一般質問  H18.12 上脇和代 議員

公開日 2014年09月05日

〔上脇和代君登壇〕


○上脇和代君
 
 私は、通告書に従いまして、大綱
2点について質問をさせていただきます。

 大綱1は、幼稚園教育についてであります。

 幼稚園については、その役割を学校教育法第77条において、幼稚園は幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助成することを目的とするとあり、第78条には幼稚園は前条の目的を実現するために次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならないとなっております。

 その1つは、健康、安全で幸福な生活のために必要な日常の生活習慣を養い、身体諸機能の調和的発達を図ること。2番目には、園内において集団生活を経験させ、喜んで参加する態度と協同、自主及び自立の精神の芽生えを養うこと。3は、身辺の社会生活及び事象対する正しい理解と態度の芽生えを養うこと。4は、言語の使い方を正しく導き、童話、絵本等に対する興味を養うこと。5は、音楽、遊戯、絵本その他の方法により創作的表現に対する興味を養うこととなっております。

 さらには、第80条において、幼稚園に入園することのできる者は満3歳から小学校就学の始期に達するまでの幼児とするとなっております。

 本市の公立幼稚園であります松蔭幼稚園、神山幼稚園、保内幼稚園の3園では、3歳と4歳の保育となっており、延べ136名の幼児が入園していますが、3歳児の受け入れが行われておりません。

 平成11年の法改正によって3歳児の保育が可能になり、県下では順次受け入れが進んでおります。松山市では29園すべて3歳児を受け入れており、100%であります。今治、西条管内では65%、八幡浜管内は44%、宇和島管内は33%の受け入れとなっており、南予は非常におくれていると言わざるを得ません。八幡浜市も同様であります。

 幼児期は、生涯にわたる人間形成の基礎が培われる大切な時期であります。八幡浜市は高齢化、核家族化が進み、近くに遊ばせる子供がいない、子育ての手助けをしてもらったり相談に乗ってくれる人が近くにいないなどいろいろな悩みを抱えているお母さん方も多く、決して子育てによい環境であるとは言えません。そのような状況から、3歳児の受け入れを切実に願っておられます。平成194月からの受け入れを実施していただきたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 大綱2は、道路整備についてであります。

 八幡浜市は、20053月、保内町との合併により新しい町八幡浜市が誕生いたしました。農業と漁業という共通した産業や恵まれた自然や歴史的文化があり、融和と協調のまちづくりが進められておりますが、産業の発展と防災、高齢者が安心して暮らせるまちづくりのためにも道路の整備は欠くことができないと考えます。

 質問の1は、名坂トンネルの整備であります。

 名坂トンネルは、須田トンネルとともに八幡浜市の2つの町を一つに結び、さらには九州につながる重要な役割を果たしている道路であり、交通量も多く、朝夕の渋滞は須田トンネルができても解消されてはいないのが現状であります。名坂トンネルは昭和35年につくられたもので、狭くて暗く、両サイドの路面はでこぼこであります。特に単車を愛用している方からは、路面のでこぼこによって振動が激しく、車と接触しかねない状況である。以前は白線が引かれていたので、それを目印に走ることができたが、今は白線もなく非常に走りにくいと言われております。照明は明るくし、路面を平らに整備し、白線を引くことによってより安全に走行することができると思いますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 質問の2は、市道大下末広線の整備についてであります。

 市道大下末広線は総延長約863メートルあり、生活道として、また農業にかかわる道路として重要な役割を持っているにもかかわらず、大下口の入り口を少し整備されたままで、その後整備がされておりません。この道路はかんきつ園が広がる中にあり、乗用車がやっと通る広さしかなく、危険な道路でもあります。第1次産業であるミカン栽培を育成し、高齢化した農業を支える上でももっと早くに整備すべきであったと思います。今後、この路線の整備についてどのように考え、どのように対応されるお考えか、お伺いをいたします。

 質問の3は、国道沿いの歩道の整備についてであります。これは、遠藤議員と偶然重なりましたが、質問させていただきます。

 国道沿いの歩道については大分整理されてきましたが、まだ随所に整備されていないところがあり、高齢者からは歩きにくいという声をよく聞くことがあります。高齢者や障害者にとっては少しの段差やでこぼこも負担に感じられるものであります。

