についております。それゆえに、両課が譲り合い、積極性まで薄れるのではないか、心配も残ります。職員も人の子、秘めた感情もあるでしょう。もろ刃の剣を扱うには任命権者の指導力が成果の行方を左右すると考えます。私も専門部署設置の成果に期待を寄せる一人でありますが、産業建設委員長として見た場合、水産港湾課は産業建設委員会の所管であり、目的に沿う両立を願い、思いの一端を述べたものであります。トップの御見解をお伺いいたします。

 3点目は、1次産業についてであります。ミカンと魚のまち八幡浜。何といっても八幡浜市の基幹産業はミカンと魚であります。しかしながら、2009年度産の温州ミカンは少雨による小玉傾向、経済不況とデフレ基調の影響で市場での販売は苦戦が続き、JA西宇和では販売総額が過去10年で最低となりました。また、おいしいミカンがなぜ安いといった厳しい販売の背景や担い手不足、廃園の増加、基盤整備のおくれなど多くの課題を抱えています。一方、水産業においても近年の急激な水産資源の減少や魚価の低迷、燃料、飼料などの高騰により赤字経営はもちろん、廃業に追い込まれる漁業経営者も出ており、漁船漁業、養殖業を問わず、かつてない不況に陥っています。私は、八幡浜市の基幹産業は現在、将来ともに生産者の肩にかかっており、支援が進むことで町はおのずから活性されるものと思います。今日まで地域を支えてきた1次産業が極めて深刻な状況にある中で、生産現場における農業者、漁業者の経営改善や経営基盤の強化が不可欠であり、今こそ市が強力なリーダーシップを持って意欲的に経営改善に取り組む生産者ややる気のある新規就業者をサポートしていくことが大切であると思います。今日までミカンと魚のまちとして地域を支えてきた1次産業は、これからの八幡浜市にとって最も必要な産業であります。安心・安全な魚もトップブランドのミカンも生産者がいて、生産者の努力で生み出されます。そこで、お伺いいたします。

 厳しい状況にある水産業、農業の活力を取り戻すため確かな生産者に対する思いをどのように生かしていくのか、また新たな流通、販売戦略の構築が必要であると考えますが、市のお考えをお聞かせください。

 4点目は、日土小学校についてであります。夏休みが終わった200991日喜木川のほとりに建つ八幡浜市立日土小学校の木造校舎に子供たちの声が戻ってきました。同校の改修工事は、市が国の補助を受けて2007年度から3年計画で進められ、総事業費は約45,800万円で、3つある校舎のうち建築関係者や市民から貴重な建築で保存すべきとの意見が強かった東校舎と中校舎は改修だけにとどめ、老朽化した西校舎は木造2階建ての新校舎に建て直したものです。ここ数年、校舎に傷みが目立ち始め子供の安全を心配する保護者から全面建てかえを望む声もあり、地域の中で平行線をたどった時期もありましたが、結果として子供の幸せを一番に考える点では皆同じだったのではないでしょうか。

 私は、今回の改修によって日土小学校は再び時代を先取りした建築に生まれ変わり、子供たちや先生、地域の人々にとって愛される学校になることを願っています。なぜなら、改修前に校舎を調査した際に至るところで二重、三重に塗られたペンキの層が痛々しく、保護者や校区の人たちのボランティアで校舎のメンテナンスをした痕跡があったからです。そこで、お伺いをいたします。

 現在日土小学校は、市の有形文化財として指定されています。しかし、日常的に施設を利用するため慎重かつ適切な管理が必要となりますが、学校としての使用と文化財の保全の両立についてどのように考えておられるのか、また再生を果たした日土小学校は再び地域の中で生きていくわけですが、今回の改修改築工事では地域住民との合意形成という部分でボタンのかけ違えが起こったことは事実であり、校舎が完成したこれからが重要になると思いますがいかがでしょうか、お伺いをいたします。

