一般質問(一問一答方式)  H27.6 遠藤素子 議員

公開日 2015年08月26日

 

質 問 事 項
市長の政治姿勢にについて
国保税率の引き上げについて
3 教育について
4 原発の再稼働について
5 マイナンバー制度の市民への影響について

 

 


 

〔遠藤素子君登壇〕

 

○遠藤素子君  私は、一般質問通告書に従い、大綱5点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。
 大綱第1点は、市長の政治姿勢についてであります。
 国民の声を無視した安倍政権の暴走が続いています。社会保障のためと言って、国民には消費税増税を押しつけながら、社会保障はどんどん切り下げ、大資産家や大企業には減税の大盤振る舞いという逆さま政治です。
 また、沖縄では、私たちはこれまでみずから基地を提供したことは一度もない、銃剣とブルドーザーでおどしとられた土地を勝手に基地とされてきた。これ以上新しい基地はつくらせないというオール沖縄の声を無視して、美しい海を埋め立て、基地建設を推し進める。さらには、憲法違反の戦争立法です。
 戦後、日本は2,000万人のアジアの人々、300万人を超える日本人を犠牲にしたあの第2次世界大戦の痛苦の反省から、現在の日本国憲法を制定しました。その前文には、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。中略しますが、日本国民は恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した。我らは平和を維持し、専制と隷属、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。我らは全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 ほんの前文の一部を読んだだけでも、その掲げる理想の気高さ、崇高さに圧倒されます。その具体化として憲法9条があり、日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍、その他の戦力はこれを保持しない、国の交戦権は、これを認めないと高らかにうたっているのであります。
 ところが、安倍政権は、この憲法が邪魔で仕方がないらしい。最初はこの9条を変えようとしましたが、国民の反対と抵抗が強いと見ると、96条の憲法改正のハードルを下げようと画策しました。それが、改憲論者までをも反対に立ち上がらせることになると、今度はこれまでの憲法解釈を変えて、昨年7月1日、集団的自衛権の行使を容認するとの閣議決定をしたのです。その具体化が今国会の戦争立法です。安倍政権は、平和安全保障法制と呼んでおりますが、その中身は日本の安全とも日本国民の命を守ることとも全く関係ありません。アメリカの戦争にいつでもどこでも自衛隊を参戦させようというものであり、日本をアメリカとともに戦争する国につくりかえる憲法違反の戦争法というのがその正体です。戦後の平和国日本を大転換させるものであり、絶対に許してはならないと思います。このようなことが民主国家のもとで進められていることに多くの国民が不安と危惧の念を抱き、少なくない国民が自分のできることをやっていこうと今立ち上がり始めています。
 そこで、伺います。
 市長はこの安倍政権の、特に戦争立法の進め方についてどのようにお考えでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  我が国及び国際社会の平和及び安全のため、切れ目ない体制の整備のため、自衛隊法など関連10法の改定案をまとめた一括法である平和安全法制整備法と諸外国の軍隊に対する支援活動を可能とする国際平和支援法が国会に提出され、現在審議中であります。我が国の安全保障に係る重要法案でありますので、国民の代表である国会での議論の動向に注意したいと考えております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  4日の衆議院憲法審査会で、立憲主義をテーマに招致された参考人の憲法学者がそろって集団的自衛権行使を可能にする戦争法案について憲法に違反するという認識を表明しました。早稲田大学の長谷部恭男教授、笹田栄司教授、慶應大学の小林 節教授の3氏です。参考人は審査会幹事会で各党が協議して決めたもので、与党も含めて合意した参考人全員が違憲の判断を示したことで戦争法の違憲性がより明らかになりました。また、憲法9条を真っすぐ読めば、日本が攻撃を受けてもいないのに海外で武器を使うなどということが許されないことは明らかではないでしょうか、異常ではないでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  先日の識者全員が違憲といったような内容でございますが、これは私もその結果も十分重要だと認識しております。その上で、今国会で審議がなされておりますが、新3要件といったような内容もありますし、そこでの首相を初め党の説明責任、国民に対しての説明責任をしっかりと果たしてもらいたいなと思っております。そこがいまだに国民もわからない、十分でないというところがありますので、このような大きな転換点でありますので、私からもそのような説明責任をしっかり果たすべきだと思っているとこでもあります。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  これまで憲法9条のおかげで戦闘地域には行かない、日本の周辺事態に限るとされていた行動の縛りが取り払われ、同盟国アメリカとともに自衛隊が海外に出ていくことになれば、若い自衛隊員の命が奪われ、外国の人たちの命を奪うことにもなりかねません。こんなことは許されないと思います。
 今3要件の話がありまして、その縛りがあるからと安倍首相は何度も言います。これまで日本政府は、アメリカの行った戦争に対してノーと言ったことは一度もないということが明らかになりました。国会論戦の中で、アメリカが行う誤った先制攻撃にも日本が協力することになる危険性があるということです。
