公開日 2026年09月18日
〔佐々木加代子君質問席へ移動〕
○佐々木加代子君 それでは、私も大綱2点についてお伺いをしてまいります。理事者の皆様には、誠意ある御答弁のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、大綱1「「防災・減災対策」について」であります。
今回御提案申し上げるのは、1点目として、二次元コード登録による避難所受付の円滑化についてであります。
近年、豪雨災害や地震など、大規模災害が頻発する中、避難所運営の円滑化は大変重要な課題となっております。
現在、多くの避難所では、受付時に氏名、住所、連絡先、健康状態などを紙へ記入する方法が主流であるというふうに思っておりますが、災害発生直後は受付が集中し、長時間の待機や混雑が発生することが想定されます。特に、高齢者や小さなお子さんを連れた方、体調不良の方にとっては大きな負担となることは、想像できることではないでしょうか。
本年2月27日に、神山地区自主防災会による夜間訓練が実施され、自主防災会の1人として訓練に参加させていただきました。当日は、まさに受付を担当させていただき、一人一人用紙に必要事項を記入していただくことから始めました。列をつくりながら順番に記入して検温をするだけとは言いながら、想定以上の時間がかかり、列に並んで順番を待つだけでも負担に感じる方はおられるはず。
これは訓練ですので、事前に予定した事柄に準じて行動することができますが、実際に災害が発生した場合の避難所開設時には、持病のある方、感染症に罹患された方、ペット連れで避難してこられた方など、あらゆる事情の方々が避難してくることを想定しておく必要があると思います。机上での想定では収まることばかりではないはずで、我々が想像する何倍もの対応が求められることは間違いありません。
そこで全国的には、事前登録した避難者情報を二次元コード化し、避難所受付時に読み取ることで、受付業務を迅速化する取組が導入され始めています。この仕組みにより、避難者情報の把握が効率化されるだけでなく、安否確認、物資の配布、要配慮者支援などへの活用も期待されております。
このシステムを導入するメリットは、避難者名簿の迅速な作成、感染症対策、災害時の混乱軽減にもつながる有効な防災DXの一つであるというところです。
メリットがあれば、デメリットも当然あります。高齢者などデジタル機器の利用に不慣れな方への配慮や、通信障害・停電時の対応、個人情報保護などの課題もあると言われていることも承知しているところではありますが、これは一つ一つ丁寧に取り組めば解消されるとも考えておりますので、避難所開設時にパニックを起こさないための工夫や避難者への配慮にもつながるメリットのほうに視点を置いて、幾つかお伺いしていきたいと思います。
それでは、後ほど事例の中でも申し上げますが、マイナンバーカードを利用して登録する自治体があることから、お聞きしていきたいと思います。
八幡浜市における直近でのマイナンバーカード登録者数をお聞かせください。
○議長(菊池 彰君) 防災危機管理課長。
○防災危機管理課長(髙橋芳明君) お答えします。
本市におけるマイナンバーカードの登録者数は、令和8年5月31日現在で2万5,310人となっております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 2万5,310人、パーセントにしたら幾らになるかはお分かりでしょうか。
○議長(菊池 彰君) 防災危機管理課長。
○防災危機管理課長(髙橋芳明君) お答えします。
保有率で84.4%となっております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは次に、本市における避難所受付の現状と課題についての認識を伺っていきたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 防災危機管理課長。
○防災危機管理課長(髙橋芳明君) お答えします。
本市におきましては、警報発表時等において、市職員を配置して開設する避難所を市内に24か所指定しております。
これまでの受付方法につきましては、避難者ごとに紙に記入して受付を行っておりましたが、新型コロナウイルス感染症が発生した令和2年度からは、避難者世帯ごとに1枚の紙に記入していただき、受付する体制に変更しております。
近年は、避難の必要な方は避難所へ、避難が必要でない方は自宅にとどまり、安全を確保することが基本となっております。
そのため、避難所を開設した場合でも、一つの避難所当たり多くても9世帯の避難にとどまっている状況です。
