一般質問(一問一答方式) R3.3 佐々木加代子 議員

公開日 2022年01月13日

 

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○佐々木加代子君  皆様、おはようございます。
 それでは、通告に従いまして大綱2点について質問をさせていただきます。
 理事者の皆様の、市民の皆様の一つでもお役に立てるようなしっかりとした御答弁のほうを何とぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、大綱1、救急車の適正利用について質問に入らせていただきます。
 まず初めに、本題に入ります前に、今回は救急車について質問をいたしますので、救急車のETC通行についてお聞きをしたいと思います。
 昨年3月、救急車に同乗をされていたある看護師の方から、救急搬送の際、インターで一時停止が義務づけられているようだが、患者さんの容体によっては一刻を争う場合もある。なぜ一旦停止が行われているのか、調べてみたら、八幡浜のように高速道路を有していない市町村には、高速道路の救急搬送を依頼しないため、ETCカードの発行はしていないということで、佐賀県や長崎県のように、県からの要望で全ての市町に対してETCカードによるノンストップ走行をしてもらえるようにはならないのでしょうかという御相談をいただきました。早速国会議員秘書に相談をしたところ、NEXCO西日本の主張そのものの回答で、到底納得のいくものではありませんでした。ネット上で検索すると、佐賀県や長崎県、奈良県などは、県が交渉をしてETCカード発行が実現したという内容が掲載されており、これは県議に動いてもらおうと、我が党の県議会議員に交渉してもらいたい旨を依頼をいたしました。しかし、なかなか前向きの返事がもらえず、もどかしい時間ばかりが過ぎていきました。しかし、6月議会開会の直前、議長に八幡浜市の現状を御相談したところ、議会での意見書提出を御提案いただき、6月議会での請願書提出に議員の皆様全員の御賛同を得て、県への意見書提出が実現した次第です。今思えば、この意見書が県の重い腰を上げるきっかけとなり、実現への大きな一歩になったことは間違いありません。改めて議員の皆様に感謝申し上げます。
 それでは、1点だけ御質問をさせていただきます。
 救急車のETCレーン無料通行体制の整備を求める意見書を市議会から県に提出してから現時点までの進捗状況と、ETCレーンを走行できないことによるデメリットと、通過できるようになることのメリットについてお聞かせを願います。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  救急業務は、八幡浜地区施設事務組合消防本部が所管しております。私も施設事務組合長の立場で答弁をさせていただきます。
 まず初めに、昨年、令和2年6月19日に、八幡浜市議会から愛媛県知事に提出していただきました救急車のETCレーン無料通行体制の整備を求める意見書についての現在の進捗状況についてお答えをします。
 先般、市議会協議会でも御報告したところですが、令和3年1月27日に、県と西日本高速道路株式会社四国支社が、救急車の緊急走行時におけるETCレーン利用に関する協定を締結し、本年4月1日から運用開始予定となり、迅速な救急体制の確立に大きな効果があると期待をしているところです。
 次に、救急搬送時にETCレーンを通行できないことによるデメリットについてですが、一般レーンを通行した場合は、料金所で一旦停止し、救急搬送である旨をインターホン越しに説明した上で、遠隔操作でゲートを開けてもらうため、通過に多くの時間を要します。また、渋滞時においては、緊急走行でも一般車両を追い越すことができないため、さらに時間を要してしまいます。これらの時間を少しでも短縮するため、事前に通信指令室から大洲インターチェンジ事務所へ連絡を入れる対応を行っていますが、大きな改善につながらない上、業務負担が増加している状況です。これは、1秒でも速く医療機関へ到着が求められる救急搬送時においては、非常に大きなデメリットであります。
 最後に、メリットですが、ETCレーンを通過する場合、料金所で一旦停止する必要がなく、一般レーンのような料金の支払いや一般車両の混雑による待ち時間などの時間的ロスを解消することができます。また、救急車の停止に伴う加減速や揺れが軽減されることで、傷病者の病態の悪化や苦痛の軽減が図られ、救急隊員による傷病者の観察や応急処置環境が向上をいたします。さらに、救急搬送に係る通信指令員や救急隊員の作業負担の簡素化が図られ、後発する火災、救急等の災害受信や傷病者の搬送に集中することができると考えております。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  ありがとうございます。
 先日の全員協議会において、県の全域におけるETCレーン無料通行体制が整備されたというのは、議員の皆様もお聞きされたと思います。佐賀県、長崎県、奈良県に次いで愛媛県が全国で4番目になるというふうにお伺いをいたしました。本当にうれしい限りで、消防職員の皆様には、今後とも市民の皆様の生命を守る活動により一層御精進いただきたいと申し上げ、本題である救急車の適正利用についての質問に移ります。