 また、国の重要文化財の指定についてどのように考えておられるのかお聞かせをください。

 5点目は、双岩南環境センターについてであります。さきの12月議会一般質問で、同僚議員より平成25年度以降のごみ焼却施設計画についての質問に、関係理事者より、現施設の継続使用を望んでおり、地元の同意を得るため年明け1月末をめどに各地区に説明会の開催をお願いし、努力していくとの答弁でした。その後、地区別説明会を開催されたとすれば、地元皆様方の反応はいかがでしたか。また、説明会を通して今後につなぐことができたと思いますか。

 以上、2点について差し支えのない範囲でお伺いをいたします。

 6点目は、新魚市場の使用料金についてであります。前高橋市政において、第1次産業の町にふさわしい漁港施設として、高度衛生管理型の魚市場建設を計画し、現市政に引き継がれ今日に至っております。市長としても八幡浜市魚市場実行委員会に委員長として副市長を立て体制を整え鋭意取り組まれ、昨年11月には新体制で修正後の配置図を提示し意見を聞かれ、よりよい結果に結びつくよう努力されております。報道によれば、修正後の配置図には格別の意見もなく、卸売委員からは活魚水槽新旧の取り扱い、殺菌海水による魚保存、殺菌海水による運搬など戸惑いもあるようですが、中でも各委員の一番の気がかりは、新魚市場使用料が幾らになるかであります。使用料金のアップは即販売価格を刺激し魚離れに拍車をかける原因となり、元の市場でよかったのではとの声が出ないよう、よくよく配慮することが管理者の務めではないかと考えます。

 私は、昨年3月議会一般質問で、新魚市場使用料金を現行料金のまま据え置きをと願いも込め質問し、結果、前市長より、アップせずに現状維持でいくとのお答えをいただき、質問者としては重く受けとめ、今後現行料金で決定されるものと理解をいたしました。その後市長の交代があり、当然新市長のもと、全般にわたり見直しされるものと思っておりますが、あえて我が町基幹産業の衰退にも深くかかわる重要事項だけに、時と現状をとらえ引き継ぐことも必要ではないかと考えます。そこで、市長にお伺いをいたします。

 既に公表された前市長の答弁をつなぎ、生かすお気持ちはないかお聞かせをください。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(萩森良房君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 上田議員御質問の大綱
1、市政全般についての道路整備について、新政権になってどのような要望活動をしたかについてお答えをいたします。

 議員がごらんになったデータは愛媛県渋滞対策協議会の公表データであり、国土交通省西日本高速道路株式会社、愛媛県、愛媛県警察本部、松山市で構成されておりまして、八幡浜市を含む他の15自治体もオブザーバーとして出席しているところであります。人口の多い松山地区の交差点などが上位にくる中で八幡浜市の交差点が25番目に出てきたのは、渋滞の深刻さをあらわすものだと感じております。

 さて、民主党への要望活動ですが、本年215日、民主党愛媛県連に対しまして、私が国道197号大洲・八幡浜・西宇和間の地域高規格道路建設促進期成同盟会の会長でありまして、また国道378号線八幡浜・宇和島間整備促進期成同盟会の会長もしております両同盟会合同で要望活動を行ったところであります。構成自治体の八幡浜市、大洲市、伊方町そして西予市、宇和島市のそれぞれの首長と議長合わせて10名が出席し、民主党県連副代表の高橋英行衆議院議員と県連幹事長の横山博幸県議に陳情をいたしました。

 地域高規格道路の要望内容は、1つに、この地域が九州への海上連絡の四国側の起点として重要な交通拠点であること、2つとして、四国で唯一の原子力発電所があり緊急輸送時間の短縮が必要なこと、3つ目として、広域救急医療体制の整備には必要不可欠であること、4つ目として、市街地部の1日約23,000台の交通渋滞を回避するための手段として早期完成が緊急な課題であることなどを説明させていただき、名坂道路、八幡浜道路の早期完成、大洲・郷間の整備区間への指定を訴えたところであります。内容については十分御理解いただけたものと思っております。