 そこで、特に整備していただきたいところを例に上げますと、保健福祉総合センター側の八幡浜駅前から千丈小学校までの区間であります。この区間については、歩道が狭く、アップダウンがあり、路面がでこぼこであります。歩道と道路のつなぎが滑らかな状態ではなく、段差をなくするためにコンクリートの塊のような状態でつながれていたり、整備されているにもかかわらず歩道の幅が狭い上に勾配があるために歩きにくいところもあります。

 また、マンホールのふたが路面より高い位置にあるところは3カ所、現在住宅地の入り口に使われていないところの歩道が低く、平らに整備されていないところが3カ所あり、人に優しい歩道とはなっていません。

 また、千丈小学校から松柏中学校へ行く途中の歩道では、歩道の幅がほとんどない状態のところがあります。ここは小・中・高校生の通学路となっており、手押し車を引いていく高齢者や幼児を乗せて自転車で保育園に送り迎えするお母さんなど、すれ違うときには車道にはみ出している状態で大変危険であります。ぜひ改善していただきたいと思いますが、いかがでしょう、お伺いいたします。

 以上、大綱2点、誠意ある御答弁をお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)
 
 上脇議員にお答えいたします。

 大綱2の道路整備についての(2)市道大下末広線についてであります。

 市道大下末広線の道路整備は、末広へ通じる市道千丈双岩線の入り口が鉄道のガードをくぐらなければならないことで、通行車両に制限がかかり、代替道路として従前より熱心に要望されているところでございます。

 平成7年度より県費補助を受け大下側の橋梁整備から始め、平成14年度まで113.35メートルの整備が完了しております。これより先につきましてはヘアピンカーブとなっておりますことから、技術的にも非常に難しい現場となっております。市といたしましても、地域環境整備事業の補助を受け整備を行おうとしておりましたが、この事業は短期間で効果を発揮できる必要があるとの条件が厳格になってきたこと、さらに事業メニューから生活道路整備の項目が早くて平成19年、遅くとも平成20年には削除されると聞かされて、実際のところ驚いているところでございます。急峻な地形ですから、延長860メートル全線の改良となると億単位の事業費が必要となり、現状での単独実施は難しいものと思っております。

 今後、費用対効果を前提とした適切な補助メニューを探しながら、郷インター建設に伴って一部整備される側道の延長などを含めて抜本的な見直しが必要と思っております。

 その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  建設課長。


○建設課長(菊池賢造君)
 

 大綱
2、道路整備について、名坂トンネルの整備についてお答えします。

 名坂トンネルは愛媛県管理のトンネルであり、同トンネルの照明については老朽化により照度が落ちていることから、現在愛媛県において照明灯の補修工事の準備を進めており、平成191月から補修工事を実施することとなっております。

 また、トンネル照明の補修工事にあわせて、トンネル内通行の安全性向上のため、路側路面の凹凸の補修や外側線の設置も実施することとなっています。

 なお、補修工事に当たっては通行制限を実施することとなるため県民や利用者に御迷惑をおかけするが、御協力、御理解をお願いしたいと愛媛県より回答をいただいております。

 続きまして、国道沿いの歩道についてお答えします。

 先ほど遠藤議員にもお答えした内容と重複しますが、愛媛県が管理している国道197号については、一部区間を除き歩道が設置されています。松柏地区の石見新聞前付近の55メートル間については、松柏中学や千丈小学校が近くにあるにもかかわらず、特に歩道幅が狭いため、現在愛媛県において歩道拡幅工事を進めており、平成20年度を目標に完成することになっております。

 県においては、高齢者や障害者、子供たちが安心して安全に通行できる道づくりを進めているが、従前の基準で整備された歩道については歩道幅も狭く、車道と歩道に段差があったり、また沿道地の高さの関係から歩道が急勾配になっている箇所があり、歩行しづらいことは承知しているところであります。