 しかも、アメリカは、かつても今も先制攻撃戦略を国家の方針としている、そういう国です。そのもとで第2次大戦後、グレナダ派兵、リビア爆撃、パナマ軍事介入など、国連総会で非難決議が採択されたような国連憲章と国際法を踏みにじった先制攻撃の戦争を実行してきた国です。さらに、1960年代から70年代にかけてのベトナム戦争と2003年から今日に至るイラク戦争のように、事件の捏造や誤った情報によって先制攻撃の戦争をする国です。そのアメリカと一緒になって海外に出ていけばどうなるか、多くの国民が心配しているところです。日本の若者が戦地で血を流すことになれば、自衛隊に志願する人が減り、やがては徴兵制に進むことも考えなければなりません。そのようなことにならないよう、今国会でのこれらの法案には反対すべきだと思うのですが、市長としてそういう声を上げるおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  今ほどるる述べられましたが、それらの議論が今の国会で、国民を代表する国会で議論されておりますので、私としてはその議論の行方を注視したいなと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  先ほど国民に説明が不十分だということを市長もおっしゃいましたが、最近の世論調査によりますと、戦争立法強行にも憲法改定にも国民多数が反対しています。特に5月31日の共同通信による世論調査では、安保法案は説明不足が81%、戦争のリスクが高くなるが8割を占めています。戦後の日本のあり方を根本から転換するようなこの法案は、安倍首相が夏までに決めるとアメリカと約束したからといってどたばたと決めるようなことではないと思うんです。安倍首相は、安全とか平和とか積極的平和主義とか、そういうふうなことを盛んに口には出しますが、その平和というのは、積極的に出ていって軍隊で事を決するということにほかならないと思うんです。そういう意味で、ぜひとも機会があれば、今国会で通すようなことは絶対に考えられないということを伝えていただきたいと要望しておきます。
 次に、安倍政権の言う地方創生、今この本市でも取り組まれておりますが、どうもよくわかりません。どのようなものでしょうか。そして、その狙いは何でしょうか。市はそれをどう受けとめ、どのように進めようとしているんでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  地方創生とは、人口減少と地方経済縮小の悪循環というリスクを克服する観点から東京一極集中を是正する、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる、地域の特性に即して地域課題を解決するという基本的な視点のもと、まち・ひと・しごとの創生と好循環を確立し、2060年に1億人程度の人口を維持することにより活力ある日本社会の維持を目指していくものであります。八幡浜市においても、従来からの各種の課題に取り組むチャンスであると考えており、八幡浜市版の人口ビジョン、総合戦略を10月末をめどに作成し、個性豊かで活力ある地域社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  安倍内閣は、人口減対策や地方活性化を看板にまち・ひと・しごと創生本部を発足させました。そして、今地域の状況は厳しい、このままでは消滅する自治体も出てくると予測されているとよそごとのように語っています。しかし、ここで考えてみる必要があると思うんです。そもそも地方を人口減に追い込んだのは誰でしょうか。奈良女子大学の中山 徹教授は、日本では先進諸国と比べて第1次産業を粗末にして地域産業が衰退してしまった、さらに国際化で地域の製造業も打撃を受けた、これが人口減の原因です。人口減少を防ぐには、安心して子供を産み育てることができなければなりません。ところが、アベノミクスでやろうとしているのは安定した雇用を壊すことであり、逆の方向を向いています。しかも、安倍内閣は市町村を集約とネットワークで再編する構想を出しています。公共施設やサービスは都市部に集中してコンパクトシティーをつくり、周辺地域や中小市町村は道路などネットワークで結んでおけばいいという発想ですと述べ、しかもネットワークに含まれるのは集落の中心から6キロ程度、それより離れた地域は切り捨てです。都市部は集中化が進む一方、地方はさらに人口が減り、衰退が進むことになると警告しています。さらに、安倍首相は地方切り捨てを進める一方で、スーパーメガリージョン、超巨大圏域形成の名で、東京、名古屋、大阪を一つの圏域にして世界から人、物、金を集め、国際競争力を強化していくとしています。そのために狙われているのが道州制です。そして、中山教授は語ります。3大都市圏だけが生き残るような国づくりではなく、地域で雇用を守る産業を支え、安心して地域で住めるようにしていくことが必要です。そうすれば、都市部の人口はむしろ減り、都市の防災にも役立つし、公園をつくったり、高齢者施設もできる、全国どこでも国民が安心して住み、働くことができる国づくりに転換すべきですと語っています。私はこれを読んでとても説得力があると思いました。安倍政権が言うように、うまい言葉に乗せられて無批判についていっては危険な気がするのですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  遠藤議員の申されること、ちょっと理解できないところもあるわけなんですが、今まち・ひと・しごと創生総合戦略をやっております。これはやはり八幡浜市としても真剣に考えていかなければならない問題でもあります。八幡浜市、地方として人口減少、なかなかこの人口減少をとめることはできないとも思いますが、人口減少がとめれないところで次に何を考えるかといいますと、やはり交流人口をふやしていかなければならない。こういった意味においても、九州、四国、京阪神を結んだ新しい新国土軸、物流の観点、また人流の観点からいっても、九州、四国、京阪神、それに大切なのが八幡浜港であり地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道でありますから、この事業はしっかりと進めていきたいと思っております。
 それと同時に、ソフト部分といたしましては、やはりミカンと魚のまちでありますミカンを支援していくこと、魚の業者を支援していくこと、これも大切だと思いまして、まち・ひと・しごとの先行型の事業としてはJAさんと協力しながら南部海岸線の労働力を確保するためにも閉校となった舌田小学校を宿泊合宿施設としております。この観点からも、農繁期に来ていただいた、就労体験として来ていただいた方、まさに交流人口であるわけですが、この人たちが農家、この地域で農業を目指していく、この地域に根差して農業をしていくというような心境の変化があれば、まさに交流人口から定住人口へと連なってまいりますので、こういったところも踏まえながら、まち・ひと・しごと創生本部の総合戦略をしっかりと見きわめて、今国が示している指針を八幡浜市版として正確に捉えて事業を実施していきたい、そうすれば人口減少をとめられる、あるいは交流人口から定住人口へとつなげていける、そういうふうにしていきたいなと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  今のお話で、地場産業を大事にして、そしてここに住む人が豊かに生きていけるようにというお話だと思うんですが、私はやっぱりそこだと思うんですね。八幡浜に住んでいる人が本当に幸せになると、そういうことがあれば都会に行っている人も帰ってくる、仕事がもちろんなければなりませんけど、そういう意味で安倍首相の狙っている道州制につながる、そこのところを見失わないで、本当に八幡浜で住む人が豊かに安心して暮らせる、そこのところにぜひ力点を置いてこの地方創生というまち・ひと・しごと、その観点から進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。
○議長(大山政司君)  休憩いたします。