 近年、全国的に救急車の出動件数、搬送人員数が増えるとともに、救急隊の現場到着時間が遅くなっているというふうに言われております。その理由としては、高齢化を背景とした高齢者搬送人員の増加や救急車の不適正利用などの要因があるようで、東京消防庁のデータによると、救急車が現場へ到着するまでに要した平均時間は、平成23年が7分10秒で、3年後の平成26年では7分54秒、現場到着時間が44秒延びていて、42秒に1回の頻度で救急車が出動しているというふうに言われております。また、救急車で搬送された方で医師の診察により軽症と判断された割合は、全救急搬送の約2分の1を占めるという結果も出ているということから、救急車の適正利用の仕方を家族や会社、学校で、一人一人が助けられる命を助けるためにはどうしたらいいのか、救急車をどのようなときに呼ぶべきかを日頃から考えておくべきではないかという思いから、市民の方に分かりやすく伝えていく工夫が必要なのではないかと感じている次第であります。
 それでは、八幡浜市においても、全国的に言われるように、救急搬送件数は増加傾向にあるのかどうかを伺います。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  お答えします。
 当市における救急搬送件数と不搬送件数ですけれども、平成30年1月から12月までの1年間の出動件数1,781件のうち、搬送件数は1,584件、不搬送件数は197件、令和元年は同じ件数で1,781件のうち、搬送件数は1,564件で、不搬送件数は217件、令和2年が1,622件のうち、搬送件数は1,416件で、不搬送件数は206件でございます。救急出動件数は全国的には増加傾向にありますが、当市におきましては、ここ数年出動件数は1,700件前後、不搬送件数も200件前後で推移しております。ということで、横ばい状態ということでございます。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  それでは次に、救急車を呼ぶ必要がないのではないかというふうに思えたような事例を具体的に二、三、お聞かせを願えたらなというふうに思います。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  お答えします。
 消防署の通信指令室で、八幡浜市、伊方町、西予市三瓶町の構成市町2市1町から火災救助・救急等の119番通報を受信していますが、その中で、救急車を呼ぶ必要がないのではという事例についてお答えをします。
 実際に通報された御本人にとっては、お困りのことと思いますので、一概に必要がないのではと言い難いところもありますけれども、事例としましては、眠れない、にじむような擦り傷ができた、体の向きを変えてほしいなどの事例がありました。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  笑ってはいけないとは思いながら、ついついほほ笑んでしまいまして、申し訳ありません。
 次に、救急搬送要請により、先ほど御答弁の中には入っておりましたが、もう一度お伺いをいたします。
 救急車が出動して現場に到着後、症状によっては搬送の必要がないと判断された状況を、先ほども言っていただきましたが、不搬送というと、私、今回調べて初めて不搬送という言葉をお聞きいたしました。この不搬送についての近年の動向についてお伺いをしたいなというふうに思います。
 はい、分かりました。先ほどは、横ばいだというふうにお答えをいただいたんですが、すみません、搬送件数に対して不搬送の件数と、さほどに減ってないというか、先ほど数字を聞きながら横ばいとは言われたんで、数字的には横ばいなんですが、総搬送件数に対しての不搬送件数というのが減っていないというか、搬送件数全体が減っているのに不搬送の件数が減っていないという印象を受けました。現在、消防についてになるんですが、不搬送数の減少に向けて特に取り組んでいるようなことがあるようでしたらお知らせください。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  消防署では、不搬送理由を調査分析し、それに基づいた対応を広く周知していくということが救急車の適正利用の推進、不搬送件数の減少につながると考えております。これまでの具体的な取組としましては、適正利用に関する動画を八西CATVに放映、適正利用の啓発記事を構成市町の広報紙に掲載、応急手当て等の各種講習会における普及啓発、道路掲示板や救急車の後部ドアに救急車の適正利用について掲示、そして小・中学生による救急に関するポスターの作成・展示などの取組を行ってまいりました。また、このような取組のほかにも、平成20年頃ではございますが、市内の救急医療体制が逼迫し、管外救急搬送が行われていたときには、市民の方から適正利用に取り組む機運が高まり、各団体の中で広く周知活動を行った結果、救急搬送における軽症率が改善された事例もございます。