 続きまして、大綱1、市政全般についての(5)八幡浜南環境センターについて2点の御質問がありましたので、一括してお答えをいたします。

 市といたしましては、問題解決に向け地元の意向を一番に大切にしていきたい。まずは、現状を知ってもらうとこから始めたいとの思いから、210日までに双岩内の6地区すべての説明会を実施し、131名の皆様方の御参加をいただきました。大変ありがたく感謝いたしております。

 説明会を通して地元の意見といたしましては、要望事項のうち浄化槽整備と農林道整備事業の継続並びにコミュニティーセンターの建設について強い要望があったところであります。双岩地区におきましては、立地の困難なごみ処理施設と火葬場を設置させていただいており、特に南環境センターは平成12925日付の八幡浜市環境センターの利用範囲等の変更に関する確約書により使用制限は平成24年度までとすると明記されておりますが、ほかに移転するところは極めて困難であり、今後とも受け入れていただくためには何らかの形で地区の要望におこたえしていく必要があると考えております。

 また、市民の皆様、さらに西予市、伊方町においても、このことについては御理解いただけるものと思っております。現在一通りの説明会が終了したところであり、時間の限られる中、今後は協議窓口の設置など、より具体的な作業に進めるよう精力的に努力していきたいと考えております。

 その他の質問に対しましては、副市長を初め各担当課長から答弁をさせます。

○議長(萩森良房君) 
 副市長。

○副市長(橋本顯治君) 
 それでは、上田浩志議員の御質問のうちの大綱
1のうちの2点目、八幡浜港港湾振興ビジョンについてについてお答えします。

 政策推進課に専門部署が設置され水産港湾課と2課にまたがるので、積極性が薄れるのではないかというようなお話があったと思いますけれども、港湾振興ビジョンは水産港湾課だけではなく商工農林、多くの部署に関係するため庁内での総合調整が必要と思い、今年11日付で政策推進課に専門部署を設けて職員1名を新たに配置したところです。

 設置に当たりましては、副市長である私のもとで各課で連携をとりながら具体化を進めるようにと市長から指示を受けております。設置から2カ月経過しましたけれども、その間、関係各課の中堅職員等集めて意見を聞くなど頻繁に打ち合わせの場を持ち、横の連携に配慮した事業推進に努めているところです。

 なお、今般お示しをさせていただきました緑地部分の計画につきましても、政策推進、水産港湾、両課の職員が何度も打ち合わせを重ねて完成をしたものであります。今後とも庁内全体で知恵を出し合って進めていきたいと思っております。

 なお、庁内の仕分けとしましては、政策推進課が中心に担当するのは振興ビジョンの中でもフェリーターミナル関連施設エリアであり、どーや市場、観光市場につきましては、これまでの経緯や水産関係者との協議が大きなウエートを占めますので水産港湾課がメーンでみんなで協働して進めていく。あと、魚市場関連施設エリアにおける魚市場の整備及び冷凍冷蔵庫、冷凍冷蔵製氷施設などの水産関係の施設整備につきましては、引き続き水産港湾課が窓口になって進めていきたいと思っております。

 お話の中で職員も人の子、秘めた感情もあると、もろ刃の剣を取り扱うには任命権者の指導が成果を左右するという御指摘がありました。心して取り組ませていただきたいと思っております。

 次に、市政全般についての3項目、1次産業についてですけれども、水産業、農業の活力を取り戻すための方策と新たな流通販売戦略の構築についてというお話がありました。

 農水産物の販売について、近年消費者への販売価格に比べ生産者の手取りが非常に少ないということがよく指摘されるところです。御指摘のとおり、生産者の経済が成り立たなければ、そもそも仲買も運送も加工も小売もこれに関連するすべての営業は成り立ちません。いかにして生産者の手取りをふやすか、これは1次産業振興の大きな課題であると思います。そのためにはやる気のある農家、漁家を育てる。その経済が成り立つような仕組みづくりをする。そのような取り組みが必要であると考えております。