しかしながら、南海トラフ巨大地震を含め、大規模災害時には、これまでの状況とは一変し、多くの避難者が避難所へ殺到することが予想され、避難所の受付段階での混雑の回避や、避難所の正確な情報把握、そしてそれらに伴う適切な避難所の運営などが大きな課題であると認識しております。
そのため、年に1回ではありますが、市防災訓練時において、避難所の運営訓練も実施していただくよう、地区自主防災会へお願いをしているところです。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今、課長の答弁で、大体9世帯ぐらいの方が避難されてくるのではないかという想定であるというふうにお聞きしましたが、八幡浜市でも南予一帯の豪雨災害のときには、我が神山地区公民館でも100名の方が避難してこられたということで、非常に館長がその方たちをまず受け入れること自体も大変な作業であったというようなお話も耳にしたことがございます。
続けますが、二次元コードを活用した避難所受付システムについて研究・検討されたことはおありでしょうか。
○議長(菊池 彰君) 副市長。
○副市長(菊池司郎君) お答えします。
昨年度、愛媛県と県下20市町が共同でクラウド型被災者支援連携システムの更新を行いました。
このシステムを導入した際、機能の一部として「避難所情報管理システム」も導入していますので、二次元コードやマイナンバーカードを活用した避難所の受付を運用するためのシステムはありますが、一部の避難所ではネットワーク環境の整備などができていない状況です。
そのため、今後はネットワーク環境の整備を含め、このシステムをどのように活用すべきか、県内他市町の動向・運用状況なども十分に注視し、検討したいと考えております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 既にそういうシステムは導入をされとるということで、気持ち的には非常に安心はいたしましたが、これから運用に向けて、どういうふうな形でやっていくか、各地域での環境整備も含めて、これから御検討されていくというお返事でございましたので、期待を申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
ここで、全国的に見た導入事例について幾つか御紹介をしたいと思います。
まず1か所目になりますが、大阪府藤井寺市の事例です。
LINE公式アカウントを活用した「LINE避難所受付」を導入、事前登録によりQRコードを発行し、避難所で提示する仕組みとなっております。家族単位で登録できる点や紙記入不要による混雑緩和を特徴とされています。
2か所目です。大阪府豊中市の事例です。
「らくらく避難所くん」という名称をつけてQRコードやマイナンバーカードを活用し、避難者登録、避難所ごとの人数集計、混雑状況の把握、府への報告業務などをデジタル化し、報告業務時間を約80%削減したというふうに言われております。
3か所目ですが、宮城県、また千葉市の事例を御紹介いたします。
宮城県では、県全体で避難所DXを推進されています。東日本大震災時の手書き名簿の課題を踏まえ、スマートフォンやQRコードを活用した受付システムを導入されています。県内市町村と連携した広域的な運用を進められているというふうにおっしゃっておられました。
また、同じような事例になりますが、千葉市では、宮城県と同様に、QRコード受付により、受付時間を約6分の1に短縮できたといいます。
4か所目です。石川県の能美市「避難所チェックインシステム」を整備をされたそうです。
事前登録したQRコードを読み込むことで、受付用紙記入を不要化。避難者への情報配信機能も備えているということで、しっかりと避難者の方への情報発信もされているということでございました。
今、4か所、千葉市も入れたら5か所になりますが、事例の一部を御紹介させていただきました。
防災DX推進の観点から、先進自治体の事例研究や防災訓練での実証実験など行ってはどうかというふうに考えております。
また、希望者による事前登録制度の導入について御検討いただきたいというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○議長(菊池 彰君) 副市長。
○副市長(菊池司郎君) 本市におきましては、先ほどお答えしましたとおり、避難所情報管理システムを導入しておりますので、まずは職員による検証を実施していきたいと思います。
また、避難所の受付に関するシステムには、マイナンバーカード等を活用して事前登録が必要なものや、避難所側に掲示された二次元コードを市民自らのスマートフォンで読み込むもの、また市職員が直接パソコンに入力するものなど、様々なシステムや運用方法があります。
