公開日 2025年12月09日
〔鎌田 浩君質問席へ移動〕
○鎌田 浩君 おはようございます。
初めての質問になります。よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
まず、大綱1「上下水道に関する件について」質問いたします。
上下水道管破損に起因する空洞化の調査についてですが、埼玉県八潮市における道路陥没事故に端を発した空洞化問題、当市においても調査・検証が行われていると聞いています。調査の進捗状況、その結果と今後の対策及び予定等についてお伺いいたします。
○議長(菊池 彰君) 下水道課長。
○下水道課長(菊池利夫君) お答えをいたします。
本市では、令和7年1月28日に埼玉県八潮市で発生しました下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を受け、国土交通省からの要請に基づき、全国的な下水道管路における同様の事故の再発防止を図るため、大規模下水道管路特別重点調査等事業を実施しております。
本事業における緊急点検の対象は、建設から30年以上が経過した内径2メートル以上の管路で、本市においては総延長2,896メートルが該当いたします。
国から早期の報告が求められている優先箇所については、既に専門業者による現地調査が完了しており、現在はその調査結果を基に管路の劣化状況や健全性を詳細に診断しております。9月末には緊急度判定の結果が判明する見込みです。
今後、診断を基に行う緊急度判定の結果によっては、下水道管直上での空洞調査及び空洞充填対策を講じる必要があります。
以上でございます。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 適切に進めていただいたらと思います。
続きまして、ウォーターPPPについてお伺いいたします。
当市においても導入が検討されているという公共と民間がパートナーシップを組むことにより、資金不足、人材不足による技術的な対応力の低下に対し、下水道基盤の強化が期待されていると聞きます。
一方、業務状況の把握や管理・指導、またサービスの低下が懸念され、メリットばかりでなくデメリットについても十分検討されるべきと思っております。
そこで、現在のウォーターPPPに関する市の取組状況についてお伺いいたします。
○議長(菊池 彰君) 産業建設部長。
○産業建設部長(垣内千代紀君) お答えします。
本市の下水道事業は、職員数の減少、施設の老朽化、財源不足といった喫緊の課題に直面しており、持続可能な事業運営に向けた対応が求められています。
こうした状況において、これまでも計画的に施設の長寿命化対策を進めたり、効率的な維持管理体制の構築を通じて、財政負担の軽減と安定的なサービス提供に努めてきましたが、今後はさらに踏み込んだ取組も必要です。
今、本市に限らず、どの自治体においても、将来にわたって下水道事業を維持していくためには、行政のみが進める従来の施設経営では限界があり、民間資金や民間事業者の優れた技術・ノウハウを活用するPPP、いわゆる官民連携が有効な手法であるとの認識が広がっています。
こうした背景から、国も水道や下水道など水分野の新たな官民連携の手法であるウォーターPPPの導入拡大を図っており、特に令和9年度以降はウォーターPPPの導入を下水道汚水管の改築における交付金の採択要件とするなど、全国の自治体に対し早期の対応を求めているところです。
このような中、本市では、まずは今年度ウォーターPPPの導入に向けた基礎情報の収集など、事前の検討作業を行い、来年度本格的な導入可能性調査を行う予定としています。
なお、ウォーターPPPは長期契約や業務の一本化により民間のノウハウ・創意工夫の有効な活用が期待できる一方で、本市のように人口規模が小さくスケールメリットを生かせない自治体でそもそも業務を引き受ける民間事業者が本当にいるのかといった大きな懸念もあります。
したがいまして、導入の検討に当たっては、特に本市に類似する自治体の先進事例を参考に、ウォーターPPPが持つメリット、デメリットを精査しながら、本市の実情に即した最適な手法を探っていきたいと思います。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 答弁ありがとうございました。
引き続き大変な事業になると思いますが、取り組んでいただいたらと思います。
続きまして、水道料金について質問いたします。
先日、水が豊富と言われる西条市でも水道料金値上げの答申が出されたとの新聞記事を読みました。物価高騰及び人口減少による収入減の影響とのことでした。