 その一つとしまして流通システムの改善があり、さらに加工品の開発も必要であると思っております。かんきつ、水産物、いずれも現在の流通システム、これは長い歴史の中で形成されてきたもので多くの長所がありますが、既存のシステムの中で部分的にこれに工夫を加え、やる気のある生産者が直接消費者とかかわることができるような仕組みづくりはできないものか、またかんきつ、水産物のいずれも生で出荷するだけでなく加工して付加価値を加えることができないか。このようなことを多くの方々の知恵と御理解をいただき、これから前向きに検討していきたいと思っておりますので、ぜひ御理解、御支援を賜りますようお願い申し上げます。

 以上でございます。

○議長(萩森良房君) 
 水産港湾課長。

○水産港湾課長(大西 力君) 
 大綱
16点目、新魚市場の使用料金についてお答えいたします。

 議員御質問の新魚市場の使用料につきましては、これまでにも魚市場整備実行委員会や水産関係者からなるべく安い使用料にしてほしいという強い要望を受けております。

 現在、新しい魚市場は高度衛生管理型として計画を進めており、事業費のおおむね2分の1は国の補助金、残りについては交付税措置のある有利な起債を予定いたしておりまして、できる限り市の負担を少なくし使用料にはね返らない工夫をしているところであります。

 さらに、市におきましても、利用者の皆さんの使用料を現在の魚市場の使用料と同程度に抑えられるよう努力しておりまして、関係者の負担をできるだけ少なくする考えでございます。使用料そのものにつきましては、ほぼ合意いただけるものと思っておりますが、ランニングコスト等を含め今後協議を進めてまいりたいと考えております。

 以上です。

○議長(萩森良房君) 
 建設課長。

○建設課長(菊池賢造君) 
 大綱
1、市政全般について、(1)道路整備についての白浜大平線の用地買収の進捗状況と今後の見通しについてお答えいたします。

 都市計画街路白浜大平線は、大平交差点からみかんこどもクリニック前までは県道八幡浜保内線として愛媛県が施工し、また宇都宮病院付近も市道矢野町大平線として八幡浜市が施工しております。市施工分は現在病院移転のための建築工事が行われており、移転完了後既存の建物を撤去し、平成22年度末には街路事業が完了する予定です。県施工分は原則として大平交差点方向から進めており、一部は市道区間の関係もあり西側から進めております。

 また、用地買収は面積ベースで30%程度終わっており、平成23年度末までに買収を終えることができるよう作業を進めているとのことであります。

 以上です。

○議長(萩森良房君) 
 教育長。

○教育長(増池武雄君) 
 上田浩志議員御質問の大綱
14、日土小学校についてお答えをいたします。

 平成216月末に改修改築工事が完成し、再生を果たした日土小学校の校舎は、使われることによって本来の役割を果たし、このことが文化財としての日土小学校の価値をも高め、後世へ伝えられることにつながるものと思っております。

 児童の目線に立ってつくられた校舎は教育活動において機能的であるとともに学校生活において子供が思い思いに過ごせる空間がつくられています。お気に入りの場所で体験し感じたことは子供たちの心に自然に、そして深く刻み込まれるものと思っております。竣工間もない9月、始業式後の教室で教師が100年も200年も学校が続くように、物を大切にすることも新しくなった校舎とともに始めようと児童に語りかけておりました。

 議員御指摘のとおり、日土小学校は現在市の有形文化財として指定されております。日常的に施設を使用するため、慎重かつ適切な維持管理が必要となります。また、東校舎及び中校舎と新築された西校舎を学校としての使用と文化財の保存の両面、地域公民館活動の利活用を図ってまいりたいと考えております。