今後は、他市町の状況も参考にしながら、本市におきましても、既に導入している避難所情報管理システムの活用方法など、どのようなシステムの運用が適しているのかについて検証していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 災害時の避難所開設を速やかに行える施策をもう一つ御紹介をさせていただきます。
「避難所開設キット」の配備を行っている自治体があることを知りました。
奈良県三郷町は、地域の避難所の立ち上げを担う住民からの「自分たちで一から考えるのは難しい」などの声が上がったことから、避難所開設キットを町内の指定避難所と補助避難所の計26か所に配備。避難所の開設・運営方法を分かりやすく記入した手順書や必要な備品一式が入ったキットは、災害時の避難所開設における初動対応を円滑に行えるよう配備されたと伺っております。
当市においても、この避難所開設キットを設置することで、自主防災会の方どなたでも避難所開設の手順通りに行うことができ、不安解消につながるのではないかというふうに思っております。
この避難所開設キットの設置を要望したいと思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(菊池 彰君) 総務企画部長。
○総務企画部長(松良喜郎君) お答えします。
今後30年以内に60~90%程度以上の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震等に備えるため、昨年度から愛媛県主催の下、自主防災組織を対象とした避難所運営に関する研修会が実施されております。
これは、自主防災組織による主体的な避難所運営を前提に、避難生活の長期化や集落の孤立化を見据え、集落ごとの設営運営マニュアルを作成・更新し、早期開設と的確な運営を目指すものです。
市としましては、この研修会に参加した各自主防災会の役員等が中心となって作成・更新したマニュアルを共有していただくことで、開設・運営手順の把握や地域の実情に応じた必要な備品の準備を進め、円滑な避難所開設につなげていただきたいと考えております。
つきましては、各地区において、避難所ごとに必要なものが変わってくることもありますので、現在のところ、市として一律に避難所開設キットを設置する予定はありません。
各地区防災会役員を中心に、避難所開設用資材機器一覧表など、各自主防災会の活動の一環として取り組んでいただければと考えております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 災害時、例えば、公民館の自主防災会のメンバーの方たちが必ず避難所開設のときに皆様がお集まりになられるかどうかは、災害の種類によっても違いますし、その時々の状況に応じて違ってくるという認識で私は思っております。
ですので、先ほど、各公民館にその避難所の開設に対するその説明のことであったりとかは配布をされとるということでお聞きをしましたが、なかなか、例えば自主防災会の会長さんであったり、主要な役員のメンバーにはそれは伝わっているのかもしれませんが、そこに名を連ねとる、下の方におる私でさえそういうものがあることすら知りませんので、それが全員に共通の認識として行き渡るかどうかだと思うんですね。どんないいものができておったとしても。
でありますので、今後はその手順書じゃないですけど、それが例えば公民館の必ずここに置いてありますよっていう位置の表示を、みんなが共通の認識として持てるような、またそういうものが置いてあるんですよっていうことも認識できるような、やっぱり運用の仕方をしないと、せっかくいいものを作られておったとしても実際に避難所開設となったときに、みんなが同じような思いで動けるかどうか、これが大事になってくるのかなというふうに思いますので、今後のもっと自主防災会への周知徹底のほどを何とぞよろしくお願いを申し上げておきます。
それでは2点目でございます。
エレベーター内への防災チェアの設置についてにまいります。
近年、地震や停電等によるエレベーター閉じ込め事故への不安が高まってきております。
特に高齢者や障害のある方、体調不良者にとって、長時間の閉じ込めは身体的・精神的負担が大きいものです。
そのような中、近年では簡易トイレや備蓄用品を収納した防災チェアをエレベーター内に設置する取組が広がってきております。
平時は椅子として利用でき、災害時には非常用品として活用できることから、安全・安心対策の一つとして注目されています。
それではお伺いしていきます。
初めに、本市における公共施設等のエレベーター閉じ込め対策の現状についてをお伺いいたします。
○議長(菊池 彰君) 財政課長。
○財政課長(松野好眞君) 公共施設等のエレベーターに関しては、それぞれの施設担当課が管理しているため、代表例として八幡浜庁舎を参考にお答えします。