八幡浜市の水道料金は比較すると高めと言われておりますが、お聞きしますと、原因は野村ダムから足りない分を買っているから高くなっているということでしたが、足りないよりは多少高くても足りているほうが大事ではあります。
そこで、八幡浜市の今後の水道料金についてお考えをお聞きいたします。
○議長(菊池 彰君) 副市長。
○副市長(菊池司郎君) 水道料金については、3年ごとに見直すことを原則としていますが、平成27年10月の改定以降、消費税率の引上げやコロナ感染拡大による経済の低迷、物価高騰などもあり、市民の経済的な負担を考慮し、この10年間料金の引上げを見送ってきました。
また、料金の据置きに加え、給水人口の減少も進んでいますので、水道事業の経営は年々厳しさを増しており、現在の料金体系のままでは早ければ来年度にも赤字へ転落する見通しとなっています。
これまで経費削減など経営努力によって何とか黒字を維持してきましたが、それにも限界があり、さらに今後は市内の管路や浄水場のほか、南予用水の施設の老朽化対策に要する費用もかさんできます。
このような状況でありますので、来月各界各層の代表者などで構成する上下水道使用料等検討委員会を立ち上げ、今年4月に改定した水道事業経営戦略を基に、委員それぞれの立場から下水道使用料と併せ適正な水道料金について御議論いただく予定としているところです。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 ありがとうございました。
ライフラインの一つとして水は大事なものでありますので、経営等大変とは思いますが、市民のために安心・安全な水を安定的に供給していただけるよう、引き続きの御尽力をお願いいたします。
続きまして、大綱2「教育に関する件について」質問いたします。
9月に入り学校が始まり、約2週間たちました。夏休み後の児童・生徒の様子についてお聞きしたいと思います。
学校の夏休み明けは、子供の自殺者また不登校者が多くなる傾向にあるとのことです。
そこで、この時期特有の子供たちに対するケア等、学校・家庭の連携等含め対策されていると思いますが、その取組について現状についてお聞きいたします。
○議長(菊池 彰君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) 学校の夏休み明けにつきましては、特に配慮を要する時期と捉えています。
学級担任は、休み明けの様々な活動の中で一人一人に声をかけ、児童・生徒の様子を確認しています。少しでも心配な点があれば、教育相談を実施するなど、きめ細かな対応を行っています。また、必要があれば保護者と連携を取り合っています。
1人1台端末から相談できるSNS相談ほっとえひめや、24時間いつでも相談できるいじめ相談ダイヤル24など、様々な相談窓口を児童・生徒及び保護者に知らせています。
また、本市には1人1台端末を使って自分の体調や生活習慣を振り返り、心と体のセルフチェックを行いながら、児童・生徒の抱える様々なリスクを早期に発見し、早期対応・早期支援につなげることを目的としたやわたはま元気ノートを令和5年度から始めています。その活用も呼びかけています。
やわたはま元気ノートの質問項目には、悩んでいることや困っていることを質問し、相談したい場合は相談者につなげることができるようなシステムとしています。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 答弁ありがとうございます。
この少子化の時代でありますから、子供はやっぱり国の宝と思いますので、八幡浜ならではの伸び伸びと健やかな教育を進めていただいたらと思います。よろしくお願いいたします。
続きまして、大綱3「交通安全に関する件について」お伺いいたします。
交通安全に対する市の取組について質問いたします。
私自身、今年は交通安全協会員として春の交通安全週間に、そして9月21日から30日にかけて実施される秋の交通安全週間の一環として、9月24日には旧青石中学校前において実施される交通茶屋に参加いたします。この活動が目に見える数字には表れなくとも、交通安全の意識啓発の一助になるならと思う次第で参加しております。
そこで、交通安全に対して、当市における取組等ありましたらお聞かせください。
○議長(菊池 彰君) 市長。
○市長(大城一郎君) 交通安全は市民の命と生活の基盤を守る行政の重要施策の一つであり、日々の市民生活の安心に直結するものであると認識をしております。
本市では、市民が安全・安心に生活できる町の実現を目指して、交通指導員や違法駐車防止推進員と連携し、交通事故ゼロを目指した社会づくりに取り組んでいます。