 さらに、日土小学校の文化財的価値、建造物としての希少性、先駆性と根底にある理念を伝えるべく学校教育、地域活動、各種行事等機会をとらえて周知や開発に努め、学校にかかわる人々とともに守る体制をつくりたいと思っております。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんがともに学んだ同じ校舎で子供たちが学ぶことは、地域のつながり、きずなを深めるものです。学校を核に住民同士がきずなを深め、地域が輝くことで校舎に込められた設計者の思い、建設に携わった人々の思い、使ってきた児童、教師の思い、守ってきた保護者、地域住民の思いが今後伝えられていくことを期待しております。

 国の重要文化財の指定についてですが、広島の平和記念資料館、世界平和記念聖堂、国立西洋美術館本館に次ぐ戦後建築で4番目の指定を目指しております。日本独特の木構造によってモダニズム建築を実現していること、新しい教育のあり方を想定した近代的で計画的な空間構成が実現していることとして高く評価されており、指定されるよう努力をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(萩森良房君) 
 上田浩志君。

○上田浩志君 
 それでは、再質問をさせていただきます。

 1点目の道路整備についてでありますが、この件については市長並びに担当課長より丁寧な御答弁をいただきました。これについてでありますが、昨日の一般質問で市長及び病院事務局長より、現在週2日の救急患者受け入れ制限をしている問題に関しては、医師がふえたからといってもすぐに36524時間受け入れ態勢に戻せるものではないとの答弁でありました。

 そこで、改めて救命救急における緊急搬送時間の短縮による救命率の向上が図られ、広域救急の命綱となる八幡浜道路の一日も早い完成に向けて最大限を努力することが重要であると思いますので、その点についてもよろしくお願いいたします。これ要望です。

 それから、あわせて平成22年度の予算見通しについてお伺いをいたします。

 それから、次に3点目、1次産業についてでありますが、市長においては昨年の市長選挙公約に、農林水産業の活性化対策として八幡浜ブランドの開発、発信を掲げ農商工の連携による新しい八幡浜ブランドを育成し、また地産多消を推進するため官民で連携しながら全国への情報発信力を強化すると掲げておられますが、現在までにどのようなことを行ったか、また今後どのように実行していくのかお伺いをいたします。

 それから、新たな流通販売について副市長よりの答弁で、手取りをふやすことが重要である。また、流通システムの改革が必要であるというふうな答弁であったと思います。そこで、改めて副市長にお伺いいたします。

 私は、一番の解決しなければならない問題は、今後ますます価格低迷からの脱却には産地と農協、漁協、行政が連携した新たな流通販売のネットワーク構築も必要と私は考えますが、この点についてもう一度御答弁をお願いいたします。

 それから最後に、6点目、新魚市場の使用料金についてでありますが、担当課長より実情に合う無理のない料金設定をということで答弁だったと思います。

 今後、市長におかれましては長・中期の計画では任期4年を超えての御答弁もあるかと思います。前市長においても新魚市場の完成を平成24年度としての御答弁でありました。私は、このたびの新魚市場使用料金については、漁業関係者にとって大きな影響を与える重要事項だけに、前者、後者の別なく漁業関係者があすに安心と希望が持てるよう計らうことが先決ではないかと私は思います。改めて市長の政治判断に期待をし、御答弁をお願いをいたします。

 以上で私の再質問を終わります。

○議長(萩森良房君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 上田議員の再質問に対してお答えをいたします。

 1次産業についてでありますが、私といたしましては全国への情報発信という点につきましては、私みずから奈良県におきまして奈良県の収穫祭があったわけなんですが、そこに温州ミカンと八幡浜市のじゃこてんを初め、とうまん、魚肉ソーセージ等を持っていきまして、トップセールスとして奈良県の地で市職員とともに販売をやってまいりました。大変好評を得たところであります。

 そのほかですが、そのほかの八幡浜の農業の青年部の方たちが西宇和かんきつの産地直送出前事業ということで、松山市を初め首都圏へでも学校、小学校に授業を行っております。その支援を市としてもさせていただいておるところでございます。