このような普及啓発は、実際に効果が現れるまでには時間を要しますが、継続することが救急車の適正利用につながると考えておりますので、引き続き様々な機会を捉えて啓発活動に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  今、課長の答弁の中にもありましたが、皆さん、救急車のバックドアに貼られたステッカー、適正利用について訴えておるステッカーなんですが、見られて覚えておられるという方はどの程度いらっしゃいますか。貼ってあるというのは、私も認識をしておりましたが、どういう文言で、どういうものが貼ってあるのかというのは、改めて今回写真を撮っていただいて、ちょっと光って見えにくいかもしれませんが、「救える命を救いたい、救急車の適正利用に御協力を」ということで、こういうステッカーが貼ってありますので、また特にあまり救急車の後ろついて走ることもそうはないかもしれませんが、意識をして確認をしていただけたらなというふうに思います。
 全国的に救急車の不適切利用が問題視をされていることから、総務省消防庁のホームページに掲載をされている救急車の利用マニュアルなどを引用して、自治体ホームページに啓発のための記事を掲載しているという自治体であったりとか、小冊子をダウンロードして民生委員の方や自治会、老人会役員、ケアマネジャー等から高齢者に配布している自治体も増えてきております。救急車を呼んだほうがいいのかな、病院に行ったほうがいいのかななど、迷った際の相談窓口として、相談センターを開設しているという自治体などもあることを調べているうちに分かってまいりました。
 県内の状況を調べてみると、松山市や西条市でホームページ上での掲載が確認されました。こういった事例を踏まえて、八幡浜市においても「救急車を呼ぶ前に」などの市民の皆様へ適正利用を呼びかける情報掲載や、松山市などのように患者等搬送事業者である民間救急や介護タクシーの搬送事業所一覧の掲載を考えていただけないかと思っております。御答弁をお願いいたします。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  命を守る救急車ですから、適正な利用をお願いしたいと思います。特に軽い症状で救急車を利用する人が続きますと、事故による大けがの人や心筋梗塞や脳卒中などで緊急に病院などへ搬送する必要がある人への救急車の到着を遅らせることになります。このように、救急車を適正に利用することは、市民の生命、身体を守るために非常に重要なことであり、市や消防署だけでなく、市民全体で考え、取り組むことで実現できるものであると考えています。現在、ホームページ等での広報は行っていませんが、今後救急車の適正利用について、高齢者に限らず全市民に周知できるよう、総務省消防庁の掲載記事等を参考に、患者等搬送事業者である民間救急や介護タクシーの事業者一覧などの情報と併せてホームページへ掲載するとともに、パンフレット等の全戸配布についても検討してみたいと思います。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  ありがとうございます。
 市民の方に救急車の適正利用について考えていただくために、今、市長からうれしい答弁ございましたが、行政としてのどのような方法で周知に取り組んでいくべきかということ、今後しっかりと十分に御検討いただくこと、また今前向きに考えていただくという御答弁でございましたので、しっかりとそこを受け止めながら、これから市民の皆様への周知をどうぞよろしくお願いをいたします。
 この質問で大綱1の質問を終わりたいと思います。
 それでは次に、大綱2、行動経済学「ナッジ」を活用した感染防止対策についてに移ります。
 新型コロナウイルスの感染防止には、手洗いの励行や消毒、マスクの着用やオンラインの利用など、新しい生活様式の実践が重要となってまいります。今やどこの施設でも手指の消毒は必須となっていますが、実態として市内のスーパーや飲食店などにおいては、消毒の必要性について頭では分かっていても、無意識のうちにおろそかになってしまっているという方もおられるのではないかと思うのです。マスクについては、100%に近い方が着用しておられますが、消毒についてはどうでしょうか。今回、御紹介する行動経済学「ナッジ」とは、人間の心理や癖などを踏まえた上で、工夫することで望ましい行動を自発的に促すというものだそうです。ナッジ理論からいうと、手を洗いましょうという、何々しましょうという表現や命令形の表現では、人は行動しないそうです。ナッジという言葉は、英語で、そっと後押しをするという意味があると言います。行動経済学では、個人の選択の自由を残しつつ、ちょっとした伝え方の工夫などにより、人々に賢い選択を促す手法と定義されていて、2017年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカの行動経済学者リチャード・セイラー教授が提唱したものであります。手間や費用を抑えながら、高い効率を上げられる手法として、欧米の公共施設で広がっていて、国内でも京都をはじめとして少しずつ浸透してきているとお聞きをしております。