   午前11時58分 休憩
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   午後 1時00分 再開


○議長(大山政司君)  再開いたします。
 遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、引き続き大綱第2点について質問させていただきます。
 大綱第2点は、国保税率の引き上げについて、私はその中止を求めるものであります。
 昨年4月から消費税が8%に引き上げられた上に、物価の値上がり、さらに年金などの所得が減るもとで、市民の暮らしは大変な窮状です。その上に介護保険料の値上げ、水道料金の値上げ、さらに高くて払えないと悲鳴の上がっている国保税を引き上げるということです。確かに9年ぶりということで、これまで上げずに頑張ってきたという事実はありますが、しかしこんなに市民が苦しんでいる今、なぜ増税なのでしょうか、お聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  なぜ今増税なのかという御質問にお答えをします。
 過去に国保税率の改定は、合併後平成18年度と20年度の後期支援分ができたための改定がありましたが、実質的な税率改定は平成18年度以来の9年ぶりであり、その間、医療費や介護納付金、後期高齢者支援金の負担金が徐々に上がる中、税率を据え置き、繰越金や基金等を活用して運営してきたところです。
 今回の国保税率の引き上げは、年々ふえてきた介護納付金や後期高齢者支援金、被保険者数の減少以上の医療費の増などによる財源不足を補うものであり、現在繰越金は0円で基金残高が1億400万円となっておりまして、ここまで減少している中で、このままでは平成27年度決算見込みでは1億2,000万円の赤字が見込まれ、以後も累積赤字がふえていくという見込みであります。このままでは大切な国民健康保険が運営できなくなるため、ぎりぎりの段階での税率改定であるということを御理解いただきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国保会計が赤字ということですが、国のほうでその国保を穴埋めしている分について財政支援を行うということが言われております。塩崎厚労相は、自治体による一般会計からの繰入額3,500億円に匹敵する財政支援を行うので、繰入金は相当程度解消されると述べて、自治体に繰り入れることになっていると思うんですが、その繰り入れはこの当市においてはどれくらいになるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  国では、27年度から低所得者の多い自治体に総額1,700億円投入するということになっております。それを当市で試算いたしますと約4,500万円が追加でいただくことになっております。ただ、今回の4,500万円につきましては、今回の引き上げの試算に織り込み済みでございます。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  その試算に織り込み済みということですが、市民への影響をどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。国保税の滞納によって短期保険証や資格証明書の発行、世帯数、その割合はどのようになっていますか。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  短期被保険者証と資格証の状況でございます。平成24年度では、短期被保険者証が416世帯、国保世帯数の5.8%でございます。資格証明書が137世帯、これが1.9%に当たります。平成25年度が、短期被保険者証が377世帯、国保世帯数の5.4%、資格証明書が110世帯、1.6%です。26年度が、短期被保険者証が346世帯、これが国保世帯数の5.1%、資格証明書が73世帯、1.1%の状況でございます。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  その中には、多分払いたくても払えない事情を抱えた方が少なくないと思います。
 先日いただきました資料で試算してみました。20代の夫婦と子供2人の第2段階目の例を見てみますと、所得80万円で5割の減免を受けています。その世帯の1カ月の所得は約6.7万円、国保税は年間10万7,900円です。生活費の実に1.6カ月分が国保税で飛んでしまうということになります。年間8回に分けて支払いますから、国保税を支払う月は6万7,000円の生活費から1回分1万3,487円を引きますと5万3,513円しか残りません。これでどうやって親子4人が暮らしていけるでしょうか。余りに負担が重過ぎます。憲法25条は、全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認め、国はそのために社会福祉、社会保障の増進に努めなければならないとしています。これは憲法違反だと思うんですね。実際には、最近国保税を引き下げた自治体が全国にはあちこち出ています。当市では、そういう人々の生活することも奪ってしまうようなこの国保税の負担、これを下げるために、引き上げないためにどういう努力、どういう工夫をされたかということをお聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  増税を避けるために工夫したかということでございますが、国保事業の中で保険者として行えるのは被保険者の健康維持に関する保健事業となっております。平成25年度7月より何回も病院に受診する頻回受診の方、同じ疾病でいろんな医療機関を受診する多受診者に対し、実態に即した保健指導に努めております。
 また、ジェネリック医薬品を利用することで被保険者の負担軽減にもつながる差額通知を年2回発送しております。
 さらに、今年度より新たな取り組みといたしまして、平成26年度に作成したデータヘルス計画により、糖尿病が重症化するリスクの高い患者さんについて、市立病院と連携し、悪化しないための保健指導を実施しております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国保税が支払えてないと、滞納しているということで、資格証明書あるいは短期の人はなかなか病院にかからない、そのことが今おっしゃった医療費を下げるための工夫が、かえって逆に医者にかかれないために重症になると、悪循環を起こしてるということが言えると思うんです。
