一般質問(総括方式) H30.9 河野裕保 議員

公開日 2022年01月12日

〔河野裕保君登壇〕

 

○河野裕保君  皆さん、おはようございます。
 最初にお断りいたしておきたいと思います。
 昨日、本会議休憩中に副市長がやってまいりまして、あす40分ぐらいですかねとおっしゃいましたが、若干お渡しいたしました原稿に補足が加わりますので、小一時間はかかるだろうと思います。でございますので、議員の皆さん方は静かに目を閉じて、耳を澄ましていただきたいと思うわけであります。
 最初に、昨日の同僚議員もおっしゃいましたが、西日本豪雨災害、北海道胆振東部地震におきまして亡くなられた方、被災された方に対しまして、お見舞いと、そしてお悔やみ、御冥福をお祈りをするわけであります。
 そして、きょうは、17年前であります、2001年9・11、ワールドトレードセンタービルでテロ行為がありまして、それによって3,000名近い方が亡くなりました。満でありますが、きょうは十七回忌ということになりますので、あわせて御冥福をお祈りするわけであります。
 さて、最初に市民の皆さんにおわびを申し上げておきます。
 8月7日、臨時市議会がございましたが、6月議会で議長不信任、そして可決をされたということでございますので、そういう関係で多くの議員が欠席をし、その議会は流会になりました。翌日、専決処分をされましたが、災害予算ほか重要案件がございまして、理由のいかんによらず欠席しましたことに、私そうでありますが、市民の皆さん方に深く陳謝を申し上げます。まことに申しわけございませんでした。
 それでは、始めます。
 まず、本題に入ります前にプロローグからアプローチいたします。
 7月豪雨災害では、本市の関係部局の一丸となった迅速な初動対応によりまして、一人のけが人も出さず、また二次災害を防ぐことができました。培われた機動力、実に見事でございました。その真価が遺憾なく発揮されたわけであります。敬意を表し、深く感謝を申し上げます。
 また、私ごとでありますが、関係部局、特に建設課、農林課、水道課には、お百度参りのごとく、多いときには日に何度も、現場落ちてます、直せ、遅い、言いましたが、嫌な顔一つせず対応していただきました。また嫌なやつが来たなと恐らく思っていらっしゃったと思いますが、そういう顔色は一つも見ませんでした。見事でありました。改めて関係部局の皆さん方にはお礼を申し上げたいと思うわけであります。
 ところで、私は平成26年12月議会の一般質問におきまして、土砂災害、県管理河川の改修整備計画の緊急性ほかをただしました。特に二級河川喜木川の流下能力不足を指摘し、改修の緊急性を問いましたが、改修計画のカの字も出ない回答で落胆したものであります。今回の7月豪雨で予測が的中し、浜出橋付近が越水し冠水しました。御幸橋下流右岸においても越水し、一部が冠水をしたわけであります。詳しくは後の質問に譲るとして、襲いかかる梅雨前線等による豪雨は、市民生活の安心・安全神話を根底から覆そうとしております。
 本題に入ります。
 気候変動予測から見えてくる新しいフェーズ(局面)への対応についてお伺いいたします。
 7月豪雨災害で土砂災害が起きました須川奥地区は、近世から今日に至る約400年間に山腹崩壊をたびたび起こしているところであります。古老の言い伝え、郷土史家の研究、古文書等によってわかってきております。
 近世の終わりごろの文化6年(1809年)に、大峰山中腹、大峰山と申しますのはちょうど私の家から北東方向に見える山であります、の大津恵というところが山林の大崩壊を起こしております。現地を見ると、土砂崩れは高さ百数十メートルにも及び、岩盤ごとえぐる深層崩壊であったことがわかります。
 それ以降、大津恵をひよっとのぞきと呼んでおるわけであります。なぜひよっとのぞきなのか、私はこのひよっとのぞきの頂の脇にある小道を何度も何度も我が家を往復しながら、薪を背負って通ったものであります。頂からひょっとのぞくと、千尋の谷のようになっておりましたから、うまいぐあいにつけたものであります。これがひよっとのぞきと言われるゆえんであります。
 昭和18年にひよっとのぞきから約500メートル北東に位置する標高400メートルの地点で大崩壊が起きました。この大崩壊を、「喜須来村昭和18年災害誌」、眺野荒一さんが書かれたものですが、そこから再現してみますと、改めて見ることで今回の東西2カ所の土砂災害の発生メカニズムを比べることにより対策が打てるのではないかと思うのであります。
 以下、災害誌より抜粋し、独自の視点を加えてみました。
 昭和18年7月22日午後6時、台風は室戸岬南方500キロの海上に達し、23日まで停滞していましたが、24日、愛媛県を北上し、日本海に出ました。台風がもたらした前線活動により、本市は21日から24日にかけて連続して大雨が降り、記録的な降水量となり、本市の4日間の総降水量は約640ミリに達しているわけであります。
 参考までに、同日間において、高知県梼原村では894ミリ、隣の東津野村で1,360ミリを記録しております。旧喜須来村を例に挙げますと、この豪雨により県管理河川の喜木川の磯岡今井護岸が決壊し、八幡橋、喜木橋、神越橋が次々に流出し、喜須来小学校も冠水をしております。当時、24日は臨時休校にしております。校舎をつなぐ間には、皆さん方お若いからおわかりになりません、渡り廊下というのがありまして、それがぷっかぷっか浮き出した。担当の先生が見つけて、あっ、これは冠水したなということで気がついたということであります。
 そして、喜須来村、日土村、磯津村、宮内村も土砂災害の被害に多く遭っておりますが、特に喜須来村では被害が甚大であったようであります。砂防河川新川上流神山地区とありますが、ここの神山地区の通称六さん松、こう言っておりますが、六さん松とは人の名前でございまして、ツヅキロクゾウさんの名前をとって六さん松と言いまして、昔は木を切ると1本だけ残しました、杉も松も、それが200年、300年たちますと残りますので、それをまた代々受け継いで切っておったという松が六さん松であります。この六さん松は、木びきをされて、馬車に何台も乗せて、私の前を通って川之石の木材所へ運ばれて、その松は商工会の裏にありました、今はやっておりませんが、丸和旅館の松の廊下になったということであります。
 その山林3ヘクタールが崩壊いたしまして、杉が立木のまま、土石流に乗ってケン谷を削りながら本川の新川にぶつかったということであります。これを当時8歳の少年が見ておりまして、後日、私に話してくれたわけであります。現在83歳、元気に山をやっておられる老人であります。土砂と流木で人家数戸がこのとき流出し、約4ヘクタールの田畑が河原となり、犠牲者1名、重傷者2名、牛2頭が死んだと記録にあるわけであります。
 2カ月前に、改めて私はこの崩壊現場を確認しました。崩壊の跡地は、深いところで10メートルあって、すり鉢状の形態で崩壊を起こしております。崩壊現場はケン谷へとつながって、谷の両岸の棚田も土石流で持っていかれ、さきの方も言っておられましたが、今は瓦れきの沢と化しております。
 崩壊の原因は、4日間で600ミリを超える降水量と、北東の位置にあって、岩盤の目の方向は南西に傾斜し、その上に土と砂れきで構成された表層をなして、四、五メートルの深さには変成岩になっております、豪雨で変成岩に沿って通常以上の地下水が噴き出し、表層崩壊が起こったものであります。
 今回、7月豪雨における須川奥地区の東西2カ所の土砂災害発生メカニズムは、7月3日から7日にかけての5日間で、総雨量が、これは消防署であります、380.5ミリに達しております。気になったのは、7日の午前1時から6時までの5時間雨量が134.5ミリ、これが引き金、トリガーとなって、土砂災害を誘発したと考えているのであります。
 現地は、急峻な斜面のミカン園です。向灘のような石積みの段々畑ではなく、斜面にじかに植えている園地が多いんです。よって、雨に弱く、保水力も余りない上に、長時間の降雨により土と土の粘着力をなくしたのと、表土から約2メーターから4メーターの下の緑泥片岩層に地下水が大量に流れ、表土が岩盤滑りを起こしたものと考えております。
 昭和18年土砂災害と同様に、今回も北東方向の谷であります。岩盤は全て南西に傾斜し、滑りやすい地層になっています。これも古老の石工さんからの経験則だと思いますが、崩落は南西落としに沿って起きると聞かされたことを思い出しました。この石工さんは、1週間前の4日に亡くなられました。石工さんのおうちは、東側、崩壊した一番の最初のおうちであります。昭和と平成の崩壊は北東ないしは北北東を指しており、地層は南西に傾斜した変成岩に表土がのっかっており、急傾斜地であります。
 現下のように豪雨が頻繁にあると、土砂災害の危険は増すばかりであります。これから危険箇所の治山対策をどう考えるか、これは主に県でありますが、県のほうからもぜひ伺ってほしい。
 私は前回の質問で、コンパクトシティーはお百姓さんも中心部に集めて、そこから車で農業に通う時代になるんじゃないですかということを言いましたが、そういう土砂災害や危険のある集落については、全員が移転をしなければならないということもこれから真剣に考える時期ではないですかと思うのであります。ですから、首長さんの所見を伺いたいと思うのであります。
 これも参考までに申し上げますと、7月6日の豪雨で、広島市安芸区矢野東7丁目、梅河団地が土石流で奇襲されました。これは後で出てきますので、覚えとってください、梅河団地。同団地の北東の谷が特に崩れやすい。ことしの2月に治山ダムを完成させましたが、今回の豪雨で土石流はダムを埋め、それを越えて人家を流出させ、高校生の方が亡くなりました。北東の谷は土砂災害を誘発させやすいのかもしれません。