具体的な市の取組としましては、春・秋の交通安全運動期間に、市内小学校の登校時間に合わせて交通安全街頭指導と交通指導員による交通安全人間看板により、シートベルトの着用や飲酒運転の撲滅、早めのライト点灯など、交通ルールの遵守に関する啓発活動を実施しています。
さらには、年間を通して八幡浜花火大会等の交通整理業務に交通指導員を派遣し、各種行事の安全な運営に努めています。
違法駐車防止推進員の活動としては、年に7回の街頭指導を実施し、市民の日常生活に重大な支障を及ぼすおそれがある違法駐車等の防止活動を実施しています。
また、交通安全施設整備事業として、交通安全協会各支部からの要望により、カーブミラー、ガードレール、ガードパイプ等の新規設置及び既存施設の中から優先度の高い箇所から更新し、交通事故防止に取り組んでいるところです。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 答弁ありがとうございます。
交通安全はやはり市民生活の基本になることでありますので、どこまでしなきゃいけないということはないと思いますが、やはり引き続き活動に取り組んでいただいたらと思います。
続きまして、大綱4「文化振興に関する件について」お伺いいたします。
まず、伝統文化に対する支援についてです。
先日、愛媛新聞で、双岩地区の盆踊りの歌の保存会が結成されたとの記事を読みました。地域に残る伝統行事を受け継ぎ、守り育てる姿勢に共感するとともに、応援する所存でございます。
そこで、有形、無形を問わず市内に残る様々な文化的な存在に対して、保存・維持または発展のために様々な支援が必要とされると思いますが、市の考えをお聞きしたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(山中貞則君) お答えします。
このたび若山地区で保存会が結成されましたことは、市としましても大変喜ばしく、また心強く感じているところです。
それでは初めに、本市の指定文化財の現状について説明します。
現在、国・県・市合わせて66件の指定文化財があり、そのうち53件が市指定文化財です。
文化財は「有形文化財」「無形文化財」「民俗文化財」「史跡名勝天然記念物」に大別され、本市にとって特に歴史的、芸術的、学術的に価値の高いものを条例に基づいて指定しています。
参考までに、若山地区の盆踊りなどの年中行事や民俗芸能は、無形の民俗文化財に分類されます。
現在、本市では、五反田の柱祭、川名津の柱松神事、穴井の長命講伊勢踊の3件が県指定となっており、また真穴の座敷雛が市指定の1件となっています。
文化財は、所有者自身が保存・活用に務めることが基本となっております。
教育委員会では、市指定文化財や国・県の指定または登録文化財の保存、伝承、修繕、活用に関して、所有者や管理者への補助金交付制度を設けています。
経常的な活動や未指定文化財は、教育委員会の補助金交付制度の対象としていませんが、一般財団法人自治総合センターのコミュニティ助成事業では、伝統行事に必要な用具や衣装などの購入・修繕に対して助成を受けることができます。
このほか、県内の銀行においても同様の助成制度が設けられています。
地域の伝統行事は、本市にとってかけがえのない大切な宝であります。市といたしましても、地域の皆様とともに守り育て、次世代へと伝えてまいりたいと思います。
つきましては、助成制度の活用方法など、御不明な点がありましたら御相談をいただきたいと思います。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 御答弁ありがとうございました。
先ほど、有形、無形、あと民俗等、いろいろ種類があるというふうにお聞きいたしました。
無形については、例えば動画で保存するとかということも必要になってくるかと思いますし、有形については、登録はあるけど、実はとられてなかったとか、そういうこともこれからはあるかもしれませんので、その辺の点検とか調査も必要になるんではないかと思ったりいたします。
それともう一つ、学校の統合で廃校になった校舎が増えておりますけども、中に絵画等が飾ったままのところもあるかと思います。そこにいた生徒とか教師、地元の人間にとっては当たり前過ぎるかもしれませんけども、調べてみると実は有名な方の絵が放置されたままであったというようなことも聞き及んでおりますので、今回の答弁は求めませんけれども、その辺も御考慮いただいたらと思います。
続きまして、みなっとの活用についてお伺いいたします。