 そこで、ナッジについての八幡浜市としての認識と役所内で取り入れている事例などがあるようでしたらお聞かせ願います。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 今、議員のほうからナッジについての詳しい御説明はありましたが、ナッジとは、行動科学の知見の活用により、人々が自分自身にとってよりよい選択を自発的に取れるよう手助けする政策手法や望ましい行動を取れるよう人を後押しするアプローチと定義づけられている行動経済学の理論の一つでございます。他の自治体では、この理論に基づいて新型コロナウイルス対策を実施しているところもありますが、当市では積極的にこうした認識に基づいて対策を取っている事例はございません。ナッジ理論に基づいて消毒液設置を実施した茨城県つくば市の事例を見ると、来庁者の消毒実施率を高めるために通行の邪魔にならない程度に来庁者の動線を踏まえて風除室に設置し、効果を上げております。
 当市の場合は、ナッジ理論に基づいたものではありませんが、正面玄関は風除室の中央へ消毒液を設置し、さらに貼り紙により目立たさせるといった対応や、各階のトイレにつきましても、その入り口ドアに目線の高さに手洗い、うがい等を励行するような貼り紙を貼る対応等を取っており、高い効果が現れているものと認識をしております。ナッジの理論は、日常の工夫を理論化したものということではないかと思います。どのように視線を誘導するのか、どのように注目させるのか、どのように関心の方向を定めるのか、市行政のほとんどの場面に関係してくることです。何かをするに当たっては、常にこのことを念頭に置きたいと思います。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  市庁舎へ出入りされる方の手指の消毒状況であったりとか、職員の方の石けんでの手洗いについて、現在庁舎のトイレには、今、部長がおっしゃっていただきましたように、感染症対策への御協力をお願いしますという貼り紙であったりとか、新型コロナウイルス対策としては、手洗い、うがいが最も有効な対策ですので、職員各位におかれましては御理解、御協力をよろしくお願いしますという貼り紙が貼られております。効果が十分に上がっているというふうに、今、部長言われておりますが、この貼り紙を貼ったということで、その効果が出たという検証結果とか、もしそういうのを取られているようでしたら、お知らせ願いたいと思います。
○議長(石崎久次君)  財政課長。
○財政課長(福岡勝明君)  お答えします。
 八幡浜庁舎では、昨年3月に、新型コロナウイルス感染症対策として、1階の正面、東側、西側の入り口3か所にアルコール消毒液を設置しました。また、各階のトイレには、新たに殺菌効果のあるボトルタイプの液体石けん等を設置し、併せてそれらを使用していただく旨の貼り紙を貼ったところです。これらは、感染が拡大する時期に急遽設置したものであり、その前後における効果の検証は行っておりませんが、その後も定期的に補充しており、その量は庁舎入り口に設置したアルコール消毒液で月に約4リットル、トイレに設置した液体石けん等で月に約1.6リットルとなっています。これらの使用量から見ると、感染拡大期、感染縮小期にかかわらず一定の量が消費されており、来庁者、職員、ともに継続的に消毒や手洗いをされているものと認識しています。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  検証は行っていないということですが、たくさん使われているであろうという御答弁だったかなというふうに思いますが。多少やっぱりせっかく貼り紙を貼られて啓発をされている限りにおいては、少し数字的にも、こういう実績が上がりましたよと、この貼り紙によってという検証も大事なのかなというふうには思いますので、今後の実施を検討を願いたいと思います。
 新型コロナの感染予防には、3密の回避やマスクの着用、手洗いの徹底など、一人一人の行動変容が基本とされています。諸外国では、マスクの着用の義務化などに罰則つきの規定で個人の行動を変えようとする動きもありますが、日本では罰則を設ける必要もなく、ほとんど全てといっていいほどにマスクの着用が実行をされております。しかし、消毒に関しては、人が見ていないと消毒しないなどの事例も実際には確認をされています。人々の自発的な行動を促す取組、ナッジについては、日本で早くから活用し始めたのが環境省でありました。消毒液に向けてテープなどへ矢印マークを貼り、消毒への協力依頼や感謝を伝えるメッセージを掲示することで、統計学的にもナッジの効果が証明されたと言っております。
 環境省での事例と同様の取組をした京都府宇治市の事例では、施設等の入り口に消毒液を設置したものの、人目につかない場所での使用率は10%程度と低いものであったということで、「イエローテープ作戦」と題して、消毒液の設置場所の手前に黄色いテープで矢印を引くことと、トイレに、隣の人は石けんで手を洗っていますかというメッセージを掲示することに取り組んだそうです。今朝庁舎に入ってきましたら、黄色いテープで消毒液の周りが貼られておりました。あれも1つ目につく方法ではあるんですが、京都の宇治でやられたのは、消毒液に向かって黄色いテープで矢印をすることで、人間て矢印が下に設置してあると、それを目で追うという、自然的に目で追ってしまうという何かどうも習性があるようで、それを利用したやり方がこの宇治市でやられとるナッジだそうです、こういうテープを貼って。