 そこで、市民におかれては、自分が住んでいる自然環境、地形も地盤も地質も、大小の河川等を熟知し、大雨情報のキャッチとあわせて自然災害に備えて、それへの対応力を身につけることであると思います。つまり、てんでんこであります。これは東北に古くから伝わる言葉でありますが、津波だけではなく、土砂災害についてもてんでんこを含む避難学習能力の向上が必要であります。とにかく犠牲者を出さないことが第一です。このことに対し、自主防災組織を含めて行政力が試されると思いますが、改めてこれについて御所見をお伺いするわけであります。
 次、想定外の豪雨災害が起きた場合に、本市の防災計画は機能し得るかについてということをお尋ねします。
 地球温暖化で海水が温められ、膨大な量の水蒸気が発生し、毎年豪雨が襲うようになってきております。さきにも述べましたが、我が国は新しい局面に来ております。以前では考えられないような豪雨災害が多発しております。
 昨年であります、平成29年7月5日、九州北部の福岡県朝倉市を襲った豪雨は、この1日だけで516ミリを記録しているわけであります。この雨量を見て、山口大学の某教授は、過去の降雨記録をまとめた独自のデータベースをもとに解析すると、4万4,000年に一度しか降らない雨量だとの確率が出たというのであります。この豪雨で、朝倉市杷木松末石詰地区ほかの山体が幾筋も斜面崩壊を起こしておるわけであります。北海道の厚真町ですか、あの山体崩壊ありますね、あのような状況でした。これは須川奥にも当てはまりますよということで、また後で申しますから、ということであります。
 また、大分県日田市小野での大規模な土石災害については、深層崩壊の可能性を指摘している学者もおります。
 4年前の平成26年8月20日未明、広島市安佐南区、同北区を襲った豪雨を振り返りますと、豪雨の主犯はバックビルディング現象による線状降水帯が当時はもたらしたゲリラ豪雨であります。これにより住宅地背後の山が崩壊し、土石流が沢を伝い、人家を押し潰し、77人の犠牲が出ましたが、この土壌は真砂土ということで、余計に崩れやすいということでございました。
 7月の西日本豪雨災害では大雨特別警報が発令され、記録的短時間大雨情報、1時間に100ミリ前後降る、その雨が緊急度を増す中、ニュース番組では、数十年に一度しかない甚大な被害が迫っています、すぐさま安全な場所に避難してください、このアナウンスを私は何度も聞かされました。呉市安浦町中畑市原地区も、朝倉市杷木松末地区と同じく山体が幾筋にもわたって崩壊し、土砂が集落を埋めました。
 驚くべきは、呉市警固屋では1日430ミリを記録しております。もっと驚かされるのは、広島県は雨のない県です、とにかく、瀬戸内側は、24時間の雨量がどの程度の確率の雨量だったのかを計算すると、200年に一度起きる雨量が101地点あり、観測地点総数の4分の1を占め、100年に一度が184地点に上っているというのであります。気象学者等の専門家によると、100年ないし200年に一度起こるかどうかの豪雨が近年頻発しておる、多発しておる背景には、地球温暖化の進行が関係し、影響が猛スピードであらわれているのだと指摘しているわけであります。
 頻発する豪雨により軟弱な地質箇所から崩れ、崩れにくい箇所が残る耐性を山は持っておりますが、何度も豪雨に見舞われますと、耐性が失われ、崩壊の頻度が上がります。また、耐性を超える異常な雨が降り、これまでに経験したことがない災害が起き始めているというのであります。
 八幡浜市も住みよいな、災害がないな、もってのほかであります。今八幡浜市も、恐らくこれからは高温多雨な自然環境に近づきつつあるのは間違いありません。大雨特別警報の発令も現実味を帯びてくるのであります。表層土だけでなく、深層崩壊が起きると想定しなければなりません。土砂災害の多発、深層崩壊等の危険性が迫っているとの認識に基づく必要があると考えます。
 であるなら、ハザードマップはこのままでよいというわけには決していかないわけであります。今回の須川、7月7日ですが、土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンでありますが、レッドゾーンは非常に小さいです。今回はレッドゾーンの西側、大きく西側に偏っております。ですから、イエローゾーンも須川奥地区については特別警戒区域のレッドゾーンになるだろうと、このように思っておりますので、後にまた質問いたしますが、そうなると避難勧告ではなく、避難指示(緊急)、こういう事態になるのが普通であります。
 ということでございますので、そこら辺のハザードマップもこのままでよいというわけではないので、避難所の安全性が担保されているか、最悪の土砂災害や氾濫を想定した避難訓練と本市防災計画の点検、見直しが、これは絶対的に私は必要だと思います。それについて伺うわけであります。
 次、本市に500ミリ、1日ですね、この大雨が中日ですから、72時間で約1,000ミリを超える破局的降水量を記録した場合、私自身がこれはシミュレーションしてみました。そこから見えてくるものはということで次に移ります。
 このことを須川奥地区、里両地区に当てはめてみます。7月豪雨災害後、私は奥地区の東西2カ所の現場へ何回も行きました。ほかに大峰山の山腹一帯を現地踏査いたしました。7月7日に起きた東西2カ所の土砂崩壊現場の二次災害の起きる可能性は極めて高いです。早急な対策が急がれます。
 中でも、西側崩落現場天端近くにある、大部分を露出させている巨岩がとても危険であります。まるで花崗岩が風化し形づくられたコアストーン、これは丸まっておりますが、変成岩ですから丸くなっておりませんが、これ以上の大きさであります。これが転がると土砂を巻き込み、土石流を起こしかねないからであります。
 大峰山山腹は想像以上に傷んでおります。昭和18年7月24日に起きた山腹崩壊周辺、私見ました。すると、クラックが入っております。竹の棒でずぼっと刺しますと全部のみ込みました、相当深く亀裂が入っております。
 そこから東へ300メートル先の標高約350メートル前後にある比較的平たんなかんきつ園及び園内道に段差を伴う多数の開口、亀裂が生じ、広範囲にわたってずたずたになっております。南東斜面は数十カ所小崩落をしておるわけであります。
 須川新田神社、私の前ですが、橋がありますが、そこから北東ないし北北東にある大峰山山麓、旧共同山周辺に見られる数多くの小崩落と亀裂は新しい、7月豪雨の爪跡であります。これが何を意味しているか、大崩壊の不気味な予兆ではないかと、私はそう考えて不安になっておるのであります。
 それ以上に気になるのは、山頂一帯の杉の人工林であります。間伐せずに樹齢50年から80年、これが数十ヘクタールにわたっております。現地を直接踏査しておりませんが、亀裂等は確認していないわけでありますが、杉の根は浅く、保水力も弱いとされております。このあたりの山腹の表層土は約1メートルないし2メートルと言われ、深さ3メートルから崩壊すれば人工林もろとも人家を襲います。
 考えられないような豪雨は、100年か200年に一度ぐらいの確率だったものが、数年ごとに、否、毎年起こるかもわからない異常が迫ってきているわけであります。よく思い出してください。今夏、豪雨、猛暑、8月の1カ月間に9個の台風の発生、これを異常気象の連鎖と受けとめるか、否、常態化しつつある、その前兆と見るか、雨については確実に常態化しつつあると思うわけであります。
 先ほども申し上げましたように、大量の水蒸気を含んだ積乱雲がバックビルディング現象になって、それが線状降水帯となり、次々にあらわれ、大雨特別警報が出され、気象レーダーと地上の雨量計での解析による記録的短時間大雨情報が地方気象台から発表されますが、希有ではなくなっております。よって、我が国は新しい局面に来ていると気象学者の専門家も、先ほど言いましたが、言っているわけであります。
 昨年7月、九州北部豪雨では516ミリの雨が降りましたが、その1日雨量を含めて72時間で1,000ミリもの降水量が須川地区に襲ったと仮定して、さきの現地踏査及び耐性が失われつつある斜面等をもとに、私の限られた知識でシミュレーションしますと、想像を絶する土砂災害が発生します。
 山が持つ耐性が失われつつあるところに1,000ミリ、3日間で、この大雨で須川奥地区の山体が幾筋も崩壊します。表層土だけでなく、1809年に起きた大津恵のように岩盤までえぐりとる深層崩壊が起きるとしなければなりません。
 大峰山山頂付近の杉の人工林が立木のまま滑り、斜面の表層土を巻き込みながら、膨大な量の土石流が発生し、久保田という谷がありますが、それを含め、比較的安定した岩盤上に建つ数軒の家を一気にのみ込みます。杉の流木と土砂が砂防河川を埋め尽くしながら、泥流と杉の流木は住宅地を襲い、東寄りの赤地山腹も崩壊し、日之地地区で地すべり防止工事が施されていないオノエ周辺の斜面崩壊も起こります。旧永坂銅山一帯のズリも崩壊します。これらの土石流で須川奥集落の家屋は流され、埋まり、里集落の大方の家屋が流出するか、辛うじて何割かが半壊でとどまっている。
 整備済みの急傾斜地崩壊危険区域も安全ではありません。上部の山体崩壊により集落が土砂で埋まることも考えられます。雨がやみ、ドローンが撮影した光景は、喜須来多目的集会所も1階が土砂で埋まり、原形をとどめているにすぎず、無残な光景が広がっております。
 72時間1,000ミリの降水量は、あすにでもあるとは考えにくいわけですが、九州北部豪雨、西日本豪雨災害、四国の降水量の過去の例、平成16年8月1日、台風10号の前線豪雨で徳島県那賀町海川では、この日の1日の雨量が何と1,317ミリを記録しておるのであります。本市は風水害の少ない地域だが、新しい局面に来ていると、いろいろ考えますと認識せざるを得ないわけであります。