多くの観光客が訪れるみなっとでありますが、文字モニュメントですね、よくいろんなとこにありますが、文字が立ってるのが見られますが、フォトスポットとしてSNS等での発信も増えるではないかと思われますが、この点について市の考えをお聞きしたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 政策推進課長。
○政策推進課長(松良喜郎君) お答えします。
八幡浜みなっとの緑地公園は約4,400平米のフラットな芝生で構成され、八幡浜市にこれまでなかった規模の広さを誇ります。余分なものを配置せず、市民の皆様が幅広く利用できる貴重な多目的空間として整備しているため、御提案いただいた文字モニュメントの設置予定はございません。
ただし、インスタ映えするスポットとしましては、八幡浜みなっとから望む向灘の段々畑の風景が、その美しい景観から、多くの方にSNSなどで御紹介いただくなど、大変御好評をいただいておるところです。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 御答弁ありがとうございます。
みなっとのコンセプトとして、広さを生かして余計なものを置かないという趣旨でつくられたということで、いまだにない理由は分かりました。
これは提案になりますけれども、例えばスマホ台の設置ですね、よく観光地のほうであります。置いたら自撮り棒とかなくても撮れるような、これは仮設とかイベントのときだけ限定でもよろしいかと思いますが、スマホ台の設置とか、あるいは先ほどの文字モニュメントですけれども、イベントまた時期的なものに合わせて例えば簡単にベニヤ板を切り抜いて足をつけて置くだけのものにするとか、そういった限定的な設置もあるかなと思ったりもしますが、これは提案にとどめておきます。
続きまして、港町ブルースについてお聞きいたします。
歌手・森 進一が歌う港町ブルースは、広く世に知られている曲であり、曲中に様々な土地名が歌い込まれ、我が町八幡浜も出てくる名曲であります。
しかし、「やわたはま」ではなく「やはたはま」と歌っている点が惜しいし、できれば「やわたはま」で再リリースをとの声を少なからず耳にするとともに、私自身もそう思うところであります。
実現までのハードルは低くはないと思いますが、市としてどういうふうに考えられるかをお聞きいたします。
○議長(菊池 彰君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(山中貞則君) お答えします。
国民的演歌歌手・森 進一さんの大ヒットソング「港町ブルース」には、北海道函館から鹿児島県枕崎まで全国14か所の港町が登場し、本市八幡浜市もその一つとして歌われています。
市議会の答弁でありますので、少し学術的な視点から補足いたしますと、昭和21年11月に内閣告示があり、現代かなづかいが公布される以前は「やはたはま」と表記しつつ「やわたはま」と読むことが一般的であったようです。
したがいまして、「やわたはま」が正しい読み方であることに間違いはありませんが、少なからず読み間違えられる方もいらっしゃいます。
果たして森 進一さんが読み間違えられたのか、それとも節回しによるものなのかは知る由もございません。
しかし、たとえ読み間違いであったとしても、本市といたしましては、再リリースをお願いするようなことをせず、港町らしくおおらかで寛大な気持ちを持って八幡浜市の名を全国に広めてくださったことに改めて感謝を申し上げたいと思います。
また、去る8月19日には、二宮忠八翁が晩年を過ごし、「やわた」という共通の地名を縁として交流を深めてきました京都府八幡市と友好都市協定を締結いたしました。
今後も引き続き国内外の皆様に「やわたはま」と正しくお読みいただけるよう、本市の魅力を積極的にPRし、知名度の向上に努めてまいります。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 鎌田 浩議員。
○鎌田 浩君 ありがとうございました。
「やわたはま」市と歌ってもらうのは当然希望ではありますが、なかなか難しい問題もあると思います。著作権のほうも問題もあるかと思いますけども。例えば今ゆめみかんのほうが改修をされております。そのうちまた完成の暁にはこけら落とし等もあるかと思いますが、これは希望でございますが、森 進一さんを呼んでいただいて八幡浜市に限定の「やわたはま」という港町ブルースを歌っていただけたらななどと考えておる次第であります。この件については答弁求めません。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