 ですから、本当に税を軽くするためには、もうこの際一般会計から繰り入れてでも引き上げをしないというやり方が一番ふさわしいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  一般会計からの繰り入れということでございますが、国民健康保険は被保険者の相互扶助を基本としており、受益者負担主義であり、特別会計により独立採算が原則となっております。国保事業に要する費用は、保険税と国、県などからの公費負担及び国民健康保険法に定められました市一般会計からの法定繰入金によって賄われております。被保険者で賄わなければならない国保特別会計において、御質問の損失補填目的の市の一般会計から繰り入れる財政支援を行うことは、人口の構成、財源等を考え、ほかに打つべき手がなくなったときの最後の方策であり、厳に慎むべきものと考えております。
 なお、市人口全体のうち32%が国保加入者で、68%は国保以外となっております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国保会計は受益者負担ということですが、税というのは能力に応じて応能負担であるべきだと思います。八幡浜市の所得割6.3というのは20市の中で最も低くなっております。所得の少ない人に負担が重くなると思うんですが、この点を改めるべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  応能応益割として、今回は応益分を47.5としております。そういうことで、応益ということは皆さんに等しくかかる分を抑えて今回引き上げをしておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  応益負担とおっしゃいますが、塩崎厚労相は自治体による一般会計からの繰入額3,500億円に匹敵する財政支援を行うと。国ももうそこ、これだけ全国で国保税の高過ぎる悲鳴が上がっておりますから、国ももう財政支援をするしかないという、こういうことになったんだと思うんですね。ですから、国も一般会計から繰り入れを認めてるわけですから、これほど市民が苦しんでいるときに、先ほど申しました親子4人で5万円しか残らないという月が8回ある、そういう状態で生活できるんでしょうか。そういう窮状を見れば、ほかを削ってでも国保会計をもっと豊かにして、負担を軽くする、そういう必要があると思うんですが、いかがでしょう。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  他の保険制度に比べて国民健康保険が地域の独立自営業者と高齢者によって構成されているので、非常に運営が苦しいということは、恐らくほとんどの方が御存じのところと思います。
 ただ、大きい制度の枠内で国民健康保険制度が国全体でこういう形で維持されていると、国からの支援にしましても現在織り込み済みで、なおかつ1億2,000万円の当市に来年度赤字が出るということでありますので、現在の制度が維持されて運営される枠内では、こういう形でやっていくのはやむを得ないんじゃないかと。
 ただ、県下一本で国保制度を運営しようという流れもありますので、それが実際にどのくらい機能するようになるか見定めながら、国保制度自身が遠藤議員のおっしゃられているような理想的なものになるかどうか、それは国の税金をもっと投入すべきかどうかも含めて、これから制度の基本的な問題を取り上げていく中で改良されていくべきものというふうに思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国も大変な借金を抱えているということですが、つい最近、政治経済研究所というところが公開研究会を開きました。富岡幸雄中央大学名誉教授が言ってるんですが、日本の法人税は高いと言われているが、高いのは表面的な税率で、実際の負担率は驚くほど低い。2013年と14年度で見た場合、法定税率は38.1%でも、資本金100億円超の巨大企業の平均負担率は17.2%、1%に満たない企業も4社あると。こういうのを正当にとれば、単年度で5兆3,556億円の税収増になるという研究結果が発表されております。ですから、国のやり方一つで、1兆円あれば全国の国保税が潤うと言われておりますが、5兆円も正確に取れば浮く、また大企業は留保が285兆円もあると、こういうところからお金を回すように。地方がこういうふうに困っているということを、県または国に係として言われたことがあるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今お話ししたように、国保税の問題というのは一地方自治体ではなしに、国全体で同じような状況が全国各地で起きております。ほいで、一係から国に提言するというよりは、国のいろんな審査会の中で、国保制度はこのままでいいんかという議論の中で、県レベルを単位にしてやるべきではないんかということが実際に前向きに進んでいるわけですので、一係から声が上がるというような、そういう問題ではないというふうに認識をしています。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  実は私県のほうへ行ったことがあります。県の国保の係の方は、しょっちゅう国に向かって言ってると、国はもっと上げてくれということを言ってるんだと。だから、地方からもやっぱりそういう声を上げるべきだと思います。ぜひ機会があればそういう声を上げていただきたいと思います。
 次に移ります。
 大綱第3点は、教育について、民主教育を守る立場で質問したいと思います。
 ことしは、来年から使われる教科書の選定の年に当たっています。来年から中学生が使う教科書の検定結果について、全国全ての弁護士が加入する日弁連が、昨年改訂された教科書検定基準などの撤回と教科書採択において教師と学校の意思が十分尊重されるよう求める意見書を発表しています。八幡浜市においては教科書をどのようにして選定、採択されているでしょうか。