 そして、きのうの新宮議員の一般質問でも答弁をしておるわけなんですが、水産業の活性化ということで、愛媛県では平成22年度から規格外の低価格な地魚を利用した新たな加工製品の開発による付加価値化と普及によって魚価の向上による漁業経営の安定化を図るとともに地域資源の活用による地域の活性化を目的とした南予の地魚加工品開発事業が実施されております。この南予の地魚加工品開発事業というのは南予といいましても南予地方局、八幡浜支局が主になって八幡浜の魚を対象にした計画でございます。この計画に対しまして、市としても積極的にかかわっていきたいと思っております。今後、あらゆる機会を通して八幡浜のブランド化、そして情報発信を私としても進めたいと考えております。

 続きまして、新魚市場の料金設定についてでございますが、これは先ほど課長も答弁いたしましたとおり、現在の仮設魚市場と新魚市場の料金設定は同程度のものとなるよう考えております。

 しかしながら、新魚市場につきましては先ほども答弁があったとおりランニングコスト、例えば下水道費用、水道費用、電気代、そういった経営面での費用が出てくるものと考えられます。この経費につきましては、一般的には使用者が負担することとなっておりますが、先ほど上田議員も御指摘ありましたが、現状を考えますと、この費用につきましても市といたしましてもある程度の配慮が必要であろうと私は考えておりますので御理解をいただきたいと思います。

 その他の件につきましては、担当課長のほうから答弁をさせます。

○議長(萩森良房君) 
 副市長。

○副市長(橋本顯治君) 
 上田議員の再質問にお答えさせていただきます。

 今お話しの中で産地、農協、漁協それから行政が連携して新たな販売ネットワークをつくってはどうかというお話がありました。

 先ほどもお話ししましたように、現在の農協、漁協といった販売システムというのは非常に歴史と伝統があって大量の生産物——魚もかんきつもそうですけれども——をさばいてきたと、そういう歴史と伝統があります。ただ、今の時代にそれがうまく機能しているかどうか、お魚も安くなっておりますしミカンも安いと、ことしの相場ですけれども、な中でどういう改革が可能かということにつきましては、そう一朝一夕に結論が出るとは思いませんけれども、また農協、漁協の人とも話して、例えば、いろんな方法、民間では取り組まれておりますけれども、インターネットとか、もしくは海外とか東北とかほかで、そんなとこに販売とか、いろんなことを聞くことがあります。そんなところ、何か方策が可能でないか、これから今ちょっと直ちにお答えできるアイデアはありませんけれども、いろんなことを考えていきたいと思っております。

 以上です。

○議長(萩森良房君) 
 建設課長。

○建設課長(菊池賢造君) 
 上田議員再質問の地域高規格道路の平成
22年度予算の見通しについてお答えいたします。

 道路関係予算については、事業評価が必要な地域高規格道路など一部の事業を除く補助事業の大半が新設される仮称社会資本整備総合交付金に移行しているため、平成21年度予算額と比較して道路関係予算としては約24%と大幅に減少しております。平成22年度の地域高規格道路の予算は、道路関係予算全体が大幅に減少していることから大洲・八幡浜自動車道の予算も厳しい状況になることが予想されます。

 また、事業効果の早期発現の観点から開通時期が近いものや事業年数が短いものを優先することとされており、大洲・八幡浜自動車道路のうち名坂道路は完成が間近であることから必要な予算は確保できると考えております。が、事業の進捗が低い八幡浜道路はどのようになるか注視しなくてはなりません。

 なお、愛媛県からは、平成2111月に社会資本整備がおくれいている愛媛県への重点的な予算配分について強く要望を行ったところであり、今後とも機会あるごとに強く要望していくこととしていると伺っております。

 以上です。

お問い合わせ

議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
FAX:0894-22-5963
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