 この平成16年は、台風が日本本土に10個上陸し、四国にうち4個上陸しております。ちょうど私、建設課長をしておりまして、16年にはてんやわんやしたことがあります。特別養護老人ホームの青石寮が夢永にできて、停電になって、マンホールポンプが満水になって停電になる、自家発電はできない、バキューム車を呼ぶ、バキューム車も来ない、てんやわんやしているところにやっと電気が復旧したということであります。ちょうど翌日は東京の中央省庁に国道378号線整備期成同盟会、1市3町ありましたが、それの私事務局をしておりましたから、次の日間に合うかなと思っておりましたが、一緒になって当時伊予市の中村 佑市長とか長浜町の西田洋一町長らと一緒に、二宮町長と東京陳情にやっと間に合ったということで、よくその平成16年は覚えておるわけであります。
 24時間500ミリを挟み、27時間で1,000ミリを超える降水量の時間当たりの降り方によって土砂災害の規模が変化していくこともコンピューターでシミュレーション可能であります。シミュレーションすることで、日本一のブランドミカン産地の向灘のかんきつ園の土砂災害の耐性は何ミリまでもつかということがわかれば、十分対策が打てるわけであります。最悪の場合、向灘集落に土石流が襲ってこないとは言えないわけであります。さきの真穴の例もあります。既に7月豪雨で真穴では小崩落をしておるわけであります。
 土砂災害は、危険水域に近づきつつあるとの認識のもと、八幡浜市全域をシミュレーションして、災害に備えるというのは無駄ではないということではなくて、これは必要不可欠であると私は考えるわけであります。
 以上は、空前絶後の大雨を想定した須川地区の土砂災害のシミュレーションをお見せいたしましたが、あり得ないということでは決してない、これははっきり言えるだろうと思うわけであります。
 私たちは、経験したことのない土砂災害もそうでありますが、スーパー台風に襲われた際の被害想定を考える時期に来ていると思います。本市の避難民1万人を超えた場合に、誰が市民をどこにどのように避難させるか、個人任せのてんでんこというわけには決していきません。自助、共助、自主防災組織、これには限界があります。
 先月ですか、東京都では都内の墨田、葛飾、江東、足立、江戸川の5区がスーパー台風による大規模水害を想定しました、最大10メートルの浸水、ハザードマップを共同で作成し、広域避難計画を策定しております。そのときには、約250万人が避難の対象になっておるということであります。
 ついては、巨大台風に見舞われるのを理事者は今は想定してませんよということでしょうか。これから研究していくか、その辺もお尋ねをしたいと思うわけであります。
 9月4日、関空を襲った最大風速58.1メーター、約60メーターありますが、あれは巨大台風の範疇ではありません。巨大台風は、800ミリヘクトパスカルの気圧だろうと、それも900に近いんですが、そういうことでありますので、高潮がなる、ここらも相当な被害が出るということでございますので、それも想定しなければなりません。
 今私たちは、土砂災害、巨大台風、南海トラフ巨大地震の自然災害が近づいているということをまずもって認識を新たにしていただきたいということで、ハザードマップの見直しもぜひとも必要と、繰り返しませんが、そういうことでございますので、これについても御所見をお願いをいたしたいと、このように思うところであります。
 次に、喜木川の氾濫は、今後たびたび起こる、これはリアリティーを増していると私は思います。愛媛県は本河川改修をどのように考えておられるかということであります。
 平成26年12月議会一般質問で、喜木川の構造的脆弱性を私は指摘しました。外水の速やかな改修の必要性をただしました。繰り返しになりますが、平成10年10月17日午後5時から9時の4時間の雨量はたった107ミリであります。喜木川浜出橋付近の左岸が越水寸前でありましたから、当時、青石寮は左岸にありまして、垂直避難、垂直移動を開始しました。1階から入所者を2階に上げて、やっと一息ついたときに雨が小雨になり、堤防すれすれからじわっと引いたということであります。当時、私は福祉課長をしておりましたが、このときの状況をようく覚えておるところであります。
 この喜木川は、河口の断面積が上流部より非常に狭いんですね。しかも、感潮河川でありますから、満潮と大雨が重なった場合にはバックウオーターが起こるんです。そういう河川の脆弱性があるわけであります。そして、この河川改修については県からの建設的な回答は得られませんでした。
 このたびの7月豪雨によって危惧が現実に起こりました。確かに7月3日から6日の4日間に200.5ミリの降雨により、地山の保水能力が限界に達し、そのことで流出係数がより高まり、7日の降水量185.0ミリが中小の支川河川から本川に流れ、合流し、水かさが増し、喜木川護岸の一部が越水し、その周辺域が冠水したわけであります。このことによって、後で質問いたしますが、神越地区は一気に外水氾濫が起き、周辺が冠水いたしたわけであります。神越住民の安心・安全を根底から揺るがし、この河川は生活を脅かしている、非常に事は厳しいわけでありますが、元凶になりつつあるんではなかろうかと危惧するわけであります。
 7日に185ミリ、降水量を記録しておりますが、越水の直接原因は、7日午前1時から6時の5時間降水量が134.5ミリであると、これが張本人であると私は考えます。今回の越水で最も危ぶまれたのは、浜出橋右岸の貯木場、原木を含めますが、間一髪でこれは流出を免れたということであります。
 これしきのという言葉は適切でありませんが、7月3日から7日の総連続降水量は385.5ミリであり、さして驚くべき数字ではない。山間部等によっては、線状降水帯によって消防署の雨量計をはるかに上回る降水量も考えられますが、5日間で400ミリ前後の雨量で二級河川が氾濫するようでは、市民の安全・安心は担保できない、現状のままでは何とも心もとないということであります。
 災害は忘れたころにはやってきません、毎年のように襲ってくるかもわかりません。緊急対策事業として、越水した付近の堤防のかさ上げ、河道のしゅんせつを要請します。かさ上げだけでかなりの効果が上がります。越水の危険にさらされているのは、来春、オープンする保内児童センター(仮称)であります。周辺住民はもとより、保内庁舎も影響の範囲内にあります。
 愛媛県の管轄であり、市議の領域ではなく、越権行為を承知の上で、市民の命、生活、財産、産業を守るために市民の声として届けたい。喜木川を含む本市を流れる二級河川、何本かありますが、改修計画、本来そもそも存在してるんですか、これは疑いたくなります。部分改修の計画はありますか、これから計画しますか、大改修を計画しますか、御回答を願いたいと思うわけであります。
 この何年間、二級河川の改修というのはほとんど目にしてません。予算は、重点配分はどうかわかりませんが、戦前のそういう重点配分というか傾斜配分じゃありませんが、道路のほうにはかなり行っておりますが、治山治水についてはどんどんと少なくなっているような気がするわけであります。
 次、神越地区内水氾濫常襲地帯の抜本的整備計画ですが、整備について。
 この答弁については、グラデーションは受け付けません。ウイないしはノン、やるかやらないか、そしてグラデーションの中にも、何年までに整備計画して安全を確保します、この回答がぜひとも欲しいわけであります。
 神越地区において、たびたび内水氾濫を起こしております。昨年に続き、連続して氾濫をいたしました。今回の7月豪雨は、外水氾濫によって、これまで及ばなかったエリアが冠水をしております。保内中央体育館は床上30センチですよ。保内体育館は、道路から1メートル以上上がってますから、それを越えとるということですね。市民はたび重なる浸水に怒髪天をついております。
 先般の喜須来地区防災会議で、地元の区長ほかから自然発生的に怒りの声が上がりました。至極当然なことであります。8月20日、神越区長、地域住民、同地区にある企業関係者、商工会、地元市議河野裕保による水害防止対策について意見交換をした結果、区長が市長宛に要望書を提出することになり、8月29日に実現をいたしました。
 これまでも幾度となく当地区は内水氾濫に悩まされており、これが対策のために、ドンドン川最下流に第1ポンプ場(0.5トン毎秒)2基を整備しましたが、平成16年の台風豪雨には対応し切れず、内水氾濫に至りました。
 そこで、合併した年の平成17年に、上流部に第2ポンプ場(0.5トン毎秒)3基を整備し、これで想定される降水量に対応できるだろうと思っておりましたが、昨年、ことし7月と立て続けに冠水をいたしました。
 第1ポンプ場は、外水の水位が上がればゲートが閉じ、ポンプで排水する仕組みでございますが、今回はドンドン川の流量が排水能力を恐らく超えたと思いますが、養護老人ホームあけぼの荘付近の喜木川左岸が越水し、内水域に大量に流れ込みました。この時点でドンドン川のポンプ排水能力は破綻を来したと言えるわけで、水位は一気に上昇し、氾濫面積を拡大させたことで、第2ポンプ場も冠水し、配電盤等の電気系統が水没し、ポンプが機能不全に陥ったというものであります。喜木川の越水とポンプ不全のダブルパンチで、これまで冠水しなかったかなうやアパート周辺住宅、市道川之石喜須来線の東西の住宅地域、カゴミ団地を含む広範囲に及び、床上、床下浸水は百数十棟に上ったわけであります。雨のたびごとに市民は枕を高くして眠れない、頻発する内水氾濫に対する抜本的解決策以外に手がないです。
 この前に、第2ポンプ場の復旧状況はどうなっているか、伺います。