○議長(大山政司君)  教育長。
○教育長(増池武雄君)  大綱3、教育について、教科書選定の手順についてお答えをいたします。
 教科書の採択は、公正かつ適正な採択手順に基づいて行うことが必要であることから、本市におきましては、伊方町と八幡浜・西宇和地区教科用図書採択協議会を組織し、教科書が教師の意見や子供の実態、保護者の願いを反映しながら適正に採択されるよう、八西地区教科用図書採択協議会規約に基づいて採択を行うことにしております。
 選定は、まず教員を中心とした各教科複数の調査員が教科書の調査研究を行い、調査報告書を作成いたします。今年度は中学校でございますので、社会科の歴史、公民分野において調査に一層の客観性を持たせるため、調査員を増員して調査研究を行うことにしております。
 調査期間中、本市では、八幡浜市立図書館で教科書展示会を行い、広く検定教科書見本本の公開に努めております。
 次に、調査員から提出された調査報告書をもとに、教育委員及び学校関係者と保護者による選定委員会で教科書を選定し、採択協議会に報告し、採択協議会は選定委員会の報告を尊重し、選定をいたします。
 最後に、各市町の教育委員会で採択協議会での選定を協議し、採択を決定いたします。
 なお、両市町の全ての教育委員に教科書研修会を行いまして、検定教科書の内容と公正な採択のあり方についての研修も行っております。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ことし教師を増員してると、社会課については、ふだんは何人で、何人増員されたんでしょうか。
○議長(大山政司君)  教育長。
○教育長(増池武雄君)  その点には、申しわけございませんですが、人数を明かしますと、これは公開、公表しないことにしておりますので。と申しますのは、人数が出ますと、この教科は何人で誰それ誰それというのが漏れると困る点がございますので、控えさせていただいたらと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ある県では、各県立高校の希望をもとに自主的に行った日本史教科書の採択に対して、県教育委員会が採択のやり直しを求めるという不当な政治的圧力が加えられるという異常事態が発生しました。
 次の質問の教育委員会制度の改定でこのようなことが起こってはいけませんので、質問しております。あくまでも地方教育行政の組織及び運営に関する法律にあるように、教育委員会は当該地方公共団体が処理する教育に関する事務でと、事務をやるというふうにあります。教科書の採択に関して、現場の先生方の声が生かされるよう求めておきたいと思います。
 次に、教育委員会制度が改定されましたが、この改定で何が変わるのでしょうか。教育が政治的な介入を避けるために、教育委員会が大きな役割を果たしてきた経緯がありますが、教育委員長が廃止され、市長任命の教育長が大きな権力を持つということによる問題は生じないでしょうか、お尋ねしたいと思います。
○議長(大山政司君)  教育長。
○教育長(増池武雄君)  教育委員会制度による学校教育の影響についてお答えをいたします。
 今回の法改正は、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、地方公共団体の長と教育委員会との連携の強化、地方に対する国の関与の見直しを図る等、制度の抜本的な改革を行うことを趣旨としております。この改正では、教育委員長と教育長を一本化し、新教育長として設置することにより、これまで教育委員会における責任の所在が不明確であると言われてきた課題が解消し、教育行政の一義的な責任が新教育長に一本化され、責任体制の明確化が図られることになります。市長についても、教育委員の任命とは別に、直接新教育長の任命を行うこととなります。また、新たに総合教育会議を設置し会議を招集することで、その役割が明確になるものでございます。
 また、今回の改正においても、引き続き教育委員会は地方公共団体の教育行政をみずからの責任と権限において管理し、執行するという執行機関となっており、教職員人事や教科書の採択などにおいても政治的に中立である位置づけに変更はございません。
 教育長の権限が大きくなることから、職務をチェックする機能として教育委員の定数の3分の1以上から請求があった場合には、教育長は会議、教育委員会を招集しなければならない旨が規定されているほか、会議の透明化のため、原則として会議の議事録を作成し、公表する努力義務があるとされております。制度改正を踏まえ、総合教育会議において首長と教育委員の間で公式の場で議論が行われることとなりますが、従来から教育委員、理事者間では十分意思疎通を図っており、制度改革が直ちに学校教育に影響を与えるものではないと考えております。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  教育長と行政との連携を強くすると、そして責任を明確にするというふうなことだったと思うんですが、これまでは教育委員会が大きな問題を決め、教育長は行政側としてそれを事務的に処理するという立場だったと思うんですね。今度、教育長が残って教育委員会がなくなった場合、こちらの力が弱くなるんじゃないかというその心配があるんです。そこはどうでしょう。
○議長(大山政司君)  教育長。
○教育長(増池武雄君)  その心配はなきにしもあらずだと思いますけれども、これは運営の仕方によりまして、教育委員がその気持ちで政治的中立、公正公平、継続性、安定性を胸の中にしまってきちんとそれを実行すれば大丈夫ではなかろうかと思ってはおります。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  そのように運営されるように強く求めておきたいと思います。
 大綱第4点は、伊方原発再稼働について、その危険性について質問いたします。