本庁舎のエレベーターは、地震を検知すれば最寄りの階に緊急停止し、扉が開く設計となっています。
火事の際は手動操作になりますが、地下の中央監視室の監視盤にて1階に帰着するようマニュアル化しています。
また、停電の際には、その場で非常停止することとなりますが、自家発電に切り替わった時点で自動的に1階に帰着する設計としています。
したがいまして、仮に地震で停電となった場合でも、自家発電に切り替われば1階へ帰着し、設計上はエレベーター自体に大きな故障がない限り、閉じ込められることはないようになっています。
万が一、閉じ込められた場合には、エレベーター内の非常ボタンを押すと、24時間対応のサービス情報センターにつながり、外部に助けを求めることが可能となっています。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 八幡浜庁舎の例を挙げて今課長答弁していただきましたが、八幡浜庁舎に関しては、長時間の閉じ込めに至るケースというのは比較的低いという御認識であるのかなというふうに伺いました。
それでは、次に、この防災チェアの有効性についての認識についてをお伺いしたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 財政課長。
○財政課長(松野好眞君) 先ほどお答えしましたとおり、本庁舎のエレベーターにおいては、基本的には早期に救出できるよう対策を実施しておりますが、大規模災害時などでは想定外の事態により、閉じ込めの救出までに長時間を要するおそれがあります。
そのような場合に、閉じ込められた方が健康状態を損なうことなく救出を待つことができるようにするためには、エレベーター内に簡易トイレや非常用飲料水等を備蓄した防災キャビネットを兼ねた防災チェアを設置することは有効であると考えております。
また、近年では公共施設のみならず、民間のマンション等においても導入が進んでおり、防災チェアは標準的な防災対策の一つになりつつあると認識しております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ありがとうございます。
それでは、ここで大阪市の事例を御紹介いたします。
2018年6月の大阪北部地震では、多数のエレベーター停止、閉じ込めが発生いたしました。最大で5時間30分にわたりエレベーターに閉じ込められる事案もありました。
委員会等での議員からの要望もあり、本庁舎を利用する市民や職員が安心できるよう、防災チェアの設置を実施されたということです。
防災チェアの中には、LEDライトや飲料水、非常食、簡易トイレなどを収納しておられるといいます。
また、南海トラフ巨大地震では、全国で約2万人超えの閉じ込めが想定されているという報道もあるようです。
そこで、市役所、公共施設、市営住宅などへの試験的導入から始めていただくことを要望したいというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
○議長(菊池 彰君) 市長。
○市長(大城一郎君) 防災チェアの設置に当たりましては、車椅子を御利用の方の旋回スペースの確保、また大きな物品を搬入・搬出する際の有効幅の維持、さらには備蓄品の適切な管理やいたずら防止といった運用面での課題も幾つか想定をされます。
しかしながら、既に他の自治体や民間での導入も進んでおり、エレベーターに長時間閉じ込められた場合の有効な対策となりますし、平時にとっては高齢化が進んだ八幡浜市においても高齢者対策にもなろうかと思っております。
懸念される課題についても、保守点検業者や関係部署と十分に協議し、最適な設置場所や運用ルールなどについて精査した上で、まずは八幡浜庁舎のエレベーター、3基ございますが、西側の比較的大きなところに試験的に導入してみたいと考えております。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 試験的に導入いただくことで、非常に期待をしておりますので、高齢の方などは、少しでも座りたいと言われる方、またつえをつかれて移動される方にとっては、ちょっと短時間かもしれませんが、少しでも安心材料の一つになるのかなというふうに思います。
防災チェアというふうな名称がついておりますが、これは平時でも活用できるものになります。
例えば、今、市長もおっしゃっていただきましたが、高齢者の方には休憩椅子として、妊婦や体調不良者への配慮や荷物置き場所としても活用するなど、福祉的な効果も期待をされております。
大阪市浪速区役所、住之江区役所、また、西東京市や品川区等で防災チェアがエレベーター内に設置されているというふうに伺っておりますが、中でも先進的な事例である品川区では、区内マンションに向けた防災チェアを無償配布する事業を実施していて、マンション防災の普及啓発として位置づけているというふうに言われております。