 しかし、現状の沿道利便性を確保することも必要であり、また厳しい財政状況からもすべての歩道をバリアフリー化することについては困難と認識しております。

 今後、歩道等の整備に当たっては、国の基準、歩道の一般的な構造に関する基準と申しますが、に基づき、高齢者や障害者、子供たちが安心して安全に通行できる道づくりを進めてまいりたいとの回答をいただいております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  学校教育課長。


○学校教育課長(三堂嗣夫君)
 

 上脇議員質問の大綱
1、幼稚園の3歳児保育についてお答えをいたします。

 国の第3次幼稚園教育振興計画により、公立幼稚園においても平成13年度より3歳児の受け入れプログラムが始まっており、学校教育法第80条に規定された就園目標が設定されていることは十分私ども承知してございます。また、保護者からの強い要望があることも把握してございます。

 八幡浜市の公立幼稚園は、御存じのように現在3歳児保育は実施いたしておりません。全国的に目を向けましても、既存の公立幼稚園を廃止し、民間の活用を図る傾向にございます。少子化が進む中で、今後の幼児数の推移から見ましても、私立幼稚園の経営を圧迫することも考慮しなければなりません。市全体の行政改革の観点からも厳しい財政状況の中での新たな取り組みは、施設の改修、教員の確保等困難ではないかと思いますので、3歳児の受け入れは今のところ考えてございません。どうか御理解をお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  上脇和代君。


○上脇和代君
 
 それではまず初めに、幼稚園の件について再質問をさせていただきます。

 今ほど財政の問題とか今後のいろんな制度を変えるといういろんな問題で考えていないということですが、市長にお伺いいたします。

 八幡浜市の基本計画の中にも随所に子育て支援であるとか子育ての環境の整備であるとか、また若者の定着という観点から子供のこと、幼児のことも取り上げられております。基本構想というのは一応目標のような形につくられたものではあるとは思いますけれども、それが理想に終わったんでは何にもならないと私は思うんです。やはりできることから取り組んでいただきたい。

 今八幡浜市は、確かに過疎化が進んで幼児が少なくなるとは理解ができます。しかし、陳情にも掲げているということは伺っておりますが、幼稚園は入園料が月5,000円なんです。ほかの幼稚園だとか保育所なんかによりますと給料によって違ったりしますし、若い人にとっては本当に幼稚園をぜひ利用したいという方が、今現在来年度はどうなんですかと聞きましたら、ほぼ今年度と同様ぐらいの人数があるというふうに伺っております。

 そういう観点からも、これは幼児教育という観点だけでなくって町の政策としてぜひ積極的に取り組んでいただきたい。これだけお母さんたちが陳情に来るほどやっぱり熱望されているということですから、それに対応していくのが市の施策ではないかと私は思います。その点についてお伺いをいたします。

 それから、名坂道路についてはそういう計画があるということで大変うれしく思っておりますが、白線も引いていただくようにぜひ要望していただきたいと思います。

 それから、歩道についての、千丈小学校から駅前までの歩道についてなんですが、ぜひ一度歩いてみて調査していただきたいと思うんです。実際に歩いてみたら、本当に至るところ、ほとんどと言っていいほど高齢者に優しい、元気なもんにでも優しい歩道ではありません。高さがある上に狭いもんですから、本当に足の悪いおばあちゃんなんかは車道に落ちそうになる感じになるというふうに言われておりますし、ハタダのお店のちょっと上びらなんか、新しく整備されているんですけれども、勾配があるんです。狭くて斜めに勾配がありますと、斜めのところを横歩きしているような感じなんです。なぜああいう勾配をつけなければならないのか疑問に思います。

 それから、できたら、用地問題とかがありますのですぐにそういう対応はできないと思いますけど、どうしても用地が確保できないのであれば、この高さをなくして、車道との間にガードレールに区切るとか、いろんな方法があろうかと思うんですが、そういう方法はとれないものかと思います。

 それからもう一点、末広通りについてはもう10年も前から計画があって、一部されたままでもう10年も放置されたような感じを私は受けるんですけれども、人家のあるとこは大変難しいと思うんです。しかし、末広びらからであれば、農業者のためにも幅を広げるとことか、すぐ裏が果樹園になっておりますから、そんなに大きな擁壁は要らないわけです。だけど、幅を広げるだけでも、人家の近くに行くところまででも、農地のあるところだけでも整備をできないものかと思います。その点についてお伺いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君) 