 次に、県管理河川である外水の部分改修、先ほど申しましたが、かさ上げ、河道しゅんせつを早急に実施、その後、大改修を行うことであると考えます。市、県が住民の命、健康、資産を守るという使命感の共有に基づきタッグを組むことで、当地区の内水氾濫及び外水氾濫は解消できると確信するものであります。
 1番は、スピード、スピーディーに事を運んでいただく以外にないです。同じ冠水被害が繰り返されております。もう待てない、それが被災住民の心情であります。心情をお察しの上、御回答願います。答えはウイであります。
 須川奥地区住民の迅速な避難行動及び社協等による心温まる避難所の運営並びにスムーズなマンダリンへの転居と市営住宅の入居について、お伺いをいたします。
 7月6日16時、豪雨災害に備え、市災害対策本部は喜須来多目的集会所を避難所として開設しました。喜須来公民館の記録をもとに振り返り、今後の避難のあり方等、問題はなかったか、お尋ねをするわけであります。
 7月6日16時に多目的集会所に神越の方5名受け入れをいたしました。7日未明まで待機をされますが、7日午前中に約140名、午後20名程度、奥地区の避難者が多数を占めておりましたが、避難されてきました。7日夜、ござ、カーペットを敷き、ピータイルですから痛いです、非常用備蓄毛布を配布し、70名が避難所で一夜を明かされました。8日には、避難者50名程度、9日には避難者約40名。
 7月7日から9日の3日間、社協、婦人団体、地域住民による炊き出しを実施をいたしました。また、みなと湯のチケットを配布し、マンダリンへの受け入れ態勢を説明いたしました。
 9日には、被災世帯及び危険区域世帯の長期避難を余儀なくされる方にマンダリンを避難所として開設し、速やかに14世帯、35名余りが移動されました。
 現在は、公営住宅、昨日も回答がありましたが、民間住宅、親戚宅で生活されておりまして、目下、農作業等生活再建に向かって前進をされております。
 以上のことは、土砂災害の発生から約1カ月以内で行政主導でやり終えておる、この的確でスピーディーな対応は実に見事でした。称賛に値します。何といっても、一人もけが人を出すことなく無事だったことがすばらしい。これらの一連の行動は、部局横断的体制と組織力がもたらしたものであります。一朝一夕にできるものではなく、有事を想定した日常の研さんがもたらしたものであると私は確信するものであります。
 無論市民の素早い避難行動があって、受け皿も万全で、マンパワー、施設の充実度としての冷房装置があります、水洗トイレ、厨房施設もあります、であったからこその結果である。そしたら、電源がとまったらどうするんだということがあるだろうと思います。それは心配ないです。須川の民生委員で業務用の自家発電持っておりますから、その自家発電で何とか応急対応できるということでございますので、あの須川多目的集会所は、1階が浸水しない限り万全な施設避難所であります。その完成された一連の避難行動を高く評価しておりますが、市当局としてはこれについて総括を願いたいものであります。
 災害時の避難についてお伺いします。
 避難行動について幾つか気になっていることがあるので、質問します。
 避難発令の基準及び伝達手段は、防災行政無線と消防団による拡声器及びメールによるものですか。
 市民は豪雨の雨の中、防災行政無線の避難情報等は聞こえたのでしょうか。
 戸別受信機でも聞き取りにくかった、そういう声がありました。須川奥地区でかなりの方でありまして、私もそうであります。そばが川でありますから、とにかく朝方はゴロゴロ、ガラガラ、雨の音と川の音で戸別受信機は聞き取れませんでした。それについてはピーピーガーガーふだんから言いますので、ああなったらなかなか感度が悪い。それについてもこれからは考えていただかなければならないだろうと、このように思うわけであります。
 市民は、避難準備情報と自主避難との位置づけや避難勧告と避難指示の意味、その関係性について理解されておると思いますか。
 市民の避難勧告に対する意識のあり方等、避難行動のタイミングについて、調査、検証をされましたか。
 避難準備が発令された時点での避難された方の割合、避難勧告発令で避難された方の割合、避難指示発令で避難された方の割合、避難指示発令においても避難されなかった方はいらっしゃいますか。避難しなかった方の中で正常性バイアスの該当者はいましたか。
 今回の7月豪雨に際し、ハザードマップに対応した避難所開設に問題はありませんでしたか。
 避難された方の安全確保行動、垂直移動、水平移動、独居高齢者等を含めて問題点はありませんでしたか。
 避難所のプライバシー保護のための間仕切り設置の必要性はどうですか。
 避難者のための炊き出しは、社協や婦人団体や善意以外の方法がありますか。これは必要ない、保存食でいいというお考えですか。たまたまうちは3日間、炊き出しでやったということでございます。
 小さな集落での指定緊急避難所、これは大丈夫ですか、川沿いは非常に危ないですよ。
 民間施設管理者との災害協定は何件結んでいますか。恐らく津波災害についてはビル所有者と協定を結ばれていると思いますが、土砂災害等についてもこれからは必要ではないかと思いますので、お答えを願いたいわけであります。
 次、須川奥地区第1砂防堰堤の土砂撤去に係る愛媛県の初動対応についてであります。
 これ愛媛県でありますが、宮下課長、よく聞いていただいておると思いますので、楽しみにしておるわけでありますが、7月豪雨により須川奥地区では、何回も言いますが、2カ所土石流災害が発生しました。このことにより、7月9日、12日の2回、喜須来多目的集会所で奥地区の土砂災害警戒区域及び里地区住民に対し八幡浜土木事務所河川港湾課の担当者が来られまして、災害箇所の状況及び今後の対策を説明されました。
 12日の会では、二次災害の危険性が高い崩落箇所の不安定な斜面については、今後の降雨に備えて、ブルーシートで覆う措置をとることなどで参加者もほっと一息つかれましたが、肝心の砂防堰堤を埋めている土砂の撤去についての時期等明快な回答がなく、不安を持ち越したまま会は終了したわけであります。
 8月に入り、地すべり検知装置を設置し、監視体制を敷かれました。伸縮計により崩壊箇所の土塊が1時間に2ミリ、それが2時間にわたって滑れば、第1堰堤とその上にある設置された赤色灯が点灯し、サイレンが鳴り、危険を知らせ、同時に土砂災害危険区域の住民及び市職員90人にメールで配信され、いち早い避難行動が確保されたわけであります。
 ここまでの愛媛県の初動対応は評価をいたしますが、市民の命を救ってくれた第1砂防堰堤流入土砂の撤去作業のおくれが市民の県への信頼を著しく失墜、低下させたと言えるわけであります。このことを指摘し、以下について県の回答を求めます。
 余談ですが、第1堰堤は、私は堰堤の上に両岸に畑がありますから、小学校から中学校にかけて芋、麦、大豆をつくっておりましたから、この堰堤を通りながら自宅にずっと運んだ記憶がありますので、非常に第1堰堤には愛着があるということであります。
 今回の須川奥地区の土砂災害において特筆すべきことがあります。既に報道等で御案内のとおり、奥地区住民が日ごろから親しみを込めて呼んでいる第1堰堤、砂防ダムが、堰堤下流の数十戸の住民の命、健康、財産を守ってくれたわけであります。
 昭和18年7月24日の同地区内で起こった土石流災害、私の祖母もそうですが、当時のお年寄りの方は山津波と呼んでおりました。後の昭和20年代前半に空石積みで築造され、年代物の施設であります。そこに約3,000から4,000立米の土砂を受けとめてくれているのであります。
 この土砂を早急に撤去、除去しなければ、空石積みは年代物だけに決壊のおそれがあり、区長以下住民が市に直ちに撤去を要請し、市も取りかかりの準備を進めておりましたが、砂防指定地内であり、砂防河川の管轄である県が撤去する運びと聞かされ、県が事業主体なら撤去は早い、住民は期待に胸を膨らませておりましたが、撤去の気配が一向になく、7月19日の短時間降雨、同月29日の台風12号のやや強い雨が降り、災害現場から泥水が土砂どめに流れ込み、堰堤周辺住民は多目的集会所へ移動を余儀なくされているのであります。
 災害から50日余りの間に、台風12号から8月28日に発生した台風21号まで矢継ぎ早に、しかも8月に9個、1週間に6個も発生し、住民は台風の進路と雨を気にしながら生活され、猛暑も追い打ちをかけ、精神的、肉体的に相当なプレッシャーの中で生活をされております。危険区域内の人に会うたびに、いつ土砂撤去するんですか、これが私と出会うところの挨拶がわりであります。間もなく県は入札されますよと答える以外ない毎日でありました。
 県は本件は金額が大きいから入札するんだとおっしゃいました。ただし、いっときを争う事態であるから、入札の前に手を打たなければならないことがあります。
 まず、土砂どめの流木の処理及び東西2カ所の災害現場の沢から降雨のたびに流れ出る砂れきまじりの泥水は、本来のルートである3方張りコンクリート流路が土砂で埋まっているため行く手を阻まれ、土砂どめと化した堰堤内に流れているのであります。越流と決壊のおそれが一段と高まるということであります。3方張りの流路を機能回復させ、本川の新川に導いてやらなければならんのです。
 同時に、台風の豪雨対策として、堰堤上流部の右岸、空石積み2カ所が決壊しております。左岸も1カ所崩落しております。直ちに土のうを築く等の手だてを行うことが初動対応であり、これにより二次災害を最小限に食いとめることができるのであります。これらの単独事業を進捗させながら入札にかける、これで住民の不安が少しは和らぐことになるんです。