 5月20日、原子力規制委員会は、四国電力伊方原発3号機の再稼働の前提となる審査書案を公表、1カ月間のパブリックコメントを公募しているところです。その後、正式な審査書として合格証を出すことになるということです。しかし、福島原発事故の現状はどうでしょうか。4年以上たっても事故現場には近寄れない、したがって事故の原因も明確にできません。廃炉が決まっても、一旦事故が起きた現場ではなかなか廃炉作業は始まりません。汚染水は大洋に漏れ続け、処理し切れません。それらの場所で必死に放射能と戦いながら作業員は格闘しています。子供の甲状腺がんは、ことし2月12日現在、117人に上っています。そして、いまだに12万人もの人々が避難生活を余儀なくされ、先行き不透明で希望が持てず、自殺者がふえていると言います。このように、人々の暮らしも地域もコミュニティーも奪ってしまう原発の事故は、絶対に二度と起こしてはならないものです。
 しかし、合格証を出す田中俊一規制委員長は、この審査に適合したからといって事故が絶対に起こらないとは言えないと繰り返しています。にもかかわらず、政府は原子力規制委員会の審査に合格したら粛々と再稼働を進めると言ってはばかりません。
 安倍首相は、世界で最も厳しい規制基準と言っておりますが、4月14日の関西電力高浜原発3、4号機、福井県高浜町の運転を認めないという福井地裁の仮処分決定は、新規制基準は緩やか過ぎ、これに適合しても原発の安全性は確保されていないと新規制基準の不備を厳しく指摘しています。特に基準地震動や使用済み核燃料プール、過酷事故時の問題などは伊方原発にそっくり当てはまるものです。地震列島日本には想定外の巨大地震や火山の噴火が次々と起こっています。
 そこで、伺います。
 審査の合格証が出された場合、どのように対応されますか。国、県や四国電力に対してどういうことを言われるか、お聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  現在、原子力規制委員会がまとめた審査書案について、パブリックコメントが実施されているところであります。その結果を踏まえた審査書が示された際には、その内容や判断の根拠等について、原子力規制委員会よりわかりやすく説明していただく必要があると考えています。さらに、新規制基準に適合した原子力発電所を再稼働させるかどうか、エネルギー政策を含めて国からの説明が必要であると考えております。また、四国電力株式会社には独自の取り組みや追加の安全対策等について説明をしていただく予定であります。
 現在、当市は覚書に基づき愛媛県より意見を求められていることから、県に対しては、さきに申し上げた説明を聞いた上で、市民の代表である市議会や市民各層の意見を踏まえて当市の意見を提出することとしております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国の規制委員会から説明を求めるということですね。それは、こちらへ呼んで、来ていただいて説明を受けるということでしょうか。それから、四国電力の説明も聞くと、その上で県へ要請をするということですかね。
 市民に対しては各階層の代表者の声、それから議会の声を聞くと言われましたので、その声の聞き方について、各種の世論調査の結果は、原発に対して8割から9割の方が不安を感じ、再稼働に対して半数以上の方が反対を表明されていると思います。八幡浜市民はどのように感じていらっしゃるか、その代表の方の声を聞くというのでは、数人の声を聞くということになってしまうと思います。そうではなくて、アンケートをとるとか、そういうもう少し一般市民の大多数の声を聞くべきではないでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  先ほど市長もお答えしましたように、当市としては市議会や市民各層の意見を踏まえて判断をしたいと考えております。このため、原子力規制委員会、国、四国電力等の説明につきましては、市議会議員全員、商業関係、農業、漁業関係、PTAなど、各種団体の代表などに参加をしていただきまして、一般の方につきましても傍聴という形で参加いただくことを検討をしております。
 それとあわせて、市民アンケートをとるべきではないかという御質問でございますが、当市としましては、判断をする場合には、市民の代表である市議会議員と各種団体の代表者等の意見を踏まえることを考えておりまして、全市民を対象にしたアンケートを実施することは考えておりません。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  一般市民の傍聴も認めるということですが、相当広い部屋を準備されるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  実際にまだ最終の合格が出たわけでありませんので、これから日程を決定していきますけれども、スペースについてはある程度の希望者が入れるスペース、ただし余り極端に数が入れば人数制限も考えていかんといけん、それは場合によって対応していきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  八幡浜市民の方は本当に不安を声に出して言われております。八幡浜のミカンや魚やちゃんぽんは本当においしい、ただ1つ、伊方原発があって、それが残念だということ。それから、ある商店の方は、実は自分たちも年をとったのでこの店を息子が都会から帰ってきて後を継ぐことになっていた。ところが、伊方原発があるのでもう帰らんよと息子が言ってきたと、そういう声もあります。本当に伊方原発が近くにあるということが、八幡浜に帰りたくても帰れない人を生んでると、そういう状況もあります、一番安全なのはこのまま廃炉に持っていくことだと思うんですが。
 市長は例年、各地区公民館を回って市政懇談会をされています。ことしはそのような重要な問題を抱えていますので、少し時期を早めて、市民の皆さんの声をじっくりと聞いていただきたいと思うんですが、そのおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君)  政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君)  お答えいたします。
 市政懇談会については、市の各種施策等について説明させていただくとともに、市民の皆さんから市政全般あるいは地域固有の問題などについて御意見、御要望をいただき、施策に反映させていくという趣旨で平成22年度から開催をしております。今年度も昨年度と同様に市長を囲む会と題して、地区公民館単位に加え、広く自治公民館単位でも希望される地域にお伺いし、地域課題等について意見交換をさせていただきたいと思っておりまして、現在7月から9月までの期間で各地区公民館と日程調整を行っているところです。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  7月から始めるとおっしゃいました。ぜひじっくりと市民の声を聞いていただきたいと思います。