 ともう一つは、先ほど言いましたが、隣の人は石けんで手を洗っていますかという、もう本当に簡単な、単純な表示なんですが、こういうのをトイレに貼ったそうです。赤い色ですし、非常に目立つということで、どうしても聞き取りの際に職員の方にもお伝えをしたんですが、今現在、八幡浜市に貼っておられる貼り紙、白で黒文字で、正面ガラスがありましたら、左側に貼ってあります。これは、女性は特にですけれども、鏡は見ますけれど、左に貼ってあるその用紙に目がいくかというと、なかなか例えばお化粧直しであったりとか、お昼やったら歯磨きをされたりとか、女性の方は鏡は見ると思うんですね。私思ったのは、あれを貼るんであれば、どうせなら鏡の上に貼っていただけたら目につくのかなというふうに思いました。その上で、こういう色つきであれば、もっと目を引くのかなというふうな、あなたは石けんで手を洗っていますかではないんですよね。隣の人は石けんで手を洗っていますかなんです。ここが大事なのかなというふうに、私もあまり分かっとるようで分かってないので、この表現が果たしてどれほど人間の心理に効いていくのかというとこまではまだ私も分かっておりませんが。要するに、例えば数人の方でお昼終わって化粧直しであったりとか、鏡に向かって何人かがいらっしゃるときに、あなたではなくって隣の人が石けんで手を洗っているのを見ると、人間心理として必ず自分も石けん使うて手を洗わなければいけないという心理になるという、これがナッジの理論だそうですので、こういう工夫も大事なのかなというふうに思います。ナッジの手法の成果がこういう貼り紙をした後、確認がされた、ここの宇治市は数字上でちゃんと検証結果を取って、こういう結果が出ましたというのを取られておりますので、またホームページ上で御確認いただければなというふうに思います。
 この宇治市の事例を取り入れて、西条市が消毒液使用について、ナッジの手法である黄色いテープ作戦を実施をされました。このテープを貼ったところ、以前の3倍の消毒液が使用されるようになったというふうにお聞きをいたしました。このような取組なら、簡単に費用も気にすることなく取り組めるのではないかとの考えから、市庁舎はもとより、公共施設などにおける八幡浜版イエローテープ作戦を行ってはどうかという、今日は御提案をしようと思いました。今日の四角で囲んであるテープも非常に目がつきましたし、消毒したいなという気持ちに、私自身はなりましたが。矢印のほうが多分一目は引くのではないかなというふうに思います。
 今やスーパーや商店、飲食店などでも必ず消毒液が入り口に置かれております。しかし、慣れてくると、一目に、目に入りにくい、その結果、消毒するのを忘れるなどの事例が増えているというのが現実としてあります。新型コロナウイルス感染防止対策として、新しい生活様式の実践を行っていただきたいというふうに思っておりますが、今の私がごちゃごちゃ言いましたが、そのことを踏まえてどのようにお考えか、お伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  御提案、御教示いただいてありがとうございます。
 隣の人作戦、それからイエローテープ作戦、いろんなナッジの手法でやれることがあると思います。庁舎玄関、それから庁舎のトイレとか洗面所などで手洗いを促すような、消毒を促すような、これからも今朝思いついて少ししたことあるんですけれども、せっかくナッジという御提案いただきましたので、いろいろ考えて、また一つのことにこだわらずに、時間がたてば陳腐化しますので、また新しい手法も取り入れながらいろんな形で様々なところで実践をしていきたいと思います。ありがとうございました。
○議長(石崎久次君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  ありがとうございます。
 ナッジの手法は、町中でも見かけることがあります。スーパーなどでは、ソーシャルディスタンスを保つために、レジ前にテープを貼って客同士が密接にならないように間隔を空けて並ぶ工夫がされていると思います。これもナッジの活用だというふうに思うのです。また、先ほどの西条市で職員の方が行った事例ですが、昨年の特別定額給付金受付場所を、玄関先に2階というふうに表示をしているにもかかわらず、多くの方が場所の問合せをされるため、最初はその都度説明をされていましたが、現場の知恵で、10万円、10万円、10万円と、2階へと誘導するように貼り紙を貼り、エレベーターの中にも10万円というふうに貼ってみたところ、問合せがほとんどなくなり、職員の方が仕事の手を止めるということを減らす効果があったというふうに言います。こうしたことをナッジだと意識することなく現場では実践していることも大いにあると思います。八幡浜市においても、職員の方によるナッジを活用した取組について、先ほど副市長も今後検討をするというふうに言ってくださいましたが、より今以上に研究をしていただき、市民の皆様をよりよい方向へ導いていくことができますようお願いをいたしますというふうに申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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