 本件は8月10日に入札執行され、22日に台風20号接近前になってやっと3方張りコンクリート流路の土砂撤去が午後7時に完了し、私は堀田建設の現場監督に感謝を伝えたわけであります。土砂撤去は、土壌検査のデータ結果を見て着手するんだと聞かされました。驚きましたね。したがって、着手はずっとおくれることになります。これってどういうことですかっていうことなんですね。
 さきに述べました、覚えておいてくださいよと言いましたが、広島市安芸区矢野東7丁目梅河団地を守る治山ダムが土石流で満杯となったので、二次災害抑止のためにすぐさま当局は土砂撤去に着手し、8月22日現在、8割方撤去されており、台風20号の豪雨の備えは十分だと当局はコメントしているのであります。このスピードの違いはどこから来ているんですかということであります。
 確かに、治山ダム等土木工事については土壌汚染対策法等によって自然的要因、自然由来による重金属が含まれるリスクに鑑み、土壌検査をしなければならないとすれば、県当局は土砂災害撤去を決めたその時点で土壌検査に出し、分析結果は極めて微量の有害物質が検出されたとわかれば、その次の手を打ちながら入札執行し、業者は早期に着手することと思います。これは本市ならやれるだろうと、このように思います。
 本件の土砂撤去に関しては、手はずを整えるにしろ、遅過ぎます。心配された台風20号、21号の暴風域から外れ、雨が少なくて事なきを得ましたが、この先も台風、秋雨前線に悩まされるということであります。
 9月8日、9日で約150ミリの雨量が降り、私は心配で9日、日曜日、すぐさま現場に向かいました。崩れた土砂現場から泥水がどんどん流れておりまして、相当土砂撤去していただきましたが、家屋周辺、災害までには至りませんでしたが、かなり危険な領域に達しておったわけであります。
 知事が、吉田ほかの現場でおっしゃいました。命、生活、産業を守るが、この八幡浜地方局土木事務所には聞こえてこんのでしょうかねと思います。ここから近くですよ、県事務所、土木事務所があるのは。私は市会議員だからわかりませんが、県議ではありませんので、敷居が高い。何度かお伺いしましたが、私は砂防河川新川の7月7日の越流寸前でした、須川公民館の前の橋、それを見せました、スマホを私持ってませんので、近所の人に撮ってもらいまして、これを見せました。これ見てください、桁当たってまっせ、河床から桁の高さ142センチメートル、低いですよ。それで、担当者は、あっ、橋は市ですから。状況を見たら、橋は市の担当かもわかりませんが、両護岸が河川の面積が狭いので、これは考えないけませんなあというのが私が期待した答えでありましたが、あっ、橋は市ですけん、がっくりしました、これはあかんなと思ったわけであります。
 そういうことでございますので、ぜひともそれについてもお答えを願いたいと思っております。
 仮に、先ほど言いましたが、この土砂撤去は市が直ちに手をつけておったら、8月末に完全に撤去完了しております。
 次に、当該災害の復旧方法及び工程を示していただきたいと思うわけであります。
 東側、直撃された、避難された方がいらっしゃいます。7月9日でしたが、ちょうど私の後ろにいらっしゃいました、東側災害の一番先に被害に遭った家屋が崩壊したところでありますが、そのYさんが再びうちに帰ることができるでしょうかと言われました。私言いました、現在の土木の技術はすばらしいから、絶対帰れますということを申し上げまして、そうですかと優しい元気のない返事が返ってきたわけであります。このことについてお伺いするわけであります。
 いつまでに完成するかについてもこれに含まれてほしいと思うところであります。
 続きまして、間もなく終わりますから、かんがい排水に係る幹線水路及び配水槽の豪雨、地震による安全性は担保されておりますかということであります。
 まず、合田地区園地における幹線水路の破断事案についてであります。
 本事業は、昭和42年、南予地域が未曽有の大干ばつに襲われ、それが契機となって住民の水に対する強い要望により南予水資源開発計画(県政の3本柱)が樹立し、野村ダムの完成等により、南予旧2市7町に用水が供給され、本事業によって2市7町の命、生活、産業等が持続可能になったわけであります。水は南予住民の血液の役割を果たしておるわけであります。
 南予の温暖な気候風土がたびたび豪雨等の異常気象に見舞われ出した。この7月豪雨災害で、家屋、農地が甚大な被害をこうむったわけであります。
 そこで、心配され出したのは、農業経営に欠かせないかんがい排水網が豪雨に持ちこたえるかということであります。7月豪雨で合田地区の果樹園地内の農道、私は農道と書きましたが、後から担当者から、あれは管理用道路ですと言われました、確かにそうかもわかりませんが、一応は農道とさせていただきますが、農道に埋設された直径300ミリの鋳鉄管の継ぎ手が土砂の流出、陥没で破断し、配水によって送水されてくる大量の水が数時間にわたって噴き出しました。水と豪雨の複合により園地が広範囲に表層崩壊を起こしました。幸い麓の人家に影響には至らなかったが、これへの対策を講じる時期に来ていると私は考えます。
 今回の災害は想定を超える豪雨による破断事件であったから、不可抗力だったと片づけることは解決策を遠ざけることになる。システム上のことになりますが、破断の判明時間、それへの対応としての圧送水を早急にとめる手だてはなかったのか、南水の業務体制に不備はなかったのか、耐震性の継ぎ手の更新と今後の対応を伺うわけであります。
 やっと最後になりました。須川奥地区西側土砂災害起点真上にある配水槽の安全性についてであります。
 当該災害現場は急峻で地盤がもろく、豪雨が原因で崩壊したわけでありますが、特に西側の崩壊箇所の起点付近に不安定な大量の土塊が現地調査で確認されており、その上数十メートルの地点にファームポンドから管により配水されてくる配水槽があります。これが満タン270トン、常時ためているのが220トンだということでありますが、このタンクが設置されておりますが、真下には人家がありまして、不安定な斜面の上にあります。
 この貯水槽が土砂災害の巻き添えを食ったらどうなっていたか、想像すると私はぞっとします。7月7日午前1時からの豪雨が1時間長引き、午前7時までの6時間降水量が約160ミリ前後に達していたならば、崩壊面積が拡大し、最悪の事態が起きていたかもしれない。まさに間一髪で大被害を免れたと言えるわけでありますが、この先、前線豪雨、台風等による降雨次第で土塊の崩落がトリガーとなって配水槽を巻き込み、滑り落ちる危険性が多分にあります。本施設についての二次災害の防止策のお考えをお聞かせを願いたい。
 この先、異常気象によりこれが常態化するかもわかりませんので、短時間での大雨の頻発が予想されている中で、ファームポンド及び配水槽設置箇所の地盤が土砂災害を起こす、降水量に対し耐性があるかどうかの点検がこれからは必要だと考えます。これについてもお考えをお願いをいたしたいと、このように思うわけであります。
 長らくかかりましたが、終了をさせていただきます。最初に申し上げましたが、曖昧といいますか、グラデーションの回答を私は希望しておりませんので、その辺、白か黒じゃありませんが、はっきりした御回答をぜひとも期待するところであります。
 終わります。
○議長(新宮康史君)  休憩します。
   午前11時04分 休憩
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   午前11時25分 再開
○議長(新宮康史君)  再開します。
 市長。
○市長(大城一郎君)  河野議員の大綱1、7月豪雨災害についての①危険箇所の治山対策についてお答えをいたします。
 愛媛県に確認をしたところ、危険箇所の治山対策につきましては、現実に大規模な土石流などの被害が発生した地区や、保全対象が多く、地元の協力体制が整っている地区などに優先順位をつけて事業化をしていくそうであります。
 特に地すべり対策につきましては、調査ボーリングを行って、実際に地すべり変動が生じていることを確認した上で事業化をしておるそうでございます。
 次に、土砂災害等に対する市の避難対策についてでありますが、近年の気象変動等の影響により、これまで経験したことのない雨が降るなど、全国各地で規模の大きな災害が発生しています。
 当市においても、このたびの7月豪雨では、4日間で397ミリの雨が降り、各地区で水害、土砂災害が発生をしました。災害が発生した地区においては、再び災害が発生しないようハード面での対策工事やソフト面での避難訓練等を行い、地元住民が再び安心して生活できる環境を整える必要があります。
 しかしながら、災害が多様化、大規模化する昨今の状態では、ハード、ソフト両面でいかなる対策を講じたとしても、地域によっては100%安全とは言えない状況であります。市においては、今後も災害が予想される場合には適時、的確に住民に対し情報提供を行いながら、より有効な避難が可能となるよう努めてまいります。
 次に、愛媛県は喜木川の河川改修をどのように考えているかについてお答えをいたします。
 愛媛県に確認をしたところ、喜木川の河川改修については順次行っているとのことであり、今年度は保内町喜木、日土橋下流について河床掘削を実施し、5月に工事が完了しているほか、江の口橋から青石橋の一部区間において護岸のかさ上げを施工することとしています。また、山崎橋に危機管理型水位計の新設を計画するなど、ハード対策だけでなく、ソフト対策を充実させるべく取り組んでいるとのことであります。
 このほか、青石橋から上流について、青石橋や浜出橋の流水断面が狭隘なため、川の流れを阻害していることが大きな問題となっており、これらのボトルネック区間の解消について、市としても県と前向きに協議をしてまいりたいと考えております。
 その他の質問に対しましては、副市長並びに各部課長から答弁をさせます。