 ちょっと専門的なことも多いので、私幼稚園の
3歳児ですけれど、政策的にはそうですけど、やっぱり私立の幼稚園も長い歴史で市民に対して貢献をしてきております。県においても、例えば高等学校の場合は七十何対二十幾つとかということで平均を保って、歴史的に私立の高等学校が貢献したということに配慮して、配分をしてると思いますが、やはり今の私立の幼稚園を見ておりますと、なかなか経営が大変で、公立に全部集中させますと非常なやっぱり経営問題になってくるんではないかと思いますし、また今公から民ということでそういう話もあります。逆に民から公へということになるので、そこはなかなか難しい判断でありますが、現在のところは担当の課長が説明しましたような方針でいきたいと思っております。内容はよく理解をしております。

 その他の問題に関しては、各課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  建設課長。


○建設課長(菊池賢造君)
 
 まず、国道の
197の歩道についてでございます。

 たしか平成13年ごろだったと思いますけれども、車いすを用意しまして、駅前から千丈小学校まで左右の歩道の状況を調査しております。これは、障害者の方から歩いてみてくれという要望がございまして、現在もその調査の写真があります。調査いたしまして、それは愛媛県の方に要望として上げております。それに沿いまして今回の石見新聞社前についても広げてくるという形で、県としましても少しずつではございますけれども、悪いところを解消していくという観点でおると聞いております。

 続きまして、大下末広線の拡幅ということでございますけれども、市道はあくまでもその市道と国県道を結ぶとか、そういう大きな意味での市道改良という観点で整備しております。議員言われるように、農地へ行くからということではなく、中に離合場所等が要るとかという話なら、それは長い区間離合ができないということであれば対応は可能かと思いますけども、そういう意味で全線改良と、農業のためにというのは国交省管轄の市道としましてはちょっと違うというふうに考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  上脇和代君。


○上脇和代君
 
 今の農道についての御答弁なんですけど、農業だけを私は言ってるわけではありません。生活道としてもちろん整備していただきたい、だけどできないのであれば、その区間だけでも、今農業がどんな状態にあるかということは行政の方皆御存じだと思いますが、少しでも農家の方の八幡浜の第
1次産業は農業と漁業、それをやっぱりしっかりと育てていくことしか町の発展は私はないと思ってるんです。だから、生活道ではもちろんありますが、やっぱりそういう面からも改善していくことが町をよくしていく、農業者にとって前向きに取り組んでいけれるやっぱり要素ではないかと私は思います。

 それから、幼稚園のことは非常に市長残念に思います。ぜひ私はこれほど、私立幼稚園のことを申されましたけれども、私立幼稚園のことですが、あれは宗教的な感覚である幼稚園、八幡浜に2園ありますけれども、そういう感覚の幼稚園なんです。だから、皆があそこに希望するとは限らないわけです。もちろんそういうとこを希望されるんだったらそちらに行かれてると思うんです。

 やっぱり幼稚園費の、入園費の問題もあります。市民が本当に子育てに一生懸命になっている、それを支援していくのはもう本当に町の市の責任になると私は思いますが、もう一度御答弁をお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)
 
 宗教が経営しておるということは全国的にたくさんありますし、これ宗教の自由でありますから。ただ、私の子供も
3人ぐらい入ったんですけど、別に宗教にかぶれるとか、それから宗教を押しつけられるとか、そういうことはございません。その他の私立の幼稚園も、たしか日土もありますし、それからもう一つ八幡浜幼稚園もあるんかな、いろいろあります。

 でも、それはそれで、今問題になってるのは公を民にするという方が今大きな問題になって、それを我々研究してるわけでありますが、とにかく一番の原因は少子化という、いわゆる園児が少ないというところに問題があると思うんです。そういう意味では、余り宗教とかということは私は関係ないと思いますし、これは個人の自由でありますからなんですけれど、気持ちはわかりますけれど、要は私立の幼稚園をつぶすというようなことは行政としてはやっぱりできないというのが現状でございます。

 以上です。

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