 それと、代表者が集まる前には各グループの声を聞いて集まっていただきたいと思うんですね、各代表者の声ではなくて。ある地域の婦人会でしたら、その婦人会の構成員の声を聞いて代表として出ていただくと、それであれば広く声を聞くことができると思うんですね。そういうことをぜひお願いしておきたいと思います。
 伊方原発を含め日本の全原発がとまって丸3年が過ぎました。電力は十分足りています。四国電力は12.1%の供給余力と報じられています。再生可能エネルギーは取り組み方によっては今後大きな可能性を秘めており、新たな産業とまちおこしにもつながり得るものだと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  再生可能エネルギーをどう考えるかという御質問ですけれども、再生可能エネルギーにつきましては、現在の科学技術の水準において安定供給やコストといった側面からも、それだけに頼ることは難しいというように考えています。こうした費用の算出やさまざまな電源の割合、いわゆるベストミックスなどの妥当性を踏まえたエネルギー政策については、国が責任を持って専門的議論を踏まえて方向を決定すべきというふうに考えています。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  最後には国がとなってしまうんですが、八幡浜独自で、再生可能エネルギーは不安定だと言いますが、今伊方原発で使われているような安全対策の費用を、それこそ再生可能エネルギーを生み出すほうにどんどん使っていけば、今の科学技術で言えば相当な進歩があるわけですから、やはりそういう観点をぜひ持っていただきたいと思います。
 最後に、災害時の避難計画は全ての住民が被曝することなく避難できなければなりませんが、立派な避難計画書をいただきましたけれども、まだ目を通しておりません。それができると、あの計画を実行すればできるとお考えでしょうか、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  八幡浜市住民避難計画につきましては、昨年2月の愛媛県広域避難計画の修正を踏まえ、県広域避難計画で示されたシミュレーション結果などを反映した推奨避難ルートや推奨避難ルートに合わせた地区ごとの一時集結所の見直しなどを反映する形で、本年3月に修正したところです。
 当市の避難については、国の原子力災害対策指針で示されているとおり、発電所からおおむね30キロメートル圏内であるUPZに位置するため、緊急時モニタリングにより空間放射線量率を測定し、その数値が一定の基準に達した場合、一時移転や避難等の防護措置を実施するものとされております。その基準に達するまでは、自宅や公共施設などでの屋内退避を実施することとしております。早目の帰宅や屋内退避準備ができるよう、適宜連絡体制の整備や必要な情報に係る周知の方法について、さらに充実強化を図ってまいります。どうか計画を読んでいただきたいと思います。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、私のほうからも要望を出したいと思うんですが、避難訓練を本当に大規模にやってはどうでしょうか。一回避難してみると、そしたらあの計画が本当に実行できるんかどうかということがわかると思うんですね。そういうおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私も実際にその避難行動を見てみたいと思いますんで、ぜひ県のほうにそういった形で要望もしていきたいと思います。
 それと同時に、やはり今の道路網だけでは避難がうまくいかないのは事実だと思いますんで、いっときも早い地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道の早期完成に向けた要望も重ねてやっていきたいなと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、大々的な避難訓練をぜひ要望しておきたいと思います。
 それでは最後に、大綱第5点、マイナンバー制度の市民への影響についてであります。
 この制度は、赤ちゃんからお年寄りまで住民登録をした全員に12桁の番号をつけて、社会保障や税の個人情報を国と地方自治体が一括管理するというものです。ことしの10月から、住民票を持つ全員に番号を知らせる通知カードが郵送され、来年1月から運用が始まることになっておりますが、このことを住民の多くは知らされておりません。国民が知らないうちに生涯変わらない番号をつけられて管理される、一体何のためにこのような制度をつくるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  お答えします。
 マイナンバーは、住民票を有する全ての方に1人1つの番号を付して、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるものです。
 議員も先ほど申されましたように、本年10月から国民一人一人異なるマイナンバー、いわゆる個人番号が通知をされ、来年1月から利用が開始をされます。
 マイナンバーは、官公庁等が保有する複数の個人情報を総務省の情報提供ネットワークシステムの専用回線で結びつけ、これにより社会保障や税分野の事務の効率性、公平性が高まるとともに、災害があった場合には被災者台帳の作成などに活用することで迅速な行政支援を行うことができます。
 市民にとっては、年金や福祉などの申請時に用意しなければならない書類が減るなど、行政手続等の簡素化によって利便性の向上が期待をされます。