○議長(新宮康史君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  それでは、河野議員御質問のうち、地域防災計画とハザードマップの見直しの部分についてお答えをします。
 まず、地域防災計画ですけれども、これは災害対策基本法に基づいてつくっておりまして、国の防災計画、県の防災計画に基づき市の防災計画があるということになります。今、市の防災計画は、風水害対策編、地震災害対策編、津波災害対策編、原子力災害対策編、それから資料編ということになります。全体のつくりとしてはそういう形になっております。
 それから、もう一つのハザードマップですけれども、これ今3種類ありまして、八幡浜市土砂災害ハザードマップというのがありますけれども、これは土砂災害特別警戒区域、通称レッドゾーンという地区と土砂災害警戒区域、通称イエローゾーンという指定をベースにして、これは県が指定するわけですけれども、この区域が危険ですよ、避難所はここにありますよというふうなことを指定しています。
 それから、それ以外にハザードマップとしましては、千丈川洪水ハザードマップ、それから八幡浜市津波ハザードマップというのがありますけれども、これは1,000年に一度、L1地震を想定した場合のハザードマップということでつくっております。
 ほんなところで、河野議員御質問の一番かなめのところは、最悪の土砂災害や氾濫を想定したハザードマップなり地域防災計画につくりかえてはどうかということやったと思います。それぞれ国なり県なりの指定とか、法律の内容に基づいてつくっていますので、今言われたような最悪の災害を想定したときに、これがどういうふうにつくることができるのか。例えばさっきお話ししましたように、土砂災害ハザードマップですと、県のそれぞれ指定するレッドゾーン、イエローゾーンをベースにしてつくってますので、今言われたように、例えば向灘で相当のところが崩れるとか、八幡浜市内で軒並み崩れちゃうみたいなところまで想定した形での最悪の土砂災害を想定したハザードマップがどのように可能なのかとはちょっと考えるところがあるわけです。だとかを含めて、今そこまで想定されたものがありませんので、地震と津波以外では、この辺のところが今のそのハザードマップをつくるという枠の中でどういうふうに可能かどうか、せっかく御提言いただいて、熱心に御議論いただいたわけですけれども、少し検討させていただきたいと思います。
 以上です。
○議長(新宮康史君)  総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君)  それでは、河野議員御質問の3点目、破局的豪雨を仮定したシミュレーションについてのうち、まず大災害時の市民の避難想定についてお答えをします。
 市指定避難所は80施設、111棟あり、計算上の収容人数の合計は2万7,413人ですが、これは非常に窮屈な状態での収容となってしまいます。建物の立地状況により必ずしも全世帯が避難しなければならないものではなく、また自宅2階への避難が非常に有効という場合もあります。7月豪雨では市内全域に避難勧告を出しましたが、これには2階への避難も含めて放送したものです。今後も、事情に応じて、余裕のある避難所の確保に努めたいと考えております。
 今月2日に実施をしました今年度の市防災訓練では、高知県沖を震源とする南海トラフ地震が発生し、大津波警報が発令される想定で行いましたが、昨年を100人上回る約8,200人の参加がありました。今後も、さまざまな想定での訓練を実施することにより、スムーズな避難ができるよう努めてまいりたいと思います。
 続きまして、先ほど副市長から答弁もございましたが、想定外の災害を想定した市全域のシミュレーションをするべきではないかという御質問についてお答えをします。
 現在のところ、基本的には現在あります土砂災害ハザードマップで機能するというふうには考えております。
 7月豪雨で実際に被害があった地域は、土砂災害ハザードマップで土砂災害警戒区域、イエローゾーンや土砂災害特別警戒区域、レッドゾーンに集中しており、また浸水被害についても、千丈川ハザードマップで最大浸水深3から5メートルの深い地域に集中している事実があり、ハザードマップの重要性を再確認された方も多いと聞いております。
 今後は、愛媛県の浸水想定区域ではない五反田川、喜木川、宮内川についても県に要望をしてまいりたいと思っております。
 ハザードマップについては、さらに苛酷な想定をすることによって、安全な地域も危険な区域となります。ハザードマップはあくまでも命を守る道具として活用し、まずはその場から離れ、安全な場所に避難することを最優先し、命を守る行動をとっていただきたいと思っております。また、そのように呼びかけ、訓練をしていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  御質問のうち、神越地区内外水氾濫解消の抜本的整備計画についてお答えいたします。
 保内町神越地区は、二級河川喜木川に隣接する低平地区であり、背後には急峻な山が迫っており、洪水時、喜木川本流の水位が高いときは、山からの水による影響を受けて地区内水位が上昇し、浸水被害を生じているところです。
 これまでに内水を河川へ吐く雨水ポンプ5基は整備しましたが、近年の異常気象による集中豪雨により、昨年は内水による氾濫、今年度の7月豪雨では喜木川の外水による氾濫が起き、床下、床上浸水被害が生じました。
 第2マンホールポンプ場も浸水被害を受けておりますが、現在、部品等の手配をしており、11月中旬の修繕完了を目指しております。
 内外水氾濫の解消には、隣接する喜木川の集中豪雨に耐え得る流水断面の確保が重要であり、それに合わせて、当地区内の雨水排除計画を見直し策定する必要があると考えます。今後は、愛媛県と協議を進めながら検討していきたいと思っております。
 また、愛媛県に対しては、今回氾濫した二級河川喜木川と千丈川について、豪雨時においても十分な流下能力を保持できる断面を確保できるよう、市として改めて要望することとしております。
○議長(新宮康史君)  総務部長。
○総務部長(新田幸一君)  御質問のうち、須川奥地区の土砂災害に係る避難行動、避難所開設等の総括についてお答えをいたします。
 須川奥地区で発生した土石流により住宅等の物的被害が多く発生しましたが、人的被害は発生しておりません。これは、地元消防団、自主防災会などによる避難誘導や声かけなどが行われた結果であり、災害時の共助の重要性を再認識したところです。
 須川奥地区については、災害現場の状況から避難勧告を解除することは難しく、当初から長期の避難生活を余儀なくされることが想定され、避難者の中には高齢者など配慮が必要な方もおられましたので、災害発生2日後の9日にマンダリンを開放することを決定し、希望者を受け入れることといたしました。
 防災・減災対策には、自助、共助、公助の連携が必要不可欠と言われていますが、今回、須川奥地区においては、住民と行政の連携が素早く行われたことにより、被害の軽減及び二次災害を避けることができたものと思っております。
 既に本格的な台風シーズンを迎えており、避難が必要な状況となれば、的確に情報提供を行い、避難していただけるよう最善を尽くしたいと考えております。
 以上です。
○議長(新宮康史君)  総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君)  続きまして、災害時の避難などにつきまして8点ほど御質問をいただいておりますので、私のほうからまとめてお答えをいたします。
 まず1点目、避難勧告や避難指示などの意味を市民は理解していると思っているのかという御質問にお答えをいたします。
 市が発令する避難情報は、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示(緊急)の3種類となります。避難情報の意味するところが市民に伝わっていないと情報が活用されませんので、自主防災会へ周知するほか、各種団体で行われる防災研修などにおいて説明をしているところでございます。
 次に、2点目の避難準備、避難勧告、避難指示の出し方や実際に避難した人の人数などは把握をしているのか、またその検証はしているのかという御質問にお答えをいたします。
 今回の7月豪雨では、7月7日4時46分に市内全域に避難勧告を発令しました。避難勧告に当たっては、サイレンを3回吹鳴するとともに広報を2回行い、周知を図ったところです。
 なお、避難準備・高齢者等避難開始、避難指示(緊急)は発令しておりません。
 避難された方の割合は把握しておりませんが、ピーク時の8時ごろには市指定避難所への避難者は554人ありましたので、効果はあったものと考えております。
 次に、3点目の避難所開設に問題はなかったのかという御質問にお答えをいたします。
 市指定避難所については、前日の7月6日夕方5時、天候が悪化する前に24施設を開設し、自主避難者を受け入れてまいりました。日土地区については、土砂災害により県道が通行どめとなったことにより、市指定避難所を追加で開設をいたしました。市が開設した市指定避難所以外にも、地域で必要性を判断し、自主的に開設した避難所も数カ所ございます。
 次に、4点目の避難を呼びかける広報や独居高齢者などに対する連絡に問題はなかったのかという御質問にお答えをいたします。
 7日3時23分に、河川沿いの住宅に注意喚起の広報を公用車で実施しました。また、3時45分には、市内の主な河川周辺の地区住民に対し、防災行政無線あるいは消防、警察車両により河川氾濫の危険性などを広報しました。4時30分ごろからは、道路が冠水していたため、河川付近にある要配慮者利用施設に対し垂直避難の連絡をいたしました。