今後の方向性にはなりますが、公共施設の設置はもちろん、民間の施設、マンション等への周知・啓発や導入支援の可能性についても考えていくべきではないかというふうに考えております。
このことについてのお考えをお聞かせください。
○議長(菊池 彰君) 総務企画部長。
○総務企画部長(松良喜郎君) 議員御案内のとおり、民間施設やマンション等におけるエレベーター閉じ込め対策の推進は、地域全体の防災力を高める上で重要な視点であると認識しております。
先ほど市長がお答えしましたとおり、まずは八幡浜庁舎で試験的導入を実施しますので、その結果に基づき、有効性をしっかりと検証した上で、民間施設への周知・啓発などを実施していくかどうかを総合的に判断してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 防災チェアは全国での導入事例も増えてきております。
特に高齢者や障害のある方への配慮という観点からも重要であるというふうに考えております。
大規模改修を伴う設備ではなく、比較的導入しやすい防災対策の一つであると思っております。
価格について、聞き取りのときに一基どれぐらいするんですかって私のほうからお尋ねをしましたら、20万円から30万円って言われたんですが、私自身も価格について調べてみました。
段ボール製のものや金属製のもの、いろんな種類がありますが、大体、段ボール製であれば数千円から、また金属製であれば、やはり数万円するものもありますし、高価なものでも10万円程度のものがほとんどで、命を守る観点から考えれば、費用対効果は高いというふうに考えております。市民の安心につながる小さな防災の積み重ねが重要であるというふうに考えております。
まず試験的に導入というふうに市長に御答弁いただきましたので、しっかりとこれから市民の皆様のお声も聞きながら、私も取り組んでいきたいと思っておりますので、以上で大綱1の質問を終わりたいと思います。
それでは、大綱2です。「「ラーケーション制度」の導入について」であります。
皆さんは「ラーケーション」という言葉を御存じでしょうか。これは、ラーニング(学習)という言葉と、バケーション(休暇)を組み合わせてできた造語であります。
ラーケーションは、子供たちが平日に保護者や家族とともに校外学習に取り組むための制度です。子供たちが学ぶことを目的に、保護者や家族とともに余暇を利用して楽しみながら学習する取組であります。
2023年9月、名古屋市を除く愛知県の公立小・中学校、高等学校、特別支援学校で「ラーケーションの日」がスタートしたことで、近年注目を集めています。
初めに、このラーケーションについての八幡浜市の認識をお伺いしたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 学校教育課長。
○学校教育課長(萩森久人君) お答えいたします。
ラーケーションは、県内では新居浜市が導入すると報道で知りましたが、具体的な内容は把握しておりませんでした。
このたびの佐々木議員の御質問によって、愛知県をはじめとする先進自治体において、働き方・休み方改革や学校外での体験的な学びの充実を目的に、平日に登校しなくても欠席扱いとしない仕組みとして広がりを見せていると承知したところでございます。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ラーケーションは、学校にあらかじめ申請した平日に、保護者や家族とともに校外での体験や探究の学びを発案して、計画を立て、自ら実行いたします。
例えば、海や山に出かける、地域の史跡を巡る、農業体験をする、博物館や美術館を訪れるといったことが想定されています。
愛知県の制度では、年間3日間取得でき、ラーケーションの日は登校しなくても欠席扱いにならず、出席停止・忌引等と同様に扱われます。
ラーケーションが注目される背景には、日本における休み方の課題が挙げられます。
愛知県の「愛知発の新しい学び方「ラーケーションの日」ポータルサイト」では、保護者が土日に働いているため、学校の休みの日に子供と一緒に過ごすことが難しい家庭が少なくないことを理由の一つに挙げておられます。
働き方改革の一環として、有給休暇取得率の向上に取り組む企業が増える一方で、業種の慣例に沿った曜日に休むという文化も根強くあり、業種によっては平日しか休めないという実態があります。
そこで、保護者の休みに合わせて平日に子供が様々な体験や探究的な学びができるラーケーションの日が注目されているのではないでしょうか。