 また、市に申請することで無料交付される個人番号カードは、本人確認の必要な場面で利用できる公的身分証明書となるもので、税務申告のe−Tax等の電子申請サービスが利用可能となり、将来的にはコンビニでの住民票や印鑑証明書等が取得できるなど、さまざまな使い道が検討をされております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ただいまいろいろおっしゃいましたが、住民はそれを決して望んでないと思います、求めてもいない。そして、年金の申請など一生に一回のことですし、市役所まで行くことは、それがなくなったからといって便利になるとも思いません。
 ただ、この制度導入のためにこれまでどれだけの費用がかかったんでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  かかった費用ということですが、マイナンバー制度に係るシステム改修費について、平成26年度は住民基本台帳システム、それと地方税務システム、団体内統合利用番号連携サーバーの改修及び地方公共団体情報システム機構が整備する自治体中間サーバーの負担金で、事業費は1,234万2,600円、今年度も引き続きシステムの改修に1,725万8,400円を予定しております。
 また、今年度は、社会保障システム改修費用に2,071万4,400円のほか、自治体中間サーバーの負担金として653万6,000円を予算計上しています。事業費の合計額は5,685万1,400円、そのうち国庫補助金は4,562万9,000円というふうになっております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  この費用があれば、国保は上げなくていいんですよね。ほんな要らないことにお金を使って、便利になると言いますが、本当に今個人情報の保護ができるかということが心配されています。折しも国民年金機構から125万人分の個人情報が漏れたことがわかり、大問題になっています。県内にも7人の被害者が出たと聞きました。このようなことがないとは言い切れないと思うんです。
 しかも、この法がまだ施行されていないうちからこの国会では改定案が出されています。その内容は、預金口座や健康診断、予防接種、中所得者向けの公営住宅の管理、こういう方向にも適用を拡大するということが今検討されていると思います。
 かつて5,000万人もの年金の情報が宙に浮き、最後の一人まで突き合わすと言っていた社会保険庁を管轄する厚生労働大臣がいましたけれども、結局多数の不明記録を処理し切れないまま終わるようです。国民の不信感は頂点に達し、その反省の上にきちんとした管理がされるだろうと期待していたのですが、新しい年金機構でもまたずさんな管理が明らかになり、やり場のない怒りを抱えたままです。こんな状態で全ての国民の個人情報が管理され、年金もその情報が組み込まれる予定だそうです。そのように内容も膨らんでいくと思いますと、とてもこれをそのまま認めることはできません。国民にとって必要もありません。このたびのこのような情報漏れは必ずと言っていいほど起こり得ると私は思います。それに伴う犯罪も心配されます。このようなマイナンバー制度は立ちどまって考えるべきだと思うんですが、個人情報が守れるかどうかという点とあわせてお答えをお願いします。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  まず、マイナンバー制度の個人情報の保護がどのようになっておるかを説明しておきます。
 マイナンバー制度の安心・安全を確保するため、制度面とシステム面の両方から個人情報保護の措置が講じられております。制度面では、マイナンバーを適切に管理されているかを第三者機関の特定個人情報保護委員会、これが監視、監督し、法律に違反した場合の罰則を個人情報保護法の規定よりも重くしております。また、平成29年1月からは、情報提供等記録開示システムが稼働予定で、マイナンバーを含む自分の個人情報をいつ、誰が、なぜ提供したのか、不適切な照合提供が行われていないかを確認することが可能になります。
 個人番号カードにおいても、所得情報や健康情報などプライバシーの高い個人情報は記録されないばかりか、顔写真やパスワードが設定されているので、不正利用されるリスクは限定的です。
 今回の日本年金機構のケースですけれども、それはインターネットで外とつながっている情報系のパソコン、この中で職員が仕事上作成した文書データ、これがウイルス感染によって漏えいしたというケースです。
 マイナンバーのほうなんですけれども、これも日本年金機構と似たようなシステムではあるんですけれども、総務省の情報ネットワークシステムという専用回線、ここに住民基本台帳であるとかそういうものが入っていきますので、インターネットでつながっていない回線、それを利用するということは、外に漏れる可能性は少ないということが言えると思います。
 今回こういうデータ流出問題が出たんですけれども、個人番号カードの交付が来年の1月からスタートしますけれども、国との情報連携がスタートするのは29年1月です。この1年間何をするかというと、運用テストを行っていきます。このシステムの運用のテストをやるわけですね。国と地方公共団体のやりとりがきれいにできるかどうかというシステムのテストをやっていきます。ですから、運用開始までにはまだ時間があります。今回のこの日本年金機構の問題、これらの原因究明をして、運用開始までには、セキュリティーについては国が万全を期するものと、そういうふうに考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  インターネットにはつながらないということですが、扱う人がかわるわけです。舛田さんがずうっとされるわけではないわけですね。ですから、やはり危険は危険だと。そして、漏れた場合には、アメリカや韓国では既に行われていて、成り済ましの犯罪が既に多発していると言われております。ですから、本当にこれは困ったことだと、国の方針ではありますが、今審議されている個人の預金とかそういうものにはもうつながないと、今決まってる最低のものに限るというふうなことが個人のプライバシーを守る唯一の方法じゃないかと今思うんですが、ぜひそういうことも考えていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

 

 

 

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