 次に、5点目の避難所におけるプライバシーへの配慮はなされたのかという御質問にお答えをいたします。
 避難所におけるプライバシー保護は、避難生活が長期になるほど必要なことになりますので、今後、プライバシー確保に必要な仕切りなどの購入について検討してまいりたいと考えております。
 次に、6点目の避難所における炊き出しは社協や婦人団体などの善意以外の方法はないのかという御質問にお答えをいたします。
 災害発生直後は、公助が届くまでの間、地域での対応が主になってくるものと思われます。食料などは備蓄物資で賄うこととなりますが、その中で炊き出し等を行うことになった場合についても、同様に地域での対応をお願いしたいと考えております。
 次に、7点目の小さな集落や川沿いにある指定緊急避難場所は大丈夫なのかという御質問にお答えします。
 指定緊急避難場所については、洪水、土砂災害、津波、地震、大規模火災の災害種別ごとに適否を判断し、指定をしております。現在、161カ所を指定しており、災害ごとに避難場所は異なります。
 最後に、8点目の民間施設と災害協定を結んでいるケースは何件あるのかという御質問にお答えします。
 民間施設との災害協定により、津波避難ビルなどとしての使用に関する協定書を締結しており、この協定に基づく津波避難ビルは、ホテルなど全部で14施設ございます。
 以上でございます。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  須川奥地区の土砂災害の対応についてお答えいたします。
 7月豪雨による土砂災害においては、被災箇所上部における伸縮計や警報器の設置、雨水の浸入防止など、愛媛県には早急に対応していただいております。
 また、市としては、道路上、宅地内、上流水路に堆積した土砂や被災建物から発生した瓦れき等の撤去を優先して行っております。上流から順次撤去を行っておりますが、二次災害の危険を伴う作業のため、慎重に行う必要もあり、工事に多くの時間を要しております。
 台風の来襲する季節を迎え、被災された住民の皆様には不安な毎日を過ごされていることとは思いますが、御理解いただけたらと思います。
 なお、堰堤の土砂の撤去につきましては、昨日より業者が現場に入っており、本日より搬出作業をしていると聞いております。
 次に、須川奥地区の災害現場の復旧方法及び工程についてお答えいたします。
 愛媛県によると、災害復旧工法については、砂防ダム、のり面工、アンカー工、横ボーリング工を施工する計画です。また、砂防ダムが完成するまでの住民や作業員の安全を確保するための強靱ワイヤーネット工を応急対応として行います。
 現在、測量調査、ボーリング及び設計を実施中であり、その成果ができてから用地買収を行い、今年度末の工事着手を目指しております。
 以上です。
○議長(新宮康史君)  産業建設部長。
○産業建設部長(菊池司郎君)  かんがい排水に係る幹線水路配水槽の豪雨、地震時の安全性についての御質問のうち、合田地区園地における幹線水路の破断事案についてお答えします。
 今回の事案につきまして、中国四国農政局南予用水土地改良区連合に確認させていただきました。
 それによると、合田地区では、果樹園地とともに南予用水管理用道路が7月7日に豪雨により崩落し、そこに埋設されていた農業用水の送水管(直径300ミリ)も被災しております。南予用水土地改良区連合では、事務所内にある監視操作盤の映像をスマートフォンで見ることができます。今回は合田地区を含む南部海岸線全域へ送る揚水機が作動しており、幹線水路等に異常が発生した可能性があることを午前6時ごろに職員が確認したとのことです。
 しかし、まだ現場が厳しい状況であったことから、雨が落ちついた午前9時ごろから点検調査に出向いて、午前9時30分に合田地区で管理用道路の崩落と送水管破断箇所からの流出現場を発見し、上流側の制水弁を操作し、止水したとのことです。
 今回の事案を教訓として、異常気象が予想される場合は、地元管理者と相談の上、当面の措置として、ファームポンドまでの水路も含めて制水弁操作を事前に行うよう改善されており、まずはこのようなソフト対策を実施、定着させることで異常気象時の被害拡大の防止につながるものと考えているとのことでございました。
 以上でございます。
○議長(新宮康史君)  農林課長。
○農林課長(菊地一彦君)  須川奥地区西側土砂災害起点真上にある配水槽の安全性についてお答えします。
 御質問にありました220トンの配水槽は、昭和60年度から平成12年度にかけて実施された県営かんがい排水事業で平成7年度に築造されたものです。現在、保内町土地改良区が管理をしております。
 農業用水を送水するかんがい排水施設は、ファームポンドにくみ上げられた水を、高低差を利用して配水槽へ流下し、末端施設へと送水される仕組みになっています。このため、配水槽は現在の高い場所に設置されております。現在、排水施設の老朽化が懸念されるため、県が水利施設等保全高度化事業で施設の機能保全及び更新を実施中であります。
 配水槽設置箇所の地盤が降雨に対し耐性があるかなどについても、県に点検、検討を求めたいと考えています。
 二次災害の防止策としまして、ファームポンドから配水槽へ導入する管の流出バルブ開閉などの安全管理を徹底し、管理者が主体となって配水槽回りの地盤状況を定期的に確認することとしております。
 施設は、地元土地改良区で管理されており、市としましては、今後も引き続き維持管理に対して支援してまいります。
○議長(新宮康史君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  全く私の思ったとおりであります。納得いく回答はほとんどありません。
 例えば、ハザードマップは県からですよということですが、独自に危険箇所にはハザードマップだけやなしに、こういう雨量ではここは危ないというんは、先ほど私が言ったシミュレーションとあわせて今やらないかんですわ、専門家や大学の先生に言うたらやってくれますので。地質を調査する、山の形状を調べます、雨、時間雨量これだけ、1日雨量これだけ、連続雨量これだけ、ほしたらここの土質、そして地質についてはもちませんよ、こういう土砂災害が起きますよと出ますから、独自に私はそういうのが欲しい。
 それと、県も600ミリ、700ミリの1日当たりの降水量を想定したようなハザードマップだろうと思いますが、それは地形とかということになったら全然違いますので。私は、イエローゾーンはほとんどレッドゾーンに置きかわるようなところがあると思います。要は、そこまで全部地すべりやったらボーリングとかなんとか調査しますよということですが、早急には手はつけれませんけど、まず市自体がハザードマップにおんぶするがやなしに、現地を見て、私が言いましたようにシミュレーションもせないかんのです、そういう時代です。
 ほして、喜木の河川もそうですが、検討します、要望しますではないんですね。河川の改修もやっておりますが、見えんですよ、ちょっちょっちょっとやから。河道、断面積を広げるような工事はほとんどしてないですけん。今までは昭和40年代、50年代にほとんど済みました。その後は河床の親水公園に移行しました、護岸がコンクリないしは間知ブロックでやっていますので、後するがないので、するがないのでかどうかわかりませんが、親水公園に移行しました。その親水公園というのは、結局流速を阻害する要因になるんですね、言えば、そうなんですよ。
 そこらも、喜木川も山崎橋から浜出橋、浜出橋から青石橋のかさ上げ等を県に検討し、浜出橋から青石橋の間は非常に狭いですよ、ですから県に要望しますよ、要望やないんです。こういうことですから、実際に計画して、いついつごろまでに計画しなさいよということが必要なんですよ。要望、検討、これがいわゆる私が言ったぼかしの部分です。これが答えにならん、こういう答えだったら聞かんですけん、私。
 それで、喜木川自体が流下能力不足というか、感潮河川で満潮になったらずうっと水位が上がりますから、下手しよったら天端近くまで来ますから。そうすると、上流はううんと水かさが上がるんです、感潮河川ですから。そういうことで、私は何度も何度も喜木川の河口に立って、あの橋から見ました。そしたら、高梁川が小田川と合流するところの小田川がバックウオーターになりますよということで、今回もなって堤防が決壊したわけですが、喜木川においても、見てくださいや、大雨降って、やや満潮のときにはバックウオーターみたいになりますから。保内中学校のほうは広いですよ、ほして河口は非常に狭い。それらは、広げようと思うたら何ぼでも広がりますよ、用地買収したら、道もありますし。そのような抜本的なんやなしに、上っ面ばかりしたって神越の内水氾濫は絶対解消しません。
 そして、内水氾濫するのには、これは都市下水にしますか、または課長言よったように公共下水道でやって、サイホンで導きますよとか、そういう答えも欲しい、出てこん。内水氾濫を解除するためには、内水整備と外水を同時にせないかんのですから、そういうのもじかに直訴しないと、県へは。
 私は昭和50年代にいっとき建設部におりましたから、当時は議員さんを使った。そしたら、今でも忘れません。当時の河川課長にヨシダ課長というのがおりました、昭和50年代に、怒られまして、もう県議言いますわ、高門先生ですわ、実力者ですから、たびたび課長と私が陳情に行きました。舟来谷の、あれは砂防河川ですからポンプ場つくりなさいというのはなかなかみこし上げなんだけど、やんやんやんやん言ったらやってくれました。それと、当時、昭和50年代の日之地も横穴ボーリングして流路をやって、地すべり防止対策をやって、びくともしなくなりました。ほして、奥も地すべり防止地区にお願いしていって、あそこも地すべり防止地区になっとると思いますが、一回もここは手つかずで入ってないです、県は。