導入自治体は、全国に先駆けて導入をいたしました、先ほども申しました愛知県、名古屋市だけはいまだに実行はされていないそうです。また、岐阜県、三重県、沖縄県、今年度から導入をしている四国内の自治体として、徳島市、阿南市が挙げられます。
先ほど課長の答弁の中に出てきました愛媛県内では、新居浜市が「あかがねラーケーション」として令和7年度から試行期間としてスタートをしています。試行期間における取得状況及び保護者アンケートの内容を踏まえ、今年度、令和8年度から本格実施するというふうに伺いました。
先ほど、愛知県では全国に先駆けてラーケーション制度を導入したと申し上げましたが、名古屋市以外の愛知県内の導入自治体では、未来につながる家庭での主体的な学び・体験的な学びを応援するためにラーケーションの日を設けているようです。
愛知発の新しい学び方として、「平日だからこそできる学校外での学習活動を、ぜひ子どもと一緒に計画してみませんか。」とのリーフレットも作成していて、ラーケーション活動事例を県のホームページに掲載し、具体的な事例の紹介によりラーケーションへの理解が広がっているようです。
愛知県のホームページを閲覧してみると、「学校ではできない体験から学ぶ」という項目では、昨年開催された大阪・関西万博への見学や、弟の出産に立ち会いへその緒を切るという体験をした。また、科学館への見学に際して、事前に科学館への行き方や見学順などのしおりを作り、当日は迷わず見学ができた。自宅でちらしずしを酢飯から具材の準備、盛りつけまで母と一緒に行った。老人会の行事に参加し、ボランティアで合唱を行ったなどの事例が紹介されております。
また、「興味のあることを調べる」という項目では、スキーの練習、大学の講義に参加、消防士になりたいとの夢がある子供が平日に行われることの多い消防訓練を見学したなど。
また、「興味をもつ」という項目では、興味をもつきっかけ・体験として、裁判の傍聴、木工にチャレンジ、国技(大相撲)を楽しんだ、初めてお茶摘みをしたなどなど、ラーケーションの取得への興味やハードルを感じている児童・生徒、保護者への実に優しい呼びかけになっているというふうに感じました。
先進自治体における教育的効果や利用状況などについて、調査・研究をされたことはありますでしょうか。伺いたいと思います。
○議長(菊池 彰君) 学校教育課長。
○学校教育課長(萩森久人君) お答えいたします。
具体的に認識をしておりませんでしたので、当市において調査・研究は行ってございません。
以上です。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは次ですが、まずはモデル校での試行実施や先進自治体への視察・調査を行い、本市に適した制度設計を検討するお考えはありませんでしょうか。今回、初質問となります。教育長の御見解をお聞かせください。
○議長(菊池 彰君) 教育長。
○教育長(藤堂耕治君) 私はこのラーケーション制度につきましては、議員の今回の御質問により初めて知りました。いつも佐々木議員には全国各地の先進的な取組などにつきまして教えていただきましてありがとうございます。
それでは、御質問いただきましたこのラーケーション制度に係る本市教育委員会の現段階での考えについてお答えをさせていただきます。 先ほど議員からありましたように、教育長としては初めての答弁となりますので、よろしくお願いいたします。
土日祝日の勤務が多く、平日にしか休めない保護者の方々にとって、親子で触れ合う有意義な時間が確保できるなど、ラーケーションには一定の意義があることは理解いたしました。
しかしながら、この制度により、授業を欠席した際の児童・生徒への補充学習など、学校現場や教職員への新たな負担が発生するほか、制度の運用に当たりましては、出席扱いとする認定基準を明確に設定できるのかといった解決すべき多くの課題もあろうかと思っております。
したがいまして、現時点ではラーケーション制度を導入することは考えておりませんが、将来的に本市の教育課題や社会状況の変化を踏まえ、必要性が認められる場合には、改めて検討したいと考えております。
以上でございます。
○議長(菊池 彰君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 御答弁ありがとうございます。
ラーケーションは子供たちが家庭や地域における体験を通じて、学びを深めることができる有意義な制度であり、保護者からの期待も高まっております。
本市においても、子供たちの学びの選択肢を広げ、家庭教育や地域とのつながりをより一層充実させるという観点から、ラーケーション制度の導入について、今後、前向きに御検討をされるよう強く要望いたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。