 ですから、今回はやっと整備するがにおけるボーリングですよ、そして工法ですよ、ネットするか、アンカーやるか、そういう検討をしますよということですから、その前に、地すべりですからボーリングをやる、一回もやってないもん、俺見るのに。そこらは現況を把握して、課長は特に、こういう地すべり防止地区になっとるのに一回も測量も入ってませんな、ですからこういう件が起きましたということをやかましい言うたら、県もみこし上げて検討しましょうやね、お互いに、これは答えにならないって。俺はほういう答えは最初からそうやと思うとりましたわ。ですから、今回の質問は余り意味がなさないと思います。
 それと、土砂の撤去についても、なぜおくれたかというのがないやないの。梅河団地、治山ダム、すぐのけましたで、危ないですよ。そして、その砂防堰堤の強度はどないでっか、堰堤されよる人に聞きました。ほしたら、係長言いますわ、名前言いませんけど、係長は、いや、その強度が出るような堰堤じゃござんせんよということは強度はないということですから、その土砂というんは一番先にのけないけん、流路もそう、上もまだ手つかずですわ、落ちたの。全部その崩壊した堰堤上のやつの水がどんどん堰堤に入らず園地に入りよりますから。そうは言いながらもせん、下から見えませけんな。そして、やっとその上に、この間、大型土のうを、あれ大型土のうは、課長、あんたとこがしたんやないやろ、県やろ。東西の崩壊箇所に土のうをつくったんはうちやないね、恐らく県やと思いますわ。
 それで、スピード感がないということなんですよ。知事が言よるんやけん、命も産業も生活も大事ですよというんは、わしも何回も言うたんですけん。ほしたら、入札します、入札は金額増しますけん、待ってくださいや。
 そして、土壌の検査しません。それわかりますよ、天然には重金属ありますから、鉛やヒ素や六価クロムや、人工的にできたベンゼンとかというのはありませんよ、豊洲やありませんから、そがいながあっても微々たるものですから、後でどがいでも地下浸透せなんだらいいわけですから、先にのけて、後で土壌検査してもいいです。というのは、新堂やったかな、あれ、大崩壊したときにすぐさま青石中学へ持っていったでしょ。土壌検査しましたか、本来ならせないかんのですよ。そういうことなんですよ。
 だから、一番急がないけんというのをわかってるかどうかわかりませんが、非常に私はいらいらしておりました。私が下におるからやないですよ、私とこはまだあれくえたぐらいでは来ませんから。一番は堰堤下の人の気持ちになって、副市長にも何回も言うた、ほんで副市長も問うてくれました。
 県も行ったけど、県はこう言いました、入札しますよ、残念ながら不調に終わる場合だってありますよ、堰堤の土砂は全部とり切れるかわかりませんよ、とり切れないかもわかりませんよと。これが市が担当であって、市の宮下課長がそういうことを言ったら大変ですよ。これ土砂のけるのに、議員さん、不調に終わったらわかりまへんで、全部とり切れまへんで。そういうことですから、距離感があるというのは、僕はそこを言うんですよ、敷居が高い。我々は市民であって県民ではないのか、県は県民だけと話しているのかということですが。県の担当らも一生懸命やっておると思いますが、我々も県民ですから、敷居が高いというのはそこです。
 それで、そういうことは、副市長らは県の幹部におられたから嫌いかわかりませんが、昔は早いです、一々言うがもう政治家使いますから、頼みますよ。ほしたら、嫌がりますわ、ニシダ課長みたいに、おまえとこは、先生がおらんようになったら先生ばっかり使う、それは手ですもん。そして、課長と私がちょうど13違うんですけど、私は頭がはげかけておりましたから、私に課長、課長いうて言うけん、課長が気悪うしたようなこともありまして、そういうこともありましたけど、余分ですけど。
 それと、もう回答は要りませんが、私は非常に思うたとおりで、不満です、河川の改修もしかり。抜本的にやらないけんのに、検討やないやなしに大改修をせないかんのですよ。ほして、砂防河川も、私とこの前の砂防河川、あれは昭和18年にやって、あと皆兵隊さんにとられて人間がおらんのに、土砂のけたのは全部村民ですから、その後に石をついた、空石積みで。それでは昭和30年代半ばにどんどん雨が降って石積みが壊れますから、河床、私の前を見てくださいよ、コンクリした、そのために今度崩れなんだんですよ、護岸が。空石積みの矢羽についてますわ、弱いですぜ。その証拠に、今度の大雨で、最近やった須川の堰堤下流、間知ブロックと、そしてところどころに河床にコンクリでしておりますが、全部掘れて、河川敷にある市道ですよ、奥線ね、あれ、ほして穴あいて、ぼっかりこと、下見たら、下えぐられとりますわ。ほして、私のところの前はある程度びくともせんですよというのは河床にコンクリを塗ったからです。
 砂防河川というのは、生き物ですの、生息ですの、環境ですのというのは関係ないと思います。まずは来たやつを流すとか、ほして両岸を補強というかびくともせん、それが一番ですから。たった昔の石積みの河床にコンクリを塗るだけでもっておるということであります。
 それと、言いましたように、橋がこういうことに越水しますよ、桁まで来ましたよ、係長に見せたら、これは橋はあんたんとこやと言われましたけど、あの断面も1メーター42センチ、幅2メーターちょっとですよ、それの断面積で流量どんどんあれだけの水を流したら絶対に越水しますよ。あと一時間、さっきのファームポンドやありませんが、配水槽じゃありませんが、1時間、あと30ミリ降ったら大ごとになってまっせ、公民館の前の橋ですよ。あれは南予用水が仮設にしたやつを今も置いてもらってますので、それは本来ならかけかえないけんです。昔の橋というのは、その上に南予用水の工事用の橋がかかっとるわけですが、もとの橋というのは馬車が通る橋ですけん。明治、大正の時代の橋がそのままあって、その上を車が通れんけんというのでやっとるんですけど、今回これについても、砂防河川も磯崎の河原川、夢永川は整備進んでますよ。
 夢永川は、今回は特別養護老人ホームができておりますけど、下は田んぼやったですから、本来は一番先にせないけんのは喜木の新川です、私思うのは。下流に何ぼありますか、二百何戸ありまっせ、300近くあります、奥から言いよったら300戸ある。そして、ほとんど手つかずです。下流はありますよ、間知ブロックがついていますけど。
 そこらも含めて、県は大々的に治山、そして治水、これらをやらないかんのです。ちょちょちょちょっと上乗せしたような感じでは抜本的な解決にならないのは喜木川もそうです。私はやかましいに言いますよ、こういう豪雨災害が多発しておりますから、県がやるのはちょっとですけん、抜本的にやらないかん。
 神越の改善もそう、抜本的な改善というのは聞かれんかったでっせ、宮下課長。私が言うのは、内水は前回言ったけど、公共下水によって2カ所か3カ所の山から来る水をサイホンでやりますよと、残りを今の0.5、5基でやりますよ、これで十分です、本来なら。しかし、これでやって、外水も上流部の日土からひっかけて河口まで、これを大整備せなんだらいけません。市長はよく言われます、安全・安心なまちづくり、そして移住を促進しますよと。来ません、神越には。
 神越には、この間、もうちょっと言わせてもらいます、8月20日に、地元、私ら企業と一緒に話したんですが、5年前に東京から来られた方がおりました。その方は、上がったところに家がありましたから、ここはつからないって来たんですがって言われたけど、去年もつかったし、今回もでびっくりしましたと言よりましたから。神越というのは住宅地で、高齢化率はあの集落では一番低い、20%台ちょっとです。お子さんのおる若い世代がおる。そういう地域に、これからどんどん子育てしてもらわないけないし、また外部からも移住してもらわないけんところに、常時氾濫を起こして地区が冠水するということはあってはならないことなんです。そこまで本真剣に受けとめとるかということですよ、理事者の方が。
 住民の方は非常におとなしいです、須川の奥の人らも。普通やったら、むしろ旗立てて、県、どないなっとんぞ、はよのけんかいというんがそれなんですよ。神越もおとなしい。おとなしいのは、八西トンネル、私ちょうど建設課長しておりましたが、八西トンネルどんどんどんどんハッパかけてやるがに、あれは大成建設やったと思いますが、地元説明会やって、課長来てくださいやというて行って、ここの人はおとなしいですな、こういう町の真ん中にああいう大きなトンネルはほとんど例がありませんけど、苦情は余り来ませんなということを言っておられました。
○議長(新宮康史君)  河野議員、簡潔に、まとめてください。
○河野裕保君  やめるよ、もう再質問ないがやから。これは思いのたけを私も言わせてもらわないけんで、議長。大事なことですよ。私はなぜ言うかというたら。
   (「質問してください、質問」と呼ぶ者あり)
 質問やがな、これ、回答に対する。聞かんかい。こっちは、市民は命がかかっとるんやから。
   (「向こう向いて、向こう向いて」と呼ぶ者あり)
 一つもわからんなあ。あんたとこもこの間つかったろうが。
 私がやかましいに言うのは、市民の命や生活、財産がかかっとるから言よるんです。そういうことを本当に腹におさめたら、そういう回答は出ないはず。終わります。もういいですよ、答えわかってますので、要りません。私は市民の声を言よるんやから